カウンセリングの時、相談者から
・先生どう思いますか？
・私はどうすればいいと思いますか？
・こんなことをされて、ひどいと思いませんか？
このように言われた時、
あなたがカウンセラーならどう答えますか？
1. 相談者が望んでいるのはアドバイス？
悩みをきいていると
「どう思いますか？」
「どうしたらいいですか？」
ときかれることがよくあります。
私もかつて、カウンセリングを受けた時に、
「どうしたらいいのでしょうか」
と聞いたことがあります。
そして、「〇〇したらいい」と
アドバイスをもらったのです。
その後、どうなったかというと・・・。
カウンセリングを受けたときに、
良い話をきいた、この通りにやれば
いいのかもしれない。
そう思ったのは事実です。
でも、実際にはできませんでした。
やれなかったのです。
心が拒否して、先に進まなかったというのが
本音でした。
解決方法は、相談者にしかわかりません。
どんなにいいアドバイスだったとしても、
心が納得していないと、
その方法は受け取れないのです。
2. 承認されても受け取れない
ある相談者さんで、
いっしょうけんめい仕事をしても、
達成感が得られず、
いつもむなしいという方がいました。
仕事をぶりは、丁寧、熱心。
周りの人からも「すごいですね」と
言われることは多いようですが、
本人はそう思えないのです。
そんな方にカウンセラーが
「あなたはすごい」と言っても、
受け取ってもらえません。
承認がほしいはずなのに、
承認しても受け取れないのです。
3. 相談者が望んでいるものは何？
相談者は、表層意識では、
アドバイスを求めていることが多いです。
そして、無意識では承認を求めています。
でも、アドバイスをしても、
承認をしても、本人は受け取れないのです。
その場では「ありがとうございます」
と言うかもしれませんが、
心は納得していません。
そして、アドバイスや承認で、
一時的に悩みが解決したとしても、
また同じことがおこります。
たとえば、パワハラな上司がいて、
転職したのに、
転職先にもっとパワハラな上司がいた。
暴力的な恋人とやっと別れられたと思ったのに、
その後つきあった恋人も暴力的だった。
など。
他人からのアドバイスや承認では、
悩みの根本を解決できません。
悩みの根本解決ができるのは、
本人の気づきだけ。
「過去のこの経験から、
悩みが生まれたのかもしれない」
その気づきが悩みの根本解決につながります。
私たちカウンセラーができることは、
相談者に寄り添うことだけです。
相談者に愛をそそぎ、
寄り添うことで、
「このカウンセラーには何でも話せる。
何を話しても大丈夫」
心からそう感じていただける関係を築きます。
そして、よりそい、相談者ご自身で
悩みのタネに触れていただく。
それがカウンセラーに
できることなのです。
本日もお読みいただき
ありがとうございました。
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