「人間という名にふさわしい者は誰しも 心の中に一匹の黄色い<蛇>をもつ、 王座の上にでもいるように腰を据えて、 人間が「欲する!」といえば「否!」と答える蛇を。 半獣髪の雌あるいは水の精などの じっと動かぬ眼の中に汝の眼を沈めてもみよ、 <歯>は言う、「汝の義務を思え!」と。 子供を作れ、樹木を植えろ、 詩句を磨き上げよ、大理石を刻め、 すると<歯>はいう、「今晩まだ生きている気か?」と 何を作り始めようと、何を望もうと、 人間は一刻として生きはしない、 堪えがたい<蝮>のやつの 警告を受けることなしには。ボードレール。悪の華、六 警告者。より。