自然に囲まれた広い古民家で自在に暮らしてみたい!
この思いは、長らく眠っていた祖母の生家を受け継ぐこととなったきっかけの1つです。荒れていた母屋と蔵と庭の整備はまったく楽ではなかったけれど、これほど「頑張って良かった!!」と思えたことは過去に一度もありません。
だからこそ、もしこれから里山に住んでみたいと考えている人がいるならば、ドンっ!!と背中を押せる存在になりたい。
というわけで、今回はわたしたちの育てている里山暮らしを過去の写真を交えつつご紹介したいと思います。ちょっと長いですがお付き合いいただけたら嬉しいです。怪しい勧誘はありません(笑)
さて。はっきりと書いたことはなかったと思いますが、そもそもわたしたちが里山に移住した最大の理由は子供たちにありました。先生(主人)の仕事の関係で暮らしていた台湾を離れたのは、そうさん3歳、ロッタさん1歳のとき。子供には母国語をしっかりと学んで欲しかったので、仕事を辞める形で帰国を決意しました。
慣れ親しんだ東京へ戻るという選択肢もありましたが、子育てをするのであれば都会よりは自然の多い場所で、さらには広い家の方が良いということで候補にあがったのがこの家でした。
こちらは越してきたばかりの頃の写真。門に積まれているのは…ゴミ!詳しくはまた過去記事を整理しつつご紹介したいと思いますが、まあまあ酷かったです(苦笑)
この家には台湾から直接引っ越したので、滅茶苦茶な家を住みながら修繕・改装するという今考えればとんでもない状態が2年ほど続きました。若さはもちろん、子供たちがいたから頑張れたんだと思います。(いまでは声変わりまでして全然可愛くないそうさん…時間とは常に残酷です。)
こうしてふたりの成長と共にめまぐるしく敷地に改装を加え、あとから生まれて現在5歳のこうさんが我々家族の苦労の賜物を一番享受しています。家も庭も、9年目の今やっと納得いく形になりました。
「でも旦那さんは建築の専門家だから古民家改装も楽々だったんじゃない?」とよく言われるんですが、実はその旦那さんは都市計画専門でここに来るまでトンカチすら握ったことがありませんでした。そしてここは都市ですらない。なんとも皮肉です…。
それでも、何年もDIYを続けていれば木工はかなり上達します。旧・馬小屋を改装して念願の作業場を手に入れ、これで家具が作れそうだと喜んでいる今日この頃の先生です。しっかし馬小屋、こんな使い方をするとは思ってもいませんでした。これも古民家改装の楽しいところですね。
わたしの方はというと、ここへきて植物の扱いが素晴らしく上達しました。自分で言っちゃいますよ。なにせ里山に移るまでに育てたことのある植物といったら、小学校の夏休みの宿題で持ち帰ったアサガオくらいですからね。あの頃と比べれば仙人です(笑)
いつしか表の庭だけでは物足りなくなり、竹林の伐採と開墾をしてポタジェを作ることに精を出していました。大変だった分だけ愛着が湧いたこの場所で、果樹にハーブに季節野菜を所狭しと育てています。
ポタジェ2号と名付けたここは山に囲まれた場所なので、訪問者は鳥と虫だけ。獣害柵が出来てからは鹿たちの侵入もなく、まるで天国のように平和です。
ちなみに、植物のことを何もわかっていない頃に作った初代ポタジェも健在です。
さすがに敷地が広くて手が回らないのでこちらは随分と縮小しましたが、ブラックベリー・ラズベリー・ブルーベリーなど、ベリー系を残して楽しんでいます。花も蜂たちのために少しだけ残しましたが…
今年からポタジェ2号も花盛りとなり蜂たちも自力で引っ越してきました!さすが、虫も自然の一部ですね。大好きなクマンバチ、暑いなか一生懸命に蜜を集めていました。
蜂がこんなに可愛いと思える日が来るなんて、街中で暮らしていた頃は考えもしませんでした。今ではポタジェの手入れをしながら蜂を眺めるのが楽しみのひとつで、寿命を迎えて息絶えた蜂を見つけては埋葬しています。人ってこんなに変わるのですか?きっと里山マジックですね。
育てた分だけもちろんいただきます。日に日に食べる量が増える子供たちにもせっかくならとハーブ盛り盛りの食事を。美味しいは正義です。
広い家があれば当然ダイニングも広くできる。大きなテーブルで美味しく楽しく、四季折々の花やハーブも花瓶に投げ入れて。やっぱり家の中心は、心も体も元気になる美味しいものがいいですね。
ようやく家の骨格ができて、ここからはやりたかったことの足し算。里山暮らしはその気になれば何でもできるので飽きません。不安の多い世の中なので、自前の食とエネルギーを確保できるのも大きな魅力です。来年こそは風車かな!
長くなりましたが、里山の美味しくて楽しいこと、これからも発信できたらと思います。幸せな暮らしには色々な形がありますが、わたしたちが育てているこの里山暮らしもきっとその1つ。里山暮らしのこと、知りたいことがあればご遠慮なくコメント欄などでお知らせ下さいね。
それでは、今日も引き続きよい1日を♪