いつもありがとうございます、神戸です。
ここ最近、わたしの変化が激しく
どんなメッセージがみなさんに相応しいのか
に迷いますが
そんな変化があるなかだからこそ
お伝えできることがあると思い
このタイトルでいきたいと思います。
話し合うほど、すれ違う。そんな経験ありませんか?
「もっと、わたしの気持ちを
わかってほしいだけなのに…」
パートナーや、職場の同僚、
大切な友人との会話で、そう感じた
ことはありませんか?
良かれと思って伝えた言葉が、
なぜか相手を怒らせてしまったり。
真剣に話し合おうとすればするほど、
お互いの間に見えない壁ができて
しまったり。
わたしも、かつてはコミュニケー
ションが本当に苦手でした。
カウンセラーという仕事をしている
にもかかわらず、です。
特に、前のパートナーとの関係では、
いつも同じことの繰り返しでした。
わたしは論理的に、正しく状況を
説明しようとすればするほど、彼女は
感情的になり、心を閉ざしていく。
「どうして分かってくれないんだ!」
という焦りと、「もう、何を言っても
無駄だ」という諦め。
そんな重たい空気が、いつも二人の
間に漂っていました。
話し合いは、いつしか「どちらが
正しいか」を証明するための裁判の
ようになっていました。
そこでは、相手を打ち負かすための
言葉ばかりが飛び交い、お互いの心を
温める言葉は、どこにも見当たりませ
んでした。
もし、あなたも今、同じような無力感や
孤独感を抱えているとしたら。
もし、「コミュニケーション」という
言葉に、少し疲れを感じていると
したら。
どうか、安心してください。
それは、あなたのせいではありませ
ん。
私たちはただ、学校でも、社会でも、
「未来を生み出すコミュニケーショ
ン」の方法を、誰も教えてくれなかっ
ただけなのです。
この記事では、単なる会話のテクニッ
クをお伝えするつもりはありません。
あなたと、あなたの大切な人との間に、
温かくて、希望に満ちた「未来」を
育むための、全く新しいコミュニケー
ションのあり方について、一緒に考え
ていきたいと思います。
どうか、温かい飲み物でも用意して
楽しみながら読んでくださいね。
なぜ、わたしたちは「過去」ばかり話してしまうのか?
コミュニケーションがうまくいかない
とき、私たちの会話は、知らず知らず
のうちに「過去」に支配されています。
「あのとき、あなたがこう言ったじゃ
ないか」
「いや、あなたはいつもそうだ」
まるで、過去の言動を証拠として
突きつけ合い、どちらが「正しくて」、
どちらが「間違っているか」を裁く
検事と弁護士のようです。
しかし、この「正しさ」を巡る争いは、
悲しいかな、誰も幸せにしません。
なぜなら、人それぞれに「自分の正しさ」
という名の物語を持っているからです。
例えば、あなたが「もっと家事を手伝って
ほしい」と伝えたとします。
あなたにとっては、それは「二人の生活を
より良くするための、当たり前の要求」かも
しれません。
しかし、パートナーにとっては、
「仕事で疲れているのに、これ以上何を
しろと言うんだ」
「また、自分ばかりが責められている」
というように、全く違う物語として
聞こえている可能性があるのです。
このように、自分の「正しさ」を主張し合う
コミュニケーションは、相手を理解するどころ
か、お互いの心の距離をどんどん引き離して
いきます。
そして、残るのは、深い断絶感と、
「どうせ、この人には何を言っても無駄だ」
という絶望感だけなのです。
では、どうすれば、この不毛な争いから
抜け出すことができるのでしょうか?
その鍵は、「過去」から、「未来」という名の、
まっさらなキャンバスへと、意識をシフト
させることにあります。
「どうすれば、二人の未来は
もっと素敵になる?」
「未来を生み出すコミュニケーション」
の出発点は、たった一つのシンプルな
問いかけです。
「どうすれば、私たちの未来は、もっと
素敵になるだろう?」
この質問は、魔法の杖のように、会話の
質を根底から変える力を持っています。
なぜなら、この問いかけは、「犯人探し」
ではなく、「宝探し」へと、二人の意識を
導いてくれるからです。
過去を振り返り、「何が悪かったのか」を
議論するのではなく、
未来に目を向け、「どうすれば、もっと
良くなるのか」を一緒に創造していく。
これは、心理学の世界で注目されている
「解決志向アプローチ」という考え方にも
通じます。
問題の原因を深く掘り下げるのではなく、
むしろ「望ましい未来(解決像)」を具体的に
描き、そこに到達するための小さな一歩を
見つけていくのです。
このアプローチが素晴らしいのは、会話の中に
「希望」と「協力」の光を灯してくれる点に
あります。
「正しさ」で相手を論破しようとする代わりに、
「二人の幸せ」という共通のゴールを目指す
仲間になる。
お互いを責め合うのではなく、それぞれの
得意なことや、持っているリソース(資源)を
持ち寄って、一緒に未来をデザインしていく。
想像してみてください。
もし、あなたのパートナーが、
「君を責めたいわけじゃないんだ。ただ、これから
二人が、もっと笑顔で過ごせるように、一緒に
考えたいんだ」
と、真剣な眼差しで伝えてくれたとしたら。
あなたの心は、どう動くでしょうか?
きっと、固く閉ざしていた心の扉が、少しだけ
開くのを感じるのではないでしょうか。
「未来を生み出すコミュニケーション」とは、単なる
言い換えのテクニックではありません。
それは、相手との関係性の中に、「安心」と「信頼」
の土台を築き、二人で一緒に幸せな未来を育んで
いこう、という愛に満ちた「あり方」そのものなのです。
未来を描くための、3つのやさしいステップ
では、具体的にどうすれば、
「未来を生み出すコミュニケーション」
を日常で実践できるのでしょうか?
ここでは、誰でも今日から始められる、
3つのやさしいステップを
ご紹介します。
ステップ1:「今の気持ち」を、
ただ伝える(Iメッセージ)
未来の話をする前に、まず大切なのは、
お互いの「今」の気持ちを
共有することです。
ただし、ここには一つだけ、
大切なルールがあります。
それは、主語を「あなた」ではなく、
「わたし」にして話すこと。
心理学で「I(アイ)メッセージ」と
呼ばれる手法です。
例えば、「なんで、あなたはいつも
話を聞いてくれないの!」
(YOUメッセージ)と言う代わりに、
「わたしは、話を最後まで
聞いてもらえないと、
とても悲しい気持ちになるんだ」
(Iメッセージ)と伝えてみる。
「あなたは間違っている」と相手を
断罪するのではなく、
「わたしは、こう感じている」と、
自分の心の状態を正直に、
かつ穏やかに開示するのです。
ノースカロライナ大学の研究によれば、
Iメッセージは、相手に抵抗感や
防御的な態度をとらせにくくし、
より共感的な聞き方を促す効果が
あるとされています。
まずは、自分の気持ちに気づき、
それを「わたし」を主語にして、
相手に伝えてみましょう。
それが、未来を語り合うための、
信頼の第一歩になります。
ステップ2:二人の「素敵な未来」を、
一緒に描く
お互いの気持ちを共有できたら、いよいよ
未来のキャンバスを広げるときです。
ここでの問いかけは、もちろん、これです。
「どうすれば、私たちの未来は、もっと
素敵になるだろう?」
このとき、具体的な解決策を急いで見つけようと
しなくて大丈夫。
大切なのは、まるで映画のワンシーンを思い描く
ように、二人が望む未来のイメージを、自由に、
楽しく語り合うことです。
「週末の朝は、一緒にコーヒーを飲みながら、
のんびり話す時間が持てたら嬉しいな」
「お互いが仕事で疲れているときは、『お疲れ様』
って、まず最初にハグをするようにしない?」
重要なのは、どちらか一方の理想を押し付けるの
ではなく、二人の理想を重ね合わせていくことです。
このプロセス自体が、お互いの価値観を深く理解し、
関係性を育むための、何よりの時間になります。
ステップ3:「今すぐできる、ベイビーステップ」
を見つける
素敵な未来のイメージが共有できたら、最後の
ステップです。
その未来に向かって、今の自分たちにできる、
ほんの小さな一歩(ベイビーステップ)を一緒に
見つけてみましょう。
ここでのポイントは、「完璧」を目指さないこと。
例えば、「これからは、毎日30分、必ず二人の時間を
作る!」といった高い目標を掲げてしまうと、
それができなかったときに、かえってお互いを責めて
しまう原因になりかねません。
そうではなく、
「じゃあ、まずは今度の週末、5分だけでもいいから、
二人で話す時間を作ってみようか」
というように、絶対にクリアできる、小さな小さな
約束をするのです。
スタンフォード大学の心理学者、BJ・フォッグ氏が
提唱する「タイニー・ハビット」の考え方にもある
ように、新しい習慣を身につけるコツは、ばかばかしい
ほど小さく始めることです。
この「ベイビーステップ」を一緒に踏み出し、
「できたね!」と一緒に喜ぶ。
その成功体験の積み重ねが、やがて二人の間に
「私たちなら、きっと大丈夫」という、揺るぎない
自信と絆を育んでくれるのです。
大丈夫。あなたの言葉は、未来を創る魔法になる
ここまで、未来を生み出す
コミュニケーションについて
お伝えしてきましたが、
もしかしたら、こんな風に
感じている方もいるかも
しれません。
「理屈はわかったけど、いざ相手を
目の前にすると、感情的になって
しまって、なかなかうまく
できない…」
その気持ち、痛いほど
よくわかります。
長年のコミュニケーションの癖は、
そう簡単には変えられない
ものです。
大切なのは、完璧を目指さないこと。
そして、うまくできなかった自分を、
決して責めないことです。
もし、また「過去」を責める
コミュニケーションに戻って
しまいそうになったら、この記事の
ことを、そっと思い出して
みてください。
そして、深呼吸をして、心の中で、
こう呟いてみるのです。
「わたしたちは、どうすれば、もっと
素敵になれるんだっけ?」
最初は、うまくいかなくて
当たり前。
でも、諦めずに、この問いを
自分自身に、そして大切な人に
投げかけ続けることで、あなたの
言葉は、少しずつ変わって
いきます。
人を傷つけ、過去に縛り付けるための
「武器」ではなく、
人を癒し、未来を共に創るための
「魔法」へと。
あなたのその、温かい言葉の
一つひとつが、あなたと、あなたの
大切な人の未来を、もっと豊かで、
もっと幸せなものへと変えていくの
ですから。
まとめ
コミュニケーションは、過去の
過ちを裁くための法廷ではあり
ません。
二人で、希望に満ちた未来を共
同創造していくための、魔法の
キャンバスです。
大切なのは、「どちらが正しい
か」ではなく、「どうすれば、
二人はもっと幸せになれるか」。
ステップ1:「わたし」を主語
に、今の気持ちを伝える
ステップ2:二人の「素敵な未
来」を、一緒に描く
ステップ3:「今すぐできる、
赤ちゃんの一歩」を見つける
この3つのやさしいステップを、
どうか、あなたのお守りにして
ください。
あなたの言葉が、あなたと、あ
なたの大切な人たちの未来を、
温かく、明るく照らし出す光と
なることを、心から信じていま
す。
神戸より愛を込めて。
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