カウンセリングの神様とも言われる
カール・ロジャーズ(1902年〜1987年)。
来談者中心療法を創始した

臨床心理学者です。

 

来談者中心療法では、
カウンセラー側の知識や考えは不要。

 

カウンセラーが無条件の肯定的な関心、
共感的理解、自己一致の態度で
カウンセリングにのぞむことが
重視されています。

 

この来談者中心療法は、
ただ相談者を中心としてカウンセリングを
していこうという話ではありません。

 

  1.カール・ロジャーズが示す「来談者中心」とは

 

 

来談者中心というと、
相談者を優先して、

相談者を理解しながら進める。


このようなイメージかもしれません。

 

カール・ロジャーズが示す来談者中心とは、
「相談者の内的な世界を中心とする」
という意味です。

 

カウンセラーは、

自分の価値観を脇において、
相談者の世界に完全に入っていきます。

 

それは、カウンセラーが
消えるとも言えます。


カウンセラーと相談者、

2人いるのだけれど、
1人でいるような感じ。


意識レベルでは2人が

融合したような世界。


それが来談者中心療法です。

 

  2.ただ言葉を繰り返すのが伝え返しではない

 

 

来談者中心の技法の一つに

伝え返しがあります。


相談者の世界に完全に

入っていくための伝え返しは、
ただ相手の言葉を

繰り返すだけのものではありません。

 

言葉の裏に込められた感情について、
カウンセラーの理解が正しいかどうかを
確かめるものです。


例えば「禁煙したいけれどできない」場合。


相談者にとって、喫煙とは
どのような意味なのかを

聞いていきます。

 

「健康に良くないからやめたいと思っている」
仮にこの言葉がでてきても、
込めている感情はひとそれぞれ違います。

 

・体を大切にしなくちゃという思い
・自分が元気でいないと家族が

 大変なことになるという恐怖
・自分はたばこを吸いたいけれど、

 家族から
「たばこは体に悪いからやめて」

 と言われて困っている


など。

人によって様々です。


その感情を聞いていき、
「あなたの中で○○は▲▲だと

 思っているのですね」
と確認していくのが伝え返し。

 

カウンセラーは相談者とは

違う人間です。


同じ言葉を使って、

同じように伝え返しても
「ニュアンスが違います」と
言われることもあります。

 

伝え返しは、心の周波数を合わせる
調整つまみのようなものでも

あるのです。

 

  3.カウンセラーは相談者の心の鏡になる

 

 

私たちは自分自身が見えません。


身支度を整える時は、

鏡に映して髪を整えたり、
服を整えたりします。

 

心も同じで、

自分自身ではわかりにくいのです。


カウンセラーが相談者の

心の鏡になり、
映し出された相談者の

感情などの内的世界を
「伝え返す」という手順で

心が見え始めます。

 

相談者は、伝え返された言葉を

耳できくことで、
自分の心を認識し、
気づきが生まれていくのです。

 

本日もお読みいただき
ありがとうございました。

 

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