どうもクレイジーフィッシャーメンでございます。
今日は前回の続きとして「スローフォールが効果的なわけ」についてお話します。
タングステンヘッド(80g 60g 45g)
暇さえあれば、沖に出で糸を垂らしているので、前回の記事からはだいぶ時間がたってしまいました。
今日は強風のため陸で過ごしております。
僕はよく、一緒に船に乗ってくれる仲間に、少しフォールのスピードを遅くするために、「いまストンと簡単に底がとれてたら、ヘッドを軽くしてみて〜」と言います。
それは、フォールスピードを少し落として、バイトチャンスを増やすためです。
では、なぜスローフォールが効果的なのかといいますと
一番の理由として、自然界において、勢いよく上からストンと落ちてくるエサは、ほとんどないということです。
明石のマダイは、アミエビや海苔、小魚やイカなどをエサとして食べていますが、そのほとんどが、潮に乗って流れてきます。
そしてそれらのエサは、海中を漂っています。
タイラバは仕掛けを着底させて、巻きで食わせる動作が基本となりますが、着底までのフォール(落下)で、マダイにアピールすることができれば、チャンスの幅がぐっと広がります。
巻きでマダイが口を使う理由はいくつかあると思いますが、その理由として一番多いのが、マダイの動物的本能を使ったリアクションだと思います。
まず上から落ちてきたものに興味をもたせて、次に着底でエサを追い詰めたと感じさせて、最後に巻き上げで上へと逃げる様子をつくり、口を使わせるという流れです。
僕のイメージとしては、マダイ以外の魚も、だいたいは海底よりも、自分より上を意識していて、上からくるものに反応すると思います。
魚の目も上の方が見やすい位置についていますよね。
なので、まずは魚よりも上からのアプローチでほとんどの魚は、引き寄せることができると思っています。
その考えでいくと、タイラバでまずマダイを引き寄せるのはフォール(落下)です。
そして、その落下のスピートを普段捕食しているエサが漂っている様子にできるだけ近づけることで、バイトチャンスを増やすことができると考えています。
本当だったら、アミエビや小魚のように、潮に負けるくらいナチュラルに漂わせるのがいいと思いますが、それでは仕掛けをコントロールできないので、海底にいるマダイにアピールできません。
できるだけ自然の状態に近づけようとするなら、ヘッドを少し軽くして仕掛けの落ちるスピードを落とすことが有効だと思います。
タイラバで釣れるマダイのほとんどが、巻きでのバイトなので、巻きに目がいきがちですが、最初のマダイへのアプローチはフォールです。
フォールに注目すると、巻きのタイラバから、「落としと巻きのタイラバ」に考え方が変わってくるので、楽しさも2倍です。
明石海峡は潮の変化が激しいので、ひと流しごとに潮のスピードが変化する場面も少なくありません。
そこで、フォールスピードを考えてマダイを攻略すると、また別の楽しさを発見できるのではないでしょうか。
また、スローフォールが効果的な理由として、フォールスピードを落とすことによって、アピール時間が長くなり、より多くのマダイを引き寄せることがきるということもあります。
アピール時間を長くして、落下でより多くのマダイを引き寄せることができれば、着底からの巻き上げのバイトのタイミングで、集まった何匹かのマダイのなかで競争が生まれ、よりバイトに対してのスイッチを入れることができます。
そうなればあとはこっちのものです。
スイッチが入って、「我先に」という状態に入った魚ほど簡単に釣れる魚ありません。
人間の世界でも、最近ではコロナウィルスの影響で、スーパーやドラッグストアからトイレットペーパーがなくなるという事態がありましたが、別に今必要でないことは十分わかっていても、人間も動物の習性として、「なくなる」という恐怖を感じれば行動にでて、必要でないものまで買ってしまいます。
魚も「今食べなくてもエサは十分にある」とわかっていても、隣の魚がエサに興味をしめして追いかけ出すと、「今食べないとなくなる!」と感じ、つられてそれを追いかけるのではないでしょうか。
そう考えると、人間も魚も同じですね〜。
タイラバは巻きのイメージが強い釣りですが、落としにもこだわってみてはいかがでしょうか?
ただし、乗合船などでの軽すぎるヘッドは、時としてオマツリの原因になりますので、くれぐれも注意して使ってくださいね。
それでは今日はこの辺で、クレイジーフィッシャーメンでございました。
