カウンセラーとして悩みを傾聴していて、
気がついたことがあります。
それは、人は悩みを
自分でつかんでいるということ。
悩んでいる最中の方には言えませんが、
人は悩んでいる事象に注視したいから
悩むのです。
悩みには、自己変革のカギが
隠れています。
1. どうしたらいいですか?には答えられない
悩みには、自己理解のカギや
自己変革のカギが隠れています。
でも、相談者にも見えていません。
たとえば
「会社でも、友だちとでも
うまくしゃべることが
できない。
人と一緒にいても楽しくないのです。
どうしたら人とうまく話せるように
なるのでしょうか」
このような悩みを持っている方が
いました。
・挨拶からはじめたらいいのでは?
・まずは話しかけるよりも、
相手の話を聞こうと思うと気が楽になる
など、こうやったらいいのでは?
という提案はできそうです。
ですが、相談者が本当にほしい答えは、
対処法ではありません。
だから、どうしたらいいのですか?には
答えられないのです。
2. 相談者がカウンセラーに求めているものとは
相談者の表層の意識が求めているものは、
悩みをすぐに解決する答えです。
そして、相談者の潜在意識が
求めているものは、悩みを克服することです。
カウンセラーができることは、
悩みの解決ではなく、
悩みの根本原因を探すサポートをすること。
悩み克服のサポートです。
悩みの根本原因を探すには、
小さな気づきが大切になります。
相談者は、悩みに魅入られたかのように
悩みに注目して離れられなくなっています。
あえて、悩みそのものから、
少し離れたことを
質問します。
会社でも友だちともうまくしゃべれないとしたら
・幼い頃はどうだったのか
・親としゃべるとどのような感情を持つのか
・今までに人としゃべっていて楽しかったことはあるか
など。
悩みから少し離れたところに視点を置いて
考えてもらうのです。
3. カウンセリングで傾聴するのは言葉ではなく
カウンセリングで傾聴するのは
言葉ではありません。
感情です。
「人と話すのがこわいのです」という
言葉の裏にあるのは恐怖なのか、
あきらめなのか、自己憐憫なのかなど。
自分の感情に気づいた時に、
自分自身を客観的に見る目ができます。
なぜ、こんな感情を持つのだろうか?
その疑問がいままで閉ざされていた心の扉を
開いていきます。
幼い頃に同じような感情を持ったことが
あっただろうか。
その視点でたどっていくと、
いじめにあって、人がこわくなった経験や、
親の機嫌が急変して愛されることをあきらめた経験
などが思い出されてくるかもしれません。
感情にフォーカスすることで、
悩みの根本原因をひもとくヒントが
見えてくることでしょう。
本日もお読みいただき
ありがとうございました。
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