有料ライブをする実力はないと思いながら敢行したのは、歌の先生のアイデアだったというのが大きい。すべてと言っていいかもしれない。

今回、同じ教室のaiさんと2人のライブだったのですが、もとはaiさんが先生にライブの相談したときに、「かおりさんと2人でやれば」と言われたのがきっかけです。われわれがもともと友人同士というのが大きいでしょう。先生が言うんだったらやってみよう、と決意しました。

これまでは歌に関して夢や目標が明確になく、ただ好きな音楽を楽しんでいただけだった。4年くらい続けていて、なにか目標がほしくなってた時期なのもある。

この半年は、歌の練習はもちろんのこと、ライブに向けての準備の進め方、レッスンの進め方、曲の選び方から構成から心構えから、あらゆることを相談し、一緒に考えていただきました。ライブハウスへの口利きや、プロのサポートミュージシャンへの依頼もそうだし、レッスン以外の時間もずいぶん使ってくださったと思う。

 

(わたしはノンアル。加工アプリも隠し切れない疲労感)
 


最後のレッスンの時、「リハはわたしいなくていいよね? 必要なら行くけど」と言われて、あー確かにもう先生に助けてもらえることはないんだな~、このあとは自分しかいないんだな~と、心細く感じたものだ。

しかしステージで歌っている間も、先生が大きな力になった。
本番中、一番後ろでずっと仁王立ちしてる先生が見ると、平常心になれたのだ。

リサイタルをする方は多くの場合、音大などでがっつり勉強して、試験やオーディションやコンクールを受けたりして、人から選ばれる、順位や成績で評価を得る、といった過程をある程度経ている。その、人からの評価と実績を自信にして、ステージに立っているのではないか。

でも趣味の習いごとでは、お金を出せばステージを踏めてしまう。自分のレベルはわかっている。拠り所は、「先生がOKしてくれた」だけ。だから先生を見ていることで心を保てたのだろう。

本番終了後は、先生とサポートミュージシャンの方が遅くまで打ち上げに付き合ってくれて、いろんな話を聞かせてくださった。おふたりとも、長い視点でこの初ライブを捉えていた。だから自分もこの1回のことに拘泥せず、少し俯瞰して見れたのはとてもよいことだった。これはゴールじゃなくて、通過点。

ちなみに先生は、シブイオンガクスタヂオのボイストレーナー、小浜田知子先生。
的確でわかりやすく親身な指導をするキレイな先生、であるが、もうひとつの顔は「弾き語り界の北島マヤにして怪演女優・クレイジーオペラの総本山」。変わってると言えば変わってます。