お久しぶりです。気がつけばもう10月。今年も残すところあと2ヶ月かと焦りを感じつつも、やはり秋の訪れは嬉しいものですね。いやー、覚悟はしていましたがとんでもなく暑い夏でした。
そんなこの世の終わりかという猛暑のなか、今年も2ヶ月半に渡る建築合宿を無事に終えることができました。こちらはみんなでわーわー言いながら作った模型。なかなか不器用な仕上がりですが(笑)並べると可愛くて、教室として使っている蔵のシェルフに今も飾ってあります。
今年も計16名の建築を学ぶ大学生たちを受け入れ、2つの建物を作りました。
1つ目は山際の薪小屋。山から切り出した木々を乾かしたり、薪割りをするときに活躍する森のステーションです。こんな小さな小屋でも基礎から作るといい勉強になります。凄腕大工さんを招いて教わった木組みも無駄にたくさん取り入れたので、見た目より大変手間のかかった小屋となりました(笑)
そして二つ目に建てたのは、ずっと欲しかった眺めの良いデッキ!建設場所は街が一望できるポタジェの最後方。周りは山々に囲まれた、おそらくうちの敷地の一等地です。
「四角い構造つづきだから屋根はぜひ三角形で!」というわたしの適当なリクエストに、先生がうんうん悩みながら設計で応えてくれたわけですが…。実際に立ち上げてみると木組みが全然合わなくてヤバイ(汗)
実は三角形は四角形とは比べ物にならないほど作るのが難しいようです。「三角組みは大工のコンペで出題されるほど奥が深いからね」と、お世話になっている棟梁にのちのち教わり納得しました。ひぃぃー!先に知りたかった!
でも、最後にはちゃんと建ったから結果オーライ!!(笑)
骨格ができたので、ここからタープをかけて、道具入れをつくり、足元にはラベンダーをたくさん植える予定です。使いながら足していくのがうちのスタイルなのでこれは仮の完成形。みんなには一年後を楽しみにしていてほしいです。
それにしても、いまどきの若い子たちはカメラ慣れしているので頼まなくてもポーズを決めてくれます。何故にじゃんけん?と思ったら、これは完成日の数字を手で表しているんですって。んんー、なるほど?(笑)
無事に建設を終え、卒業証書を手にルンルンでポタジェを後にする学生たち。このあとはお楽しみのBBQで夜遅くまで楽しんでいました。翌日二日酔いに悩まされる子もいましたが、まあそれも若き日の良い思い出ですよね(笑)
今年で9年目に入ったうちの敷地。若者たちを受け入れるのも9年目です。
敷地が成長したからなのか、はたまた私たちが歳をとったからなのか。この夏ほど若者たちと心を通わせた年はありません。合宿を終え、別れ際に抱きしめた子が顔をくしゃくしゃにして泣き出したとき、青春のおすそ分けをしてもらったようでぐっときました…。
世界情勢は常に不安定で、戦争は頻繁に起こるし地球環境はめちゃくちゃ。そんなことから年々二次元やバーチャルに逃げ込む若者が増えていますが(ここへ来る子たちもみんな親友はスマホで恋人は二次元キャラですが…)、そりゃこんな世の中じゃ無理もありません。これから状況はどんどん悪化していくけど未来を頼んだぜ?なんて言われて平気でいられる方がおかしいです。
でも、本物の青春や幸せ、つまりは「心が動く瞬間」って現実にしかないんですよね。そんなことを伝えられる場所を作っていきたいと改めて思った夏でした。
さて!気持ち新たに、ようやく母屋にも手を加えてやれそうです。暑すぎてモチベーション下がってました(笑)
家のこと、庭のこと、料理のことなどまたぼちぼち記録していきたいと思いますのでお付き合いいただけたら嬉しいです。
金木犀が香る穏やかな季節。みなさまも良い週末をお迎えくださいね♪