カウンセリングの基本は傾聴です。
傾聴というと
・あいずち
・ミラーリング
・ペーシング
・伝え返し
・要約
・話をうながす
など、いろいろなスキルを思い浮かべるかもしれませんね。

 

  1. 傾聴のスキルがじゃまをする時

 

 

傾聴のスキルの一つに伝え返しがあります。
私も毎回カウンセリングで使います。

 

カウンセラー養成講座で
伝え返しをしてくださいねと言うと、
話のたびに伝え返しをしようとする人が

います。

 

相談者:「もっと責任がある仕事をしたいと

     思っているんです。」
カウンセラー:「もっと責任がある仕事をしたいと

        思っているんですね。」

 

相談者:「はい。でもなかなか行動が伴わなくて」
カウンセラー:「なかなか行動が伴わないのですね」

 

このように、会話のたびに

伝え返しをしてしまうのです。

 

私のカウンセリングを振り返ってみると、
実は伝え返しはほとんどしていません。


話が一区切りついたときに、
要約しながら、一部伝え返しをする程度です。

 

それは、相談者の思考をじゃましてしまうから。

 

相談者は頭の中に散らばっていることを、
どこから話そうかと考えています。


頭をフル稼働させて考えている時に、
伝え返しをすると、
話を聞こうとして、

思考が止まってしまいます。

 

これは人によります。

 

あれもこれも話そうと思って
どう言ったらいいのか迷い考えている人。

 

言葉は少なめに語って、
伝え返しを聞きながらさらに考える人。

 

人によりますし、場合にもよります。

 

まずは、言葉になっていない、

非言語の部分を
感じ取っていきます。

 

今、伝え返しをしたら、
思考を邪魔するかな?


今は伝え返しをした方が、
気づきがあるかな?


常に、相手に関心をもち考えます。

 

これは、相手によって異なるので
マニュアル化はできないのです。

 

伝え返しそのものが重要ではなく、
言葉を味わい、その中にある感情を
味わっていきます。

 

  2. 相談者を否定しない

 

 

「私なんて、とりえがなくて」
など言われたら、普段の会話なら、
「そんなことはないですよ。

 あなたはすばらしいですよ」
という会話になりそうです。

 

カウンセリングでは、あえて、
横にふりたくなる首の動きを
止めます。

 

「はい」でも「いいえ」でもなく、
「とりえがないと思っているのですね」
と伝え返しをするか、
なるほどという感じで、次の話をうながします。

 

「そんなことはないですよ」とは否定。


良かれと思って「そんなことないです」と
伝えても、悩みは解決せず、
心の距離が離れてしまうだけなのです。

 

  3. 傾聴とはあり方

 

 

傾聴とはスキルではなく、あり方。
泣いていても、怒っていても、沈黙でも、
そのままですばらしい。

何を相談されても、

動揺することも否定することもなく、
全て受け止める。

 

そんな愛の態度で聴くことができれば、
傾聴のスキルも質問も自然に出てきます。

 

本日もお読みいただき

ありがとうございました。

 

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