春の暖かい日差しより、冬の日差しの温もりが好き
どこまでも優しく、身体に、肌に触れてくる気がする
冬支度をして身を丸く老人の様な背をして街を歩き
ふと公園のベンチに腰を下ろし
枯葉ばかりになった木々の寒そうな表情に苦笑い
冷たい風が頬を撫で、澄んだ空気に小さな音でさえ
何からも邪魔されることなく耳に届いてくる
枯葉のこすれあう音、車が走り去ったあとの余韻
遠くで鳴く鳥の声、落ち葉が転がる音
近くの家のキッチンから聞こえる食器の音
熱いコーヒーを口をすぼめてすする音
音をもっとも感じられる季節
青葉市子さんの奏でるクラシックギターと温かい歌声
指先で弦を弾くその瞬間の音まで愛おしく感じる
ギターの響きと歌声だけ
たったそれだけを、ずっとずっといつまでも聴いていたい
優しさに包まれて。
