カウンセリングで相談者の悩みを聞いていると、
一言さりげなく語られることもあります。

 

例えば


「上司にいつも怒られてしまうんですよね。
 友達も特にいなくて。
 まあ、いつものことなので
 あまり気にしていないですけれど」
など。

 

  1.さりげなく語られたことにも気を配る

 

 

「あまり気にしていません」とか
「もう終わったことなので気にしていません」
と言いながら、感情が高ぶることなく
淡々語られることもあります。

 

もう気にしていないという

言葉だけをとらえたら、
そのまま通り過ぎてしまうかも

しれません。

 

でも、淡々と語られた内容には、
実は感情が隠されていることも

あります。

 

なぜ、淡々と語るのだろうか。


どのような感情が

こもっているのだろうか。

 

言葉だけではなく、

言葉の裏にある感情にも
興味を持つことで、

心に触れるきっかけが
つかめることもあります。

 

  2.情景が見えるまで質問する

 

 

「上司にいつも怒られてしまうんです。
 友達もいなくて。」


この言葉だけで

想像しているとしたら、
相談者と同じ情景が

見えていないかもしれません。

 

・上司はどのような時に怒るのですか?
・その時〇〇さんはどう思っているのですか?
・周りに、人はいるのですか?何人くらい?
・みなさんはどのような様子なのですか?
・どのような雰囲気なのですか?
・その上司は他の人にも怒るのですか?
・友達がいないとは、会社だけの話ですか?
・友達がいないことにどのような
 感情を持っているのですか?
・いつから友達がいないのですか?

 

など、相手に興味を持つと、
知りたいことがたくさん出てきます。

 

それを一つずつ聞くことで、
相談者と同じ情景が見えてくるのです。

 

  3.どのようなことを質問する?

 

 

カウンセリング養成講座の中で

よく聞かれることの一つが、
「どのような質問をしたらいいですか?」

です。

 

私は質問を事前に

考えておくことはありません。

 

悩みは人それぞれ違い、
感じ方も違うので、
質問集は作れないのです。

 

相談者の言葉を興味を持って聞きながら、
イメージをしていると、
わからない部分が出てきます。

 

そのわからない部分をきくために
質問します。


そして、イメージしてまた質問をして、
を繰り返します。

 

「どのようなことを質問したらいいのですか?」
の答えは


「相談者と同じ情景が見られるように、
 わからない部分を質問する」です。

 

そう思っていると、
何をきいたらいいのだろうか?
とあせることもありません。

 

聞きたいことがいっぱいあることに
気づいていきます。

 

そして、さりげなく言われた言葉も

流さずにとらえていけることでしょう。

 

本日もお読みいただき
ありがとうございました。

 

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