相談者の方から
「悩みで目の前が真っ暗なのです」
と言われてしまいました。
なんと答えたらよかったのでしょうか。
このような質問をいただきました。
1.「目の前が真っ暗」な状態とは
悲壮な表情で「目の前が真っ暗なんです」
そう言われたら、
なぐさめたらいいのか、
何かアドバイスをすればいいのか
どうしようと思うかもしれません。
「目の前が真っ暗な状態」は
人によって異なります。
何が起こっていて、
それをどのように感じているのか。
状況が見えるまで、
質問して聞いていきます。
2.悩みのタネが見えた場合
岡目八目という言葉があります。
他人の囲碁を
そばで見ていると対局者よりも
冷静に手が読める意味から、
第三者の方が物事の是非を当事者以上に
判断できるということです。
カウンセリングをしていると、
相談者よりもカウンセラーの方が
問題のタネに気付きやすいです。
例えば
「親から早く結婚しなさいと
言われているのですが、
結婚できません。
まだ結婚しないの?と言われるたびに
目の前が真っ暗になるのです。」
このような悩みをきいて、
家族の話などを聞いていくと、
パートナーシップがうまくいかないのは
お父さんに原因があるのかなと
わかることがあります。
そんな時に
「悩みの原因はお父さんですね」
と根本原因を
指摘したくなるかもしれません。
でも、指摘しても、
相手は受け取れないことが
多いのです。
3.悩みの根本原因を指摘しても届かない理由
「あなたって、〇〇が上手ですね」
そう言われても、
「いやそれほどでも・・・」
と受け取れないことはありませんか?
悩みの根本原因も、
アドバイスも同じ。
「〜した方がいいですよ」と言われて、
その時はいいことを聞いたと
思ったとしても
何もせず、何も変わらないことが
多いのです。
人は自分で答えを見つけて、
自分で納得しないと
動けません。
正しいことをつきつけられても
「あなたに何がわかるのよ」と
言われることもあります。
答えを差し出したために、
気づくタイミングを
奪ってしまうことも
あります。
カウンセリングでは、
悩みの解決方法を差し出すのではなく、
傾聴しながら、自然な流れで気づくように
していきます。
カウンセリング中や、
家に帰った後くつろいでいる時などに、
相談者ご自身の中で
「あっ、そうなんだ。
これが悩みの原因なんだ」
と腑に落ちると、価値観が変わります。
悩み自体がなくなることもありますし、
そのまま悩み続けるのか、
悩まないのかを選択できることもあります。
悩むのも、悩まないのも相談者の自由。
カウンセラーは、
相談者が悩みを客観的に見られるように
よりそって見守っていきます。
本日もお読みいただき
ありがとうございました。