先日、カウンセリングを始めたばかりの
受講生から、このような相談がありました。
「1セッション60分と時間を
決めてはいるのですが、
なかなか時間通りに
終わることができないのです」
「もっとお話をきかなくてはと思って、
2時間とか話をきいてしまうのです」
「それで、とても疲れてしまって・・・」
とのこと。
セッションが終わってからも、
「このあと時間ありますか?
ちょっと食事しながらお話でも」
と言われるとなかなか断れない
とのことでした。
1. カウンセラーは都合のいい人ではありません
カウンセラーは、決められた時間内で、
相談者のお話を傾聴して、
一緒に悩みの根本原因をさがしていく人。
時間に制限なく、
お悩みを聞く人ではありません。
そして、人の集中力の持続時間は
平均で45〜50分、
長くても90分と言われています。
それ以上カウンセリングをするのは、
カウンセラーにとっても、
相談者にとっても
疲れてしまう原因になります。
カウンセラーが燃え尽きてしまいます。
相談者も、何度も同じことを
話してしまい、時間のムダになるかもしれません。
カウンセラーが相談者をいやそうとして、
疲れ果ててしまっては、
カウンセリングになりません。
カウンセラーが自分を犠牲にしていると
思ったときは、
カウンセリングを中断することも
考えましょう。
2. カウンセリングはアドバイスをするものではありません
カウンセラーにできることは、
相談者のお話をきくだけです。
相談者のお悩みをきくと、
なんとかしてあげたいと
思うかもしれません。
特に、カウンセラーが
すでに解決した悩みを相談された場合、
「そうではなくて、こうした方がいいよ。
私にも解決できたから、
あなたにもできる」
そんな風にアドバイスして、
勇気づけたくなってしまうかも
しれません。
カウンセラーが相談者に
アドバイスをした場合
・相談者を否定してしまう
・カウンセリングの時は、相談者が
「そうですよね」と思っても
その通りにはできないことが多い
・話を聞いてもらえなかったと相談者が
傷ついてしまう
という弊害が考えられます。
しかし、本当の問題は
これではないのです。
本当の問題は、
『相談者を依存者にしてしまいがちなこと』。
カウンセラーにアドバイスをもらわないと
どうしたらいいのかわからない人に
なってしまうことなのです。
カウンセラーのアドバイスで、
仮にその時の問題が解決したとしても、
問題の根本原因は解決できていません。
たとえば、
「転職先でパワハラ上司がいて
困っているのです」
という相談の場合。
「異動願いを出してみたらどうでしょうか」
とか
「ほかにもいい職場がいっぱいあるから、
もう一度転職してみたらどうでしょうか」
というアドバイスで、
職場環境が変わったとしても、
またパワハラしてくる誰かが
出てくる可能性が高いです。
それは、悩みの根本原因が
解決されていないから。
相談者は再びカウンセラーのところに
通うようになってしまうかも
しれません。
私が目指しているのは、
「相談者が、自分で悩みが解決できることを
思い出すこと」
なので、表面的な問題の解決法は
アドバイスはしません。
半年くらいの時間をかけて、
相談者のお悩みをじっくりと傾聴して、
悩みの根本原因を一緒に探します。
そして、相談者が時間をかけて、
悩みの根本原因を見つけて、
腑に落とす感じ。
悩みを解決するというよりは、
悩みを受容するという感じかもしれません。
そして、カウンセラーに相談しなくても、
自分で解決できるんだと
気がついていくのです。
カウンセラーは、
『相談者は自分で解決できる』
というのを信じて一緒に寄り添い、
見守るだけなのです。
本日もお読みいただき
ありがとうございました。
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