高輪台に向かう
電車の中で書いています。
昨日は千葉でサーフィンをして
今日は強めの筋肉痛を感じながらの
移動です。
その移動中、ふと耳にしたのが
「菜根譚(さいこんたん)」という書物でした。
この古典が、人間関係に
悩む現代の私たちに
驚くほど役立つと感じたので、
今回は「人づきあい×哲学」
をテーマにお届けします。
1. 忙しいあなたへ“やさしい知恵”を
「菜根譚」は明朝の学者・洪自誠が著した
実践的な人生哲学です。
・「淡き処に真味あり」
(欲張らず、シンプルに生きよう)
・「先に人を責むるより、
却りて己れを責むべし」
(まず自分を省みよう)
そんな言葉の数々が、
現代を生きる私たちの
肩の力をふっと抜いてくれます。
相手と分かり合いたいのに
ざわざわして疲れる…
こんなふうに感じたことはありませんか?
・相手の言動に
いちいち反応してヘトヘト
・気遣いが空回りして苦しい
・「こう言わなきゃ」と
頭がぐるぐるしてつらい
実はその背景には、
1)結果を求めて焦る気持ち
2)相手の気持ちを優先しすぎるクセ
この2つの心理パターンが隠れています。
2. 菜根譚が教えてくれること
『菜根譚』は、こう語ります。
・相手を見る前に、まず自分を整える
・責めるより、いたわる
・静けさの中に豊かさがある
それはまるで「心のゆとりを
取り戻す処方箋」のようです。
3. 人づきあいをラクにする4つの実践ステップ
① 心の状態を観察する
「今、胸がざわざわしてるな」
と気づくだけでもOKです。
② 相手の“苦しさ”を想像する
言葉の裏に、悩みがあるのかも。
菜根譚には
「逆境にある人をいたわる」のような
文言が何度も出てきますが、
本質的には「人は見えない悩みや
不安を抱えているもの」という理解が
大切だと教えてくれているんですね。
③ 気持ちを紙に書いてみる
数行でもいいので、書くと
不思議と気持ちが落ち着きます。
④ ゆるく構えてみる
人との付き合いでぶつかるときって、
「私が正しい、相手が間違ってる!」
と互いに譲れなくなり、
感情が爆発する場合がありますよね。
でも、『菜根譚』が語るのは
「勝ち負けで評価するのではなく、
物事をもう少し淡々と受け止めるのが吉」
ということ。
「まぁ、どちらにも理があるし、
どちらにも欠点はあるよね」
とゆるく構えてみましょう。
そうするだけで関係の修復が
ずっとラクになります。
4. 人づきあいに必要なのは「余裕」
人間関係がしんどいとき、
相手を変えようとするのではなく、
まずは「自分に余裕があるか?」
と問いかけてみましょう。
分かり合えないときは、
無理に言葉にしなくて大丈夫。
沈黙も、距離も、立派な選択肢です。
5. 受講生からの質問にお答えします
Q:「相手の気持ちを考えすぎて苦しくなります」
A:それは優しさの証です。
でも、まずは「自分の気持ち」も
大切にしてあげてくださいね。
Q:「相手の短所ばかりに目がいってしまう」
A:一つの欠点より、九つの長所。
小さな“いいところ”を探す
視点を持ってみてください。
Q:「コミュニケーションが苦手です」
A:言葉だけが手段ではありません。
笑顔やあいさつも、十分に
心が通じる手段になりますよ。
6. 「しっかり」よりも「ゆとり」を
『菜根譚』の教えは、
がんばることよりも、
ゆるめることをすすめてくれます。
・淡々とした視点
・思いやりのまなざし
・自分へのいたわり
こうした小さな実践が
あなたの人間関係に
やわらかい変化をもたらしてくれるはずです。
どうぞ、力を抜いて
今日もやさしく、自分らしく。
神戸より愛を込めて。
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