カウンセラーも、
自分を認めてもらいたい.
あなたのカウンセリングってすごいと
言ってもらいたい。
そう思うこともあります。
特にカウンセラー自身の心が
沈んでいるときは、
「あなたのカウンセリングで癒されました」と
言ってもらいたいことでしょう。
でも認めて欲しい、
ほめて欲しいという感情を
そのまま相談者の方に
ぶつけるわけにはいきません。
どうしたら、自分自身の依存心に
気がつけるのでしょうか。
1. 挨拶の時の自分の声色に注意を向ける
カウンセラーの心が出やすいのが、
最初の挨拶の声色と雰囲気です。
カウンセリングを始める直前に
いいことがあった時は、
ワクワクした気持ちが、
挨拶の声にのってしまうことも
あります。
「はじめまして〜」の声が
高めになってしまうのです。
悩みを相談しに来ている相談者の方の波長は、
低めです。
当然、心の波長があわず、
相談者を置いてきぼりに
してしまいます。
これと同じように、依存心も声色や雰囲気に
入ってしまうのです。
・私を見てほしい
・認めてほしい
・すごいなとほめてほしい
そんな心が、声色や態度から
滲み出てしまいます。
相談者に無理に機嫌をとったり、
過度に同調したり。
カウンセラーが依存心で接した場合、
相談者も依存心になることが多く、
依存しあう関係になってしまうかもしれません。
2. 相談者の話に反応しすぎる
相談者から、
強く心をゆさぶられる内容の悩みをきいた時、
過度に反応してしまうことがあります。
たとえば相談者の方が
「先日、母が自殺しました」
このような話を始めたときに、
相談者以上に動揺したり、
泣いてしまったり。
これは傾聴をさまたげるだけではなく、
カウンセラーの気持ちをわかってほしいという
依存心も入ってしまうのです。
心の動揺に気がついて、
その気持ちをそっと脇において、
傾聴を続けていきましょう。
心の動揺をそのままにして、話を聞き続けると、
依存しあう関係になってしまいがちです。
3. 自分の意見やアドバイスをいいたくなる
カウンセラーがかつて解決したことがあることや、
解決法を知っていることを相談されると、
アドバイスしたくなるのが、
人情だともいえるでしょう。
「それはね、〜〜すればいいんだよ」と。
カウンセリングではなく、
友だちとの会話や、
家族との会話ならば、
アドバイスもいいかもしれません。
カウンセリングの場合は、
アドバイスはしません。
アドバイスをすることで、
「とてもためになりました。ありがとうございました。」
と、その場では言われるかもしれません。
でも、人は自分で見つけた方法を試したいもの。
人から言われても、やれないことがほとんどです。
仮に、カウンセラーに言われた通りにやって
解決できたとしたら、
また同じような問題が起きた時に、
カウンセラーに解決法を聞きにくることでしょう。
相談者はカウンセラーに依存し、
カウンセラーは「すごい」と言われたいと
思うようになります。
そのうちに、カウンセラーの
言う通りにやったのに、
問題が解決しなかったといって、
クレームを言われる事態もありえます。
そうなっても責任が持てません。
カウンセリング中に
アドバイスしたくなったら、
依存関係のスタートだと気づいて、
傾聴の態度に戻すといいですね。
カウンセラーは、
「相談者ご自身が気づき、
癒し、行動変容していく」
これを見守る人。
カウンセラーが、
相談者を変えるわけではありません。
半年後、1年後あるいは、数年後に、
あの時カウンセリングを
受けてよかったですと
言ってもらえるかどうか
くらいな感じなのです。
認めてもらいたい、
ほめてもらいたいという
気持ちが出てきたら、
自分を許して、脇において、
傾聴を続けていきましょう。
本日もお読みいただき
ありがとうございました。
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