人生相談は、悩みを打ち明けて、
アドバイスを聞く場なことが多いです。
回答する人の人生経験などを交えて、
こうしたらいいとアドバイスを
もらえることでしょう。
カウンセリングは、人生相談ではありません。
1.カウンセリングで聴きたいのは、悩み事だけではない
人生相談なら、現在の悩みをきいて、
解決法をアドバイスすることでしょう。
カウンセリングで目指しているのは、
目の前の悩みの解決ではありません。
悩み事が悩みではなくなるような、
根本的な原因を一緒に探すのが
カウンセリング。
そのため、カウンセリングで聴きたいのは、
目の前の悩み事だけではありません。
実は、悩みの根本原因は、
目の前の悩み事の中にはありません。
別のところにあるのです。
悩みの根本原因は、相談者の限定的な
価値観の中にあります。
知りたいのは、相談者の方の
価値観や世界観です。
2.とらえかたは千差万別
カウンセリングも、
最初にうかがうのは、
今悩んでいる悩み事の内容です。
例えば、
「パートナーが私の話をきいてくれないのです。
話しかけてもつまらなそうに顔を背けて
空返事ばかり。
あいさつもしてくれません」
このような悩み事の相談だった場合。
悩み事だけをきいていると、
カウンセラーも相談者も、
悩みさえ解決したらいいと
思ってしまいがちです。
たとえ目の前の悩みを解決できたとしても、
根本原因が解決できていなければ、
また同じことで悩む可能性が高いのです。
それは、限定的な価値観が
そのままだから。
また同じような現象がおこったら、
同じようにとらえ、悩みになります。
悩みの根本原因を見つけるヒントは、
感情にあります。
事象は同じでも、もつ感情は
人によって異なります。
例えば、パートナーから
返事がかえってこなかったときに
・聞こえなかったのかな?
後でもう一度言ってみよう
・忙しいのかな?大変だな
・今日は機嫌が悪いのかな
・この前も無視された。ひどい
・無視するなんて、
私のことが嫌いなのかも
など、とらえ方や感情は千差万別です。
相談者がどのような感情を持つのかは
カウンセラーにはわかりません。
相談者ご本人も自覚していないことが
あります。
相談者のお話を傾聴していくことで
わかっていきます。
3.悩みにだけフォーカスしている視線をずらす
自分の思い通りにならないことや、
自分ができていないことを
「なんでこうなるの?」
「なんでできないの?」
など責めることで、悩みが発生します。
そして、
「なんでこうなるの?なんでできないの?」
と責め続けることで、
深刻な悩みに発展していきます。
私のカウンセリングの手法には、
悩みだけではなく、
過去のことやポジティブなこと、
未来のことを聞いていく手法があります。
それは、できていないことに集中している
心の目線をずらすためでもあり、
相談者の価値観を知るためでも
あります。
最初から、
「今日のカウンセリングは
悩み事を聞いた後に、過去のこと、
ポジティブなこと、未来のことを
お聞きします」
と伝えておくと、スムーズに
話していただけます。
相談者の方は、
ポジティブなことや未来を語ることで、
悩みを見続けていた心が変わります。
未来の自分から、今の自分に
「そんなに悩まなくて大丈夫だよ」と
声をかける人も多いです。
未来の自分から
今の自分を見ることで、
心の自浄作用が働きます。
自分の心の癒し方を知っているのは
相談者ご自身。
癒すかどうかの許可ができるのも
相談者ご自身です。
カウンセラーができることは、
悩みをいろいろな角度から見られるように
サポートをすること。
そして悩みの根本原因にたどりつくために、
傾聴をして見守るだけです。
本日もお読みいただき
ありがとうございました。