よくビジネスの現場で「数字かロマンか」という話が出ます。いろいろ話は盛り上がるのですが、たいていは
「数字を押さえつつ、ロマンもチョロっと入れとこうよ」とか、
「ロマンなんて青いよね」なんて結論のどちらかに落ちつきます。
もちろん、数字は大事。でもロマンも大事。
で、その両者の兼ね合いをはかろうとすると、ややもすると中途半端になってしまう……。
難しいところです。
先日、これからの「クリエイトブックス」のビジネス設計図を描こうと、原田翔太さんと和佐大輔のコンサルティングを受けてきました。
僕は、これまで続けてきた「6日間小冊子完成ワークショップ」を通信教材に落とし込んで、会員制のサポートシステムとして世に出すべく望みました。もちろんその先に、「誰でもベストセラー作家になれる」と僕が常々言っていることを実現するための「プロセス」と「しくみ」を提供するためです。
僕のアイデアやコンセプトを聞いてもらった上で、最後に原田さんからいただいたコメント。それは
「ゴールはなに?なにを実現するの?」
「このままでは、オカビー、小冊子の人になるよ」
「情報商材ではなく、ロマンを追いかけよう~!」
数字や現実にチョー厳しい原田さんに言われると、めっちゃ説得力があります(^^;
でも、僕はここ数年追いかけてきた「仕事」のことがあったので、なんだかすっと腑に落ちたのです。
「長くお世話になってきた老舗版元の借金を返す」
それが僕のここ数年の目標で、必死こいてあるプロジェクトのマネジメントをして、そこだけで毎年2億の粗利を出し、4年であっさり4億の借金を返しました(決算しめると毎年1億黒だった)。でも、結果が出ても、全くハッピーになれない自分がいたのです。
その後、僕が会社を卒業して追いかけているビジョン。それは
「望む人すべてを作家にすること」
そしてそのために
「新しい出版の在り方/道筋を早急に構築すること」
この2つのビジョンがいまの僕を動かしています。
戦後の早い時期に構築された出版のしくみは、実はとっくに終わっています。大量納品と大量返品、そして自社倉庫に眠る大量の「死に在庫」。これがなぜか資産勘定に入っているのは、再販価格制という幻想があるから。みんなが必死にこの幻想にしがみついていたいのは良—くわかるのですが……。そして最悪のキャッシュフロー。こういった現実を見ると、早晩、出版界は時代の荒波に飲み込まれるか、タイタニック号のように氷山にぶつかって沈みゆくことは火を見るより明らかでしょう。だからその前に、一筋の光を描いておく必要があるのです。
そんなこともあって、つい数字を追いかけようとしていた矢先のことでした。
誰も、「数字」に対しては応援したくなりません。
でも、「ロマン」や「ビジョン」には共感できて、応援したくなります。
そんな当たり前のことを忘れて、ついビジネスに走ろうとしていた矢先に強烈なダメ出しを食らったと言うわけ。
「オカビー本気なの?」
そんな愛ある叱咤激励を受けて、汗汗になりながらも、ケツの穴が締まった感じです(下品で失礼!)。