■モール内について
以前、CROSSCOOPベトナムが主催したベトナム進出セミナーにおいて講師の方より。『ベトナムでの一般消費者向けのビジネスは、子どもを含めた家族客の取り込みが成功のカギ＝いかに子連れで来てもらえるか』といった話がありました。いわく、ベトナム人客を対象とした場合、子連れを歓迎したお店は残り、静かな環境を優先した日本食店は上手くいかなかったとのこと。
イオンに行くと、実際に行くと子ども連れが楽しめる要素を多く感じました。
上層階に行くと子供向けの服や玩具売場が広がります。玩具などは、日本及び欧米からの輸入品がほとんど（パッケージなどは日本語のまま）でしたが、例えばガンダムのプラモデルについては、ベトナム語版の厚いパンフレットがあるなど、メーカーや流通もベトナムのマーケットの開拓に力を入れ始めていることを感じさせます。
さらに小さい子供専用の遊具コーナーや、ゲームセンター(日本からの輸入品が多い)などもあり、一番上の階には、子供向けの塾･教室なども広がっており、KUMONさんも教室を構えています。
■飲食店について
日本食からファーストフード、フードコートまで様々なお店が展開しており、丸亀製麺さんのうどん店などは満席、ペッパーランチさんなどはかなり高級感を出しており、家族連れやデートの若者客を取り込んでいました。
お店によっては、こんな看板も･･･
ペッパーランチさんは、値段も日本とあまり変わらず、500円～1100円くらいの金額設定で700～800円くらいのメニュー多く、ローカルのお店が200～300円で食べれることを考えるとかなり高めの金額設定です。日本と異なり、サラリーマンの昼食というより家族で珍しい料理を食べにいくお店といった感じです。
■スーパー
日本のデパ地下が広がっており、その場で調理されパック詰めされた寿司や、デザートなどが売られています。
こういった形態は、ベトナムではまだ珍しく、他のスーパー（BigCやCORP MART）等ではまだあまり見かけません。
それゆえ、多くの買い物客が詰めかけて珍しそうに商品を見たり購入をしており、このエリアはかなり混雑をしていました。
■競合との比較
イオンのすぐ近く(タクシーで約5分)の位置には、タイにも多いBigCショッピングモールがあります。スーパーで売っている商品の豊富さなどはあまり変わらないように見受けられましたが、モール内には小さなお店が数多くブースを出しており、衣料品などもベトナムの商店などで売っているものが多いなど、より東南アジア的(タイ的)な印象がありました。こちらもイオンのように多くのベトナム人客で賑わっています。ただ上層階には、子供向けの遊具コーナーがあるなどこちらも子連れ客の取り込みを行っているのがよくわかります。
ベトナムでの消費者向けビジネスをお考えの方は、視察の際にこの2つのモールを見て回ることをお勧めします。
