コーチングのコミュニティで、禅タロットというのを体験しました。
インドの宗教家・思想家が「悟り」に導くために創ったカードで、未来の予測ではなく、”「今ここ」の自分を見せてくれる”カード、とのこと。
出てきたカードは、「SLOWING DOWN(スローイング・ダウン)。亀さんが、虹色に光る方向にゆっくり歩いてる絵。「ゆっくりしましょう」「焦らないでいきましょう」というメッセージだそう。
このところ、焦っている。
動けない時も焦るけど、動き出しても、あまりのノロさにますます焦る。それこそ亀のような歩みで、いつたどり着くのか、行きたい方向に行ってるのかもわからない。けどそれ以上速く歩けない。自分は相当怠惰ではないか。なのに、ゆっくりしてていいというのか?
ほかにも「慎重に」という意味もあると聞いて、内心焦った。いま向かおうとしてる方向は、考え直した方がいいのか?
すると、「この亀さんは、虹に向かってます。方向は間違ってないですよ」ということで、ほっとした。ひとりで占ってたらネガティブに受け取るところだった。。
その後、カードの意味を自分でも調べてみた。
亀は、「いつでもわが家とともにある」。すでにわが家にいることを認めて、それをあますことなく味わいましょう。それが瞑想である。こんな感じのことが書いてあった。
それでふと、古代インドの聖典のひとつ『バガヴァッド・ギーター』の、こんな言葉を思い出した。
(これは禅タロットのカードの絵ではなく、ChatGPTに描いてもらったイメージ。虹への歩みそのものが幸福)
「あなたの職務は行為そのものにある。決してその結果にはない。行為の結果を動機としてはいけない。また無為に執着してはならぬ」
「職務」は使命と言ってもいいのかな。ひたすら「行為」に専念せよ、という。成功も不成功も同じこと、とも言う。
こうなりたい、という状態にまだなっていないとか、何者かになれていないとか、成功できてないとか。そんな自分はダメだ、結果を手にしなきゃダメなんだ、という考えは、執着にすぎない。
「こうなりたい」という夢や欲望や目標に向かって今日という日をすごすのはよいけれど、そのためにやっていること自体が、自分の生まれてきた意味だと思えることが大事だ、とも言えるだろうか。
これまで何度となく耳にしてきたこの言葉、この考え方。そのたびに救われたり肝に銘じたりするのだが、あっという間に忘れて、また焦り出す。最近もそうだった。
誰ともくらべず、結果に執着することもなく、ただ自分の道を歩くこと。
亀のカードのメッセージとは違うかもしれないが、このことを思い出させてくれた。