カウンセリングは、傾聴がすべて。
カウンセラーができることは

ただ聴くことです。

とずっと言ってきたのですが、
この頃、気づいたことがあります。
それは・・・

 

  1. カウンセリングとは何か

 

 

「どのような質問をしたらいいのでしょうか?」
「どうしてもアドバイスしたくなるのです・・・」

カウンセリング養成講座をしていると、
受講生からほぼ毎回言われるのが

この言葉です。

 

相談者の悩みをきいて、
なんとかしてあげたいと思う心。

 

当然のことながら、
相談者のお悩みを60分きいただけでは、
相談者の価値観、考え方、

人生はわかりません。

 

何を質問したら相談者の心に

気づきを与えられるのか、
何をアドバイスしたら相談者が変わるのか、
そんなことはカウンセラーには

わからないのです。

 

ただ一つ、

私たちカウンセラーができることは、
相談者が描く世界を一緒に見ること、
感じることだけなのです。

 

それは、傾聴だけではなく、
その奥にある感情もきいていくことによって

実現します。

 

相談者のお悩みは、いろいろです。

 

たとえば
・部下の前で上司からどなられて、

 情けなくなりました
・3日間ほぼ徹夜で作った資料をたった

 1秒でダメ出しされたのです
 私はこの仕事に向いていないのでしょうか?
・パートナーと離婚した方がいいのでしょうか?

 

など。


もしかしたら、あなたの人生の中では
経験したことがないような知らないことも
含まれているかもしれません。

 

  2. カウンセリングとは相談者の人生絵巻を一緒にみること

 

 

カウンセラーは、相談者の人生絵巻を
映画のように見ること、

といえるかもしれません。

たとえば、


「部下の前で上司に罵倒されて、

 情けなくなったのです。
 もう会社を辞めようかと思うのですが、
 どうしたらいいですか?」


というお悩みの場合

 

・周りに何人くらいの人がいた?
・どんな会話をしていた?
・上司はなんといった?
・会社以外でも同じようなことがある?
・過去に同じようなことはあった?
・同じようなことがおきたときにどんな

 気持ちになる?

 

など、悩みの周辺情報を確認します。

 

映画のシーンを見るために、
足りないパーツを確認する
質問をしていくのです。

 

そして、相談者と一緒に、
隣で映画を見るようなイメージで、
相談者の人生絵巻を見ていきます。

 

映画には、ハラハラするようなシーンや、
やるせない葛藤や、沈黙の場面もあります。

 

それと同じように、

相談者が描く人生絵巻の中にも、
相談者が泣いてしまうシーンも、
無言のままだまりこんでしまうシーンも

あることでしょう。

 

  3. だまってしまうのも映画のワンシーン

 

 

相談者が無言になってしまうと、
カウンセラーがあせって

しまうことがあります。

 

・何か気に触ることをいって

 しまったのだろうか
・嫌われてしまったのかな
・どうかしたのかな

 

そんな風に、沈黙が気になり、
ついついカウンセラーが

ペラペラと
しゃべってしまうこともあります。

 

あるいは、いろいろと質問を考えて、
相談者を質問ぜめにしてしまうことも

あります。

 

相談者が無言になるのは、
カウンセラーを嫌っているのではなく、
自分の心と向かい合ってるのです。

 

そんな時に、カウンセラーが

沈黙を破ると、
心と向かい合っている相談者を

邪魔してしまいます。

 

無言になって考えていると、
額にしわがよって、
怒っているようにみえるかもしれません。

 

「もしかして怒っているのかも?」

と思うのは、
カウンセラーが勝手にいだく

「おそれ」なだけ。

 

カウンセリング中に、
沈黙にあせったとしたら、
あせっている自分も

受容していきましょう。

 

そして、心と向かい合っている

相談者とともに、
相談者と同じ人生絵巻の映画を

見ていきましょう。

 

本日もお読みいただき

ありがとうございました。

 

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