カウンセラー養成講座の中で傾聴に関して
ご質問をいただきました。

 

  1. 傾聴とはただ聴いているだけでいいのでしょうか?

 

 

「傾聴とは、相手のお話を聴くこと」と言うと、
ただ聴いているだけでいいのかなと

思う人もいます。

 

傾聴する目的は、

相談者の方に発話していただき、
心の扉を開いて悩みの根本原因に気づいて
いただくこと。


そして、行動してご自身で

癒していただくこと。

 

相談者の方が、話し続けて、
話しながら悩みの根本原因に気づき、
腑に落ちていくこともまれにあります。

 

ですが、ほとんどの場合が、
カウンセラーが、

相談者の気づきをうながす方向に
導いていきます。

 

質問をしてその質問に

相談者が答えていきます。

 

質問した後、沈黙の時間が続いたとしても、
相談者は質問について考えています。

 

心の扉にふれて、いろいろな気づきを
得ていることでしょう。


質問をして、待つ。そして話を聴く。
その繰り返しです。

 

  2. 何を質問したらいいのでしょうか?

 

 

「気づきを得ていただくために質問をしましょう」
とお伝えすると、
「何を質問したらいいのでしょうか?」
と聞かれることが多いです。

 

傾聴しながら、何を質問しようかなと
考えていたら、既に傾聴の態度から
はずれています。

 

話を聴くのではなく、質問を考える方に
意識がいっているからです。

 

質問は、傾聴していたら自然に出てくる
ものなのです。


そして、質問は、相談者の相談内容によって
千差万別でマニュアル化できません。

 

相談者と一緒に同じ世界を見るために、
わからない情報を教えていただくための質問。


そう考えると、何を質問しようかと
考えなくても聞きたいことが

出てきます。

 

たとえば
「会社の上司が暴力的で、

 5年ほど耐えてきましたが
 もう限界です。」


このような相談だとしたら
・上司はどのような状況で暴力的になるのか
・周りの人はどのような反応なのか
・その上司の他の人への態度はどうなのか
・いつ頃からその状況になったのか
・その上司は何歳くらいなのか
・過去に同じようなことがあったのか

 

など、聞きたいことが出てきます。


聞きたいことを聞いて、

悩みのシーンを
クリアに映し出すイメージです。

 

  3. 質問で誘導しようとすると傾聴の態度からはずれる

 

 

カウンセリグをしていると、
「この悩みの根本原因は、父親との確執なんだろうな」
など、なんとなく原因の予測がつくこともあります。

 

そんな時、「父親との確執」

という答えに向かうように、
質問で誘導してしまいそうに

なるかもしれません。

 

カウンセリングでは、自然の流れで
質問されたいもの。

 

強引に「父親との確執ですよね」と
答えを突きつけるような質問をすると、
相手の心を傷つけてしまいます。

 

傾聴しながら、少しずつ過去に
時間軸をずらしていきます。

 

カウンセラーの予想を突きつけるのではなく、
答え合わせをするのでもなく、
相談者が自然に気がつくのを待つ。

 

それがカウンセラーの傾聴のあり方。


相談者が自分で気づくことで、
悩みを認められるようになり、
癒されていくことでしょう。

 

本日もお読みいただき

ありがとうございました。

 

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