カウンセリング養成講座の受講生から
質問がありました。

 

自分が経験したことがないことについて
「どうしたらいいですか?」と言われ
何を答えたらいいのか

わかりませんでした。


どうしたら良いのでしょうか?

 

  1.カウンセリングは人生相談ではない

 

 

カウンセリングで、人生相談のように
「どうしたらいいのでしょうか、

 教えてください」
と言われることがあります。

 

人は質問されると答えを探そうとするもの。


カウンセラーの知識や人生経験の中から
適切な答えを探そうと

するかもしれません。

 

たとえ答えらしきものが

見つかったとしても、
それはカウンセラーにとっての答え。


相談者にはあてはまりません。

 

  2.カウンセリングでやることとは

 

 

ある時、このような相談を

受けたことがありました。


「人にだまされて2000万円の借金を

 背負ってしまいました。
 どうしたらいいのでしょうか?」

 

私は、人にだまされて

お金をとられたことも、
2000万円の借金を

背負ったこともありません。


こうしたらいいよと言ってあげたくても、
何も言えません。

 

「警察に相談されましたか?」

ときいたところ、
警察にも弁護士にも相談したとのこと。


問題を直接解決するのは、

警察や弁護士さんに
おまかせします。


カウンセラーにできることは、
悩みを傾聴して、

感情の整理をすることのみ。

 

私は
「私には、人にだまされて借金を

 背負ったことも、
 2000万円の借金をしたことも

 ありません。


 参考になりそうな経験はありません。
 ですが、ここはカウンセリングの

 場です。


 感情を整理して、

 よりよい方向に向かう時間にしませんか?」

 

そう提案して、傾聴を続けました。

 

厚生労働省の「カウンセリングについて」のページに
こう書いてあります。

 

カウンセリングは、どうしたらよいのかの
アドバイスを受けたり、
答えを出してもらったりするためものではありません。
自分自身の力で立直っていくきっかけをつくったり、
気持ちや考え方を整理していくサポートを
行ったりするのがカウンセリングなのです。

出典:厚生労働省 こころもメンテしよう〜若者を支えるメンタルヘルスサイト〜

 

このような内容を、事前の説明文に

入れておきます。

 

それでもアドバイスがほしいと

言われることも
たくさんあります。


以前は、アドバイスをしたことも

ありました。


でも満足してもられることは

ありませんでした。

 

・すでに知っていることなので、

 やろうとは思わない
・とても良いことを聞いたと

 思ったけれどやれない
・あまりにも核心をついたものだったので

 心が傷ついた
など。

 

また、アドバイスをもらった内容を

したけれど、
思ったような結果が

得られなかったという
こともあります。


その時、カウンセラーは

責任が持てません。

 

相談者の未来を相談者以上に信じて、

傾聴していく。


それがカウンセラーに

できることなのです。

 

本日もお読みいただき
ありがとうございました。

 

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