2023年9月末、22:35発のワルシャワ行きポーランド航空は、その日成田空港第一ターミナルの最終便だった。


慎重すぎるわたしは3時間半前に空港に到着したが、チェックインカウンター前はすでに長蛇の列。その多くがポーランド人のように見えた。

 

チェックインでは、少しだけ妙な体験をした。
職員は日本人だったが、まず英語で話しかけられた。すぐに日本語に切り替わったが、今度は「ワルシャワに住んでいるのですか?」と聞かれた。いいえ、と答えるとそれで終わり。
英語だったのは外国人の対応が続いたせいかもしれないが、質問の方は意図がわからない。すごく些細だけど、気になる。

手続きが済むと、まっすぐ出発ゲートへ。すでにフロアはがらがらだ。
お腹が空いた。制限エリアに入って一目散にレストランを探す。
しかし開いていたのはラーメン屋、マクドナルド、コンビニが1軒ずつのみ。

お米を食べたかったのだが、コンビニのお弁当類はほぼ売り切れ。
それならとラーメン屋に引き返すと、3分前に閉店してしまった。

店じまいがこんなに早いと知っていれば、出国前に食べたのに……と忸怩たる思い。
4ヵ月も前のことなのに、こういうことはよく覚えている。

まあいいさ。

ありがたくハンバーガーをいただくと、もう搭乗。



エコノミーは3-3-3の配列で、今回は課金して早くから中央列の通路側を押さえておいた。
ほぼ満席ながら、3列の真ん中は誰も来ないまま扉が閉まる。ラッキー。


反対側の端の人は、姿勢正しく座ったまますぐ熟睡してくれたので、最初は遠慮がちに、やがて大胆にひとりで2席を占領して快適に眠った。体を伸ばすまではいかないが、このわずかな空間があるかないかで、疲れ具合が全然違う。

 

約13時間のフライトののち、英雄ポロネーズの調べとともに、ワルシャワ・フレデリック・ショパン空港に到着した。

初めての国、ポーランド。