マラッカ海峡をしっかり見たい。それにはどうも、河口に造られた人工島に建つ、マラッカ海峡モスク、通称水上モスクに行けば確実のようだ。歩くのは前日挫折したので、Grabを呼んだ。一方通行が多いのもあってか、結構遠かった。歩くのは無理です。
礼拝の時間をのぞき、見学可能。女性は特に服装も厳しくて、頭からくるぶしまで体をすっぽり覆う必要があります。敷地の入り口にはそのための衣装レンタル(有料)があり、着付けまでしてくれる。わたしは長袖にマキシスカート、大判ショールで、服自体はOKだったが、ショールは髪の毛一本出ないよう、係の人にきっちり巻かれた。
少し離れたところから撮ると、こんな感じ。曇天でした。街から隔絶された場所なので、わたしは日が沈む前にここを離れたけれど、サンセットはさぞ美しいと思います。
モスク周辺にこんな岩場、砂地、空き地? があり、入場待ちや、ただ海を見るだけの人は、このへんでたむろっています。海を臨むカフェ、なんてものは見当たらない。
海峡をいく船がちらほら見える。クルーズ船も一応あるようだ。この向こうはインドネシアのスマトラ島。見えないけれど。
7世紀から14世紀までこの一帯は、いくつもの港市国家を従える交易帝国、シュリービジャヤ王国だった。歴史ロマンを感じる名です。
モスクも見学させてもらいましたが、モスクよりこの島の方が気になった。上と下の写真は、モスクから島を振り返ったところ。
島には、おそらく商業施設やレジデンスなどになる予定であろう建物がいくつも建設中。しかし、人がいるのはモスクだけで、島全体に廃れた空気が漂う。モスクの前には食堂やカフェも一応あるのだが、客はほぼおらず、やはり寂れている。
どうも、中国資本でここを一大観光地として開発を試みたものの、頓挫しているということのよう。中国の一帯一路構想の一環です。建設労働者は賃金未払いで中国に帰国し、再開のめどが立たないまま放置されている。ここまでの建設費用はどうなったのだろう。
調べていたら、ドローンで島全体を映した動画が見つかりました。↓
すでに巨大なホテルからテーマパークから、ある程度できている。こちらの投稿は1年前。この1年、開発が進むどころか、廃墟化が進んでいるようです。
マレーシアでの一帯一路といえば、シンガポールに近いジョホールバルで開発されているフォレストシティが、ゴーストタウン化していると有名です。こちらはつい最近、SU channelさんが訪れていた。
動画を見ると、マラッカ島とは違って、開発は進んでいるけど人がまだあまりいないという状況のよう。マラッカ島は建築途中で打ち捨てられてます。しかしフォレストシティが賑わう日がくるのかどうか・・・。
マラッカには大航海時代のロマンを味わいに来たのですが、今の現実のが興味深かったです。