⚠️BLです。苦手な方はご退室ください。
また、この話はフィクションです。某事務所とは一切関係ありません。




ー颯sideー


フッと唇が離れて熱が消えると、唇は物寂しく、急に涼しく感じた。


岸「後でまた、起こしに来るからね。」


岸くんはそれだけ言い残して、教室を出て行った。


待って、待って待って待って待って。
え、ちょっと、今、何が起きた?


俺、キスされた?!
え、は、!?


俺は慌てて起き上がる。


いや、待てよ、ただの勘違いかもしれないし。


今のって、夢?いや、妄想?
岸くんを好きすぎて?


そうだよ、幻だって。
俺が勝手に作り出した幻想。
そうに決まっている。


そんなことを考えながらも、ゆっくりと唇に触れると、そこにはまだ柔らかい感触が残っていて。


目を瞑って思い出そうとするだけで、顔から火が出るくらい恥ずかしかった。













岸「それでゴール10メートルくらいでパスが来たわけ!で、俺はそれを受け取るんだけど、3人に囲まれてさ〜」


試合を見れなかった俺のために岸くんが説明してくれている。


岸くんの横顔をそっと覗いて見るけど、いつもと何も変わらなかった。


岸「……ってわけ。
いや〜なかなかいい試合だったわ!
颯?聞いてる?」


颯「え?あ、うん!聞いてたよ!
さすが岸くんだよね!見たかったなぁ〜」


さっきの出来事が気になりすぎて、岸くんの話はほとんど頭に入って来なかった。


岸「だから無理すんなって言ったのに。
颯は俺には隠し事できないんだから。」


颯「え?」


それって…何でもわかるってこと?


それが本当ならば、この気持ちにも気づいているのだろうか。


岸「今、俺の話聞いてなかっただろ?」


颯「ごめん…」


岸「謝んなって。なんか考えることあんだろ?
いいから、気にすんな〜」


どうして岸くんはそんなにいつも通りなんだろう。


幻だ何だって言ってたけど、あの感触はキス以外の何物でもなかった。


目を瞑っていても声や匂いでその相手は岸くんだって、俺にはわかったんだ。


いつもの分かれ道まで来る。


颯「岸くん、今日はお疲れさま!」


試合は見てあげられなかったし、俺にはこれくらいしか言えない。


だけど、帰ってきた言葉は予想とは違っていた。


岸「颯…あんま、心配させんな。」


少し間を置くと、普段は見ない真面目な顔でそう言われて、本気で心配してくれていたことがわかる。


颯「ごめんなさい…」


俺はたちまちシュンとして、そう言葉を口にした。


岸「おうっ。反省したらそれでいい!」


岸くんがニカッと真っ白な歯を剥き出しにして笑う。
俺もつられて、眉を吊り下げたまま笑った。


颯「じゃあね!また!」


まだ続きそうな会話を、高らかに声をあげて無理やり遮って走り出す。


少し走って振り返ると、1人で歩いていく岸くんの後ろ姿があった。


あのまま会話を続けていたら、岸くんは何て言っただろうか。


何か大きなことを言われるような気がして、今の俺にそれを聞く勇気はなかった。



つづく



どーも。
鈴蘭です。

雲行き怪しい…?
そろそろ終わるはずなんですけどね
果たして岸くんは何を言おうとしたんでしょうか。
心配させんな、なんて言われてみたいラブラブ
ドキッとしちゃうだろうなあ



読んでくれてありがとうございました♡