先日このような質問をいただきました。
「相談はしてくれるけれど、
目の前の問題をすぐに
なんとかしたいだけで、
根本解決を望んでいない人に
カウンセリングは有効ですか?」
1.カウンセリングは、カウンセラーと相談者双方の想いの上で成り立つ
カウンセリングは、ただ相談内容をきいて、
「こうした方がいいよ」とアドバイスを
する場ではありません。
例えば
「やせたいけれど、
ついつい食べちゃうんだよね。
運動好きじゃないし」
そう悩んでいる人に
「間食を控えたらいいのでは?
お菓子を買ってこない方がいいよ。
食事は野菜から食べてね」
とか
「運動好きじゃなかったら、
ラジオ体操や散歩でもいいから
体を動かした方がいいよ」
というのは、カウンセリングではありません。
なぜついつい食べてしまうのだろうか。
なぜ、それが悩みになるのだろうか。
そう考えていくのがカウンセリングです。
カウンセリングでは、
相談者の方に自分のことを
振り返っていただいたり、
考えていただきます。
根本解決を望まず、
今すぐに目の前の問題だけを解決したい人には、
カウンセリングは有効ではありません。
2.悩みの原因も解決方法も相談者の方が知っている
表面的な悩みは、
「ダイエットしたいのにできない」
かもしれませんが、
その悩みに至った経緯は
人それぞれです。
食事や間食を減らせばいいのは
わかっているはず。
でもできない。
そして、それを悩む。
そこには、相談者の方独自の理由があります。
それは、過去の経験からかもしれませんし、
食べるということに込めた思いかもしれません。
その内容を知っているのは、
相談者の方だけです。
今は忘れているだけなのです。
だから、カウンセリングで、
質問と傾聴を使って思い出していただきます。
根本解決を望んでいない人は、
質問されて過去について思い出していくという工程に、
なんの意味があるのかわからず、
もどかしく、無駄のように感じることでしょう。
今、ダイエットが続かないことと、
過去の出来事になんの関係があるの?
早く目の前の問題を解決してよ。
そう思っているとしたら、心の扉が開かず、
根本原因にたどりつけません。
悩みの原因も解決方法も、相談者の方が知っています。
でも、すぐに思いつくところには答えはないのです。
心の扉をいくつも開いていくと、
気がついていきます。
相談者の方の協力がないと、
その場所にはたどりつけません。
3.価値観に気づくと悩みはコントロールできる
心の扉を開き、過去の経験や
周りの大人から言われたことなどを
思い出していくと、
例えば、
「ダイエットしたいと思っていたけれど、
実はふっくらしている方がいいと思っている
自分がいた」など、
自分の本当の価値観に気がついていきます。
自分の価値観はこれだったんだと
気がついたら、悩みは悩みでは
なくなっていきます。
「ダイエットしなくてもいいや」
になるかもしれません。
「少しだけやせたいから、
自分にあったダイエット方法を
みつけてみよう」
になるかもしれません。
なぜ自分はダイエットが
続かないのだろうか。
ダメなやつだと自分を責めることは
なくなります。
このように根本から解決するのが
カウンセリング。
相談者の方の、
「根本的に解決していこう」
という気持ちは必須です。
カウンセラーは、根本解決したいという
気持ちがある方と、
質問と傾聴という道具を使いながら、
相談者の方と一緒に
心の扉を開いていくのです。
本日もお読みいただき
ありがとうございました。
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