その後、
京都河原町にある美容室に面接に行きました。
これもまた、特に深く考えず・・・
その美容室は、ビルの中にあったのですが、
そのビル自体が雰囲気が好きだったので・・・という理由だけです(笑)
その当時の自分の格好は、
アメリカ西海岸系のダッボダボの服装に、ピアスをガンガンつけて、髪はド金髪の
はっきり言って、ただの輩に近いと思われる格好をしていました。
面接は女性の店長さんで、ニコニコしながら一言目。
『君、おもしろいね』
そして、10分ほど面接をして(面接というより雑談に近かった)
そして、こう言われました。
『育てがいがありそうやし、採用します。いつから来れる?』
まじっすか!?こんなんで大丈夫なん!?
って、内心思ってましたが、見た目ヤバイ自分に対して、
店長は暖かく迎えいれてくれました。
そして、ドキドキの出勤初日、
朝一番に到着。
たくさんの先輩、美容に関してわからないことだらけ・・・
毎日がある意味追われていました。
けど、その分充実もしていました。
当時、自分と同期の子達があと3人いたのですが、
みんな、美容学校はもちろん卒業していて、それなりの知識はありました。
それに比べ、自分は『美容学校ってなんですか?』と聞くぐらいの知識の無さ(笑)
でも、同期にはなにがなんでも負けたくないという想いだけで、
めちゃめちゃレッスンに打ち込みました。
毎日シャンプーのレッスンで、先輩の服ベシャベシャにし(本当にひどかった・・・)、
毎日カラーやパーマのヘルプで、先輩に怒られてました。
だんだんと美容の楽しさ、接客の難しさが分かるようになって、
自分もそれなりの技術ができるようになった約1年後、
気がつけば、同期の中で一番になっていました。
そして、同期は1人だけになっていました。
彼女は自分の同期ただ1人になってしまった、大切な仲間なので、
『一緒に頑張ろう!』と励ましてました。(というか、一方的に・・・)
しかし、その半年後、唯一の同期は会社を去っていきました。
理由は、『手荒れがひどくて、ドクターストップにかかってん』
自分も手荒れがひどくって、アカギレがいっぱいできていました。
普通の水でさえ、しみる状態で、モノも持ちにくい状態です。
自分だって本当は手荒れとか嫌で嫌で仕方ありませんでした。
けど、先輩や店長は
『手荒れは美容師の誇りやで、そんなけいっぱい仕事してる証拠や』
この言葉を聞いてから、
手荒れを理由にどうこう考えようなんて思わなくなってました。
だから、この同期の一言には、
本当にショックで、怒りさえも出てきましたが、
でも、自分の道は自分で決めんとあかんやろなって思い直し、
同期を見送りました。
それからは、同期がいない状態で、
一生懸命もっとうまくならないと、という想いだけで毎日を過ごしました。