バンコクでは、娘にムエタイ修行をさせるだけでなく、人間の多様性の中でもLGBTQ+(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー、クエスチョニング等の、多様な性のあり方)について、実体験を通じて当たり前に許容する感覚を得て欲しいとの思いがありました。
娘の通うインターナショナルスクールでは、LGBTQ+について学ぶ機会も勿論あるけど、普段日本で暮らしている中では、なかなか身近に捉える機会は少ないものだから。。
その点、タイでは性的マイノリティへの寛容性が高く、社会全体で性が2つではないという認識が一般的に浸透しています。
街中ではレディーボーイが当たり前に店員を務めているし、私たちが搭乗したバンコク-香港間のフライトでも、まるで宝塚歌劇団みたいなお化粧をしている男性CAがいたり...
性転換(性別適合)手術も受けやすい環境が整っている上、同性婚が可決されたり、それらの権利に関する法整備が進められたりと、LGBTQ+フレンドリーな国![]()
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というわけで!
バンコクに到着した翌日、娘をレディ・ボーイのショーを観ることのできるキャバレーへと連れて行きました![]()
↓こちらの写真は、ショーが終わった後の、キャストとの写真撮影タイム
バンコクでレディ・ボーイのショーと言えば、観光客向けに「カプリソ・キャバレー」が一番有名ですが、それよりもローカル感のあるキャバレーの方が良いなと思い、繁華街からは少し離れた場所にある「 ゴールデン・ドーム・キャバレー 」へ。
一昔前のマカオにありそうというか、時代を少し遡り、なんとなく中華系のインチキくさい香り(←)が漂うところが、なかなかに自分好みの雰囲気
笑
ステージに近いVIP席チケットを購入。
レディボーイのおねーさま方の、あまりのお美しさにうっとり
顔の美しさはもちろん、元男性とは到底思えない身体の曲線美![]()
女性らしさが追求された所作の一つ一つに惚れ惚れでした![]()
背の低い男性キャストは、元女性だと思う。
娘は、男性が性転換手術により、ここまで外見的に女性へと変貌できる事実にとてつもない衝撃を受けていて、信じられない!!という表情で、終始お口あんぐり。。。
相当きわどいセクシーシーンもあったので、子供を連れて行く場合は配慮が必要になると思います。
男性に見える人が本当は女性で、女性に見える人が男性だと理解すると、見た目だけで人を判断することが、本当に意味のないことだなと思いますよね。。
惚れ惚れするような美女だけでなく、バンコクにもマツコみたいなのがいた
夫が若くてきれいな女性に入れ込んでいることに、激怒するサレ妻という寸劇設定
若い女性は男性を金づるとしか思っておらず、最後はサレ妻にコテンパンにされるという、ありがちストーリーw
サレ妻が若い女性に掴み掛かり、着衣をはぎ取りボコボコにしながら際どいポーズをさせまくるセクシーシーンがあって、中華系観光客のオジ軍団がステージに乱入し、その若い女性を慰めるためにチップをあげながら身体をお触りしまくる一幕が、妙になまなましかったです。。
そんなこんなで、ショーの中には性産業の要素をしっかり混ぜ込みつつ、エンディングでは、「どんな人種や性別でも、その垣根を超えていこう」というメッセージがあり、今の世の中に対して本当に刺さる一言だなぁと。。
娘は性転換手術の実態に衝撃を受けつつも、世の中に存在する性の多様性の実態を目の当たりにし、人は見掛けだけで判断出来ないこと。
自分の中の常識が、決して他人にとっての常識ではないこと。
この世にある多様性を認め合い、尊重し合うことの大切さを実感してくれたかな。。
その一方、性というのは、お金を得る手段にもなり得るけど、第三者からは滑稽視されるものでしかないことを知り、彼女なりに感じた嫌悪感を大事にして欲しいとも。
レディーボーイには、エンターテイメントと搾取(性産業)という光と影。
ムエタイにも、同じくエンターテイメントと搾取(賭博)という光と影。
そう。
光だけでなく、影の要素も同時に見ることで、人間の業の深さというものに思慮を巡らせてくれたなら、多少なりのお金を掛けて、娘に世界を見せてあげる甲斐があるというものです
続く





