カウンセリングをしていて、
お客様の感情の起伏がはげしくなり、
怒りだされることもあります。
炭酸飲料にたとえると、
シェイクしてそのまま開けたかのような
感情の高まりです。
怒るというのは、抑圧されていた感情が
飛び出した状態なのです。
カウンセリング中に相談者の方が怒りだされたら、
それは「心に優しく触れて欲しい」というサイン。
1. いきなり核心をついた質問をしない
相談者のお話を傾聴していると、
悩みの根本原因はもしかしたら、
相談者の母親なのかも。
このように悩みの根本原因を
なんとなく想像できることが
あります。
もしかしたら、これが原因かなと
思ったら、確かめてみたくなるかも
しれません。
しかし、ここで
「あなたの悩みの原因はお母様ですね。
お母様との関係はいかがですか?」
こんな風に核心をついた質問をすると、
感情のフタが外れ、怒り出したり
泣き出したりすることがあります。
そして、心が傷ついてしまいます。
心の扉を開ける順番は人それぞれ。
いきなり心のドアを開けて、
土足であがりこむかのような
質問は、心を傷つけます。
無理に心の扉をこじあけられたくは
ないのです。
たとえ悩みの根本原因が
想像できたとしても、
いきなり核心に触れず、
悩みの周辺情報からきいていきます。
2. よりプライベートな質問は慎重に
悩みの根本的な原因は、
価値観からくるものがほとんどです。
そしてその価値観は、幼い頃の経験や、
周りの人から言われた言葉などに
影響を受けています。
たとえば、自分を認められず、
仕事を頑張り続けて体を壊してもまだ
頑張ってしまう人がいます。
本人は、自分を認められないという価値観を
持っていることに気がついていないのです。
「何をやっても自分ってダメだと思う」
そのように悩んでカウンセリングに
いらっしゃいます。
傾聴を続けていくうちに、
「両親が問題だと思うのです」と言う人も
います。
たとえ、相談者が両親だと気づいたとしても、
私はすぐにはそのことには触れません。
それは、両親のことや幼い頃の思い出は、
感情が抑圧されているポイントがたくさんある
デリケートな問題だから。
まずは、自分を認められないという場面を
いくつか聞いてその状況を見ていきます。
信頼関係の中で、少しずつ過去の話を
聞いていきます。
3. 言葉の語尾に心を配る
傾聴では伝え返しをしていきます。
その時、私が気をつけているのは、
言葉の語尾です。
特に、初めてのカウンセリングの時は、
まだ信頼関係があまりできていません。
「〜ですね」とか、「〜なのですか」など、
はっきりと決めつけた言い方によって
相談者の心を傷つけてしまうかもしれません。
核心にふれているかもしれないと
思う内容を伝え返す時は、語尾をぼかします。
相談者の言葉遣いをそのまま使いながら
「お母さんになかなか認めてもらえなかった・・・」
と言葉を途中で切ることもあります。
発話し、伝え返しをきくことで、
相談者の心にはいろいろなことが
思い出されていきます。
あいまいな語尾にすることで、
相手の思考をじゃませずに、
心に優しく触れられるのです。
少しずつ、今まで開かなかった心の扉が
開いていきます。
そして、ある時、「あっ、あれが原因かも」と
気づき、相談者ご自身が悩みの根本原因に
気付いていくことでしょう。
本日もお読みいただき
ありがとうございました。
神戸正博公式LINE、始動
神戸を応援してくださっている方
に向けて運用している
ちょっと秘密でプレミアムなLINEです。
神戸の新プロジェクトや、
それにまつわる進捗の共有
神戸の研究の最前線情報なんかも
発信していきます。