私が行っているカウンセリングは
カール・ロジャーズによって提唱された
「来談者中心療法」です。
相談者のお話をじっくり聴き、
相談者が本来持っている解決能力を
一緒に引き出していく方法です。
心はガラス細工のように繊細で壊れやすいもの。
私自身も、カウンセリングで心が傷ついた経験を
持っています。
この手法は、相談者もカウンセラーも
傷つかない手法です。
1. カウンセリングとは
上司とはうまがあわないから、
転職した方がいいのでしょうか?
それとも自分の何かを変えたら
いいのでしょうか?
明日からどうしたらいいのか教えてください。
そう相談されたら、カウンセラーは
自分の経験をひもといて
「〇〇したらどうでしょうか」と
言いたくなるかもしれません。
もしもアドバイスをしてしまったとしたら
・相談者が思っているような結果に
ならなかったとしても責任が取れない
・悩みの根本原因がそのままなので、
また同じような悩みが起こる
・悩みの根本原因に気づく機会を奪う
このようなことになってしまいます。
一瞬悩みが解決したようにみえても、
根本原因は解決されていません。
パワハラ上司がいるから転職したのに、
転職先にもパワハラ上司がいた・・・
など、悩みを繰り返す可能性が高いのです。
カウンセリングは、アドバイスをする場ではなく、
悩みの根本原因を一緒にみつけていく場です。
スクリーンに映し出すかのように
悩みのシーンを詳細に話していただき、
一緒に見ていきます。
2. 1回のカウンセリングでは見えにくい
60分話しただけで、
悩みの根本原因がわかって
スッキリと解決することは
ほとんどありません。
・上司との人間関係
・家族との人間関係
・友だちとの人間関係
など、悩んでいる人間関係の中には、
悩みの根本原因はほとんどありません。
悩みの根本原因は、持っている価値観の中に
あるのです。
たとえば「上司が自分のことばかり怒る」としたら
・私の成長を願って怒ってくれるんだな。
ありがたい。
・私のことばかり怒って憎らしい。
こんなに頑張っているのに通じないなんてありえない、
・あの上司は私のことを目の敵にしている。
私のやることなすことが気に入らないのだろう。
上司に嫌われたら出世できない。
どうすればいいのだろうか。
受け取り方は人それぞれです。
そして、みんな自分の受け取り方が正しいと
思っています。これが価値観です。
この価値観は、10歳頃までに
親や周りの人たちに言われた言葉や
周りの人の生き方に影響されて形成されます。
でも、幼い頃の記憶は忘れている方も
多いのです。
話していく中で思い出されていきます。
初めて会ったばかりのときは、
幼い頃の記憶や、親との関係まで
話していただけないことが多いです。
何度かカウンセリングを重ねることで、
心の扉が開いていきます。
3. 心に優しく触れていく
特に両親の話は、
デリケートに扱った方がいい話題です。
相談者が、ここから癒したいという順番を
無意識に決めていることもあります。
私は、ここに悩みの根本原因がありそうだと
気づいても、そのまま進めることはありません。
「お母さんのお話に何かありそうですが、
このまま進めてもいいですか?」
許可をとって、慎重に話を進めていきます。
その話題に触れられたくないと
力が入っている。
なぜかそこだけ避けようとしている。
緊迫した雰囲気がある。
など、言葉にはなっていない
非言語のサインにも注意をはらい
進めていきます。
この話題はまだ話したくないのかも、
そう気づいた場合は、
あえて話題を変えることもあります。
悩みは解決したいけれど、
心には優しく触れられたいのです。
だから、急いで解決しようとせず、
癒す順番を相談者に決めてもらいます。
カウンセラーとは、
相談者には解決できる力があると
信じて愛の態度で見守る人です。
本日もお読みいただき
ありがとうございました。
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