ろうそくの様に背が高くスラリ
京都は先斗町近くの紙屋町に来ました。高瀬川沿いです。
そこにあるのは、京都の会館飲みを代表するたかせ会館。
四富会館と比べると間口が大きく入りやすいので、会館飲みを初めて体験する人はここでデビーされるといいでしょう。
会館飲み新人ではないけれど、僕がここに来たのは旨い出汁を味わいたかったから。それがここ
よこやまろうそく
なんと4年ぶり!。祇園に もとい 四富会館に足しげく通っていたのが窺い知れるわ。
4年前のブログでのたかせ会館紹介文面が、今回と同じようなのには笑ってしまった。4年経っても表現力が変わらないということやね。
漆喰壁をくり抜いてはめ込んだような扉。
出汁=割烹=純和風と連想してしまうけれど、表からではそのような気配すら感じない。
そして店内のわちゃわちゃ感。予備知識無しで見ると、ここは一体何屋さん?と思ってしまうかも。
さすが人気店。この日、店内6席全てが予約で埋まっていました。僕達以外は、日本酒愛好家の方々。定例の飲み歩きでここに来られたようです。
また一部の銘柄はメニュー黒板に書かれていますが、それ以外のお酒もひっそりとしまわれているのです。
僕から見える範囲だけでも、お店の情報が目に多く飛び込んできて、整理できません。
まるでドン・キホーテ店内を歩いた時みたいな感じかな。
ではビールでのスタート。かんぱ〜い。お連れ様の手がスベスベすぎて、ビールより目立ってしまっている💦
出汁でも乾杯。こちらの大将の名台詞
出汁に始まり出汁で終わる
風味が口いっぱいに広がる美味さ。こんな風に出汁を改めて味わう機会は実生活でも、飲み屋でもなかなか経験することがないかと思います。日本に住んでいてよかった~と感じる瞬間です。
これで、よこやまろうそく劇場の幕が上がりました。
先付け
どれもいっさいの妥協なし。人によっては、これをアテにして日本酒をチビチビと舐めるかもしれません。
この日のメニュー。2品を除いて、4年前とほぼ変わっていません。
お連れ様曰く、こちらの刺身はなぜか他で食べるよりも遥かに美味しいと。大将の目利きが優れているということでしょう。
鱧 焼霜
今年は夏が長いので、9月にも関わらず鱧はまだ扱われていました。以前、僕のブログに鱧の焼霜が好きとコメントくださった方がおられましたが、今夏食べ足りないのであれば是非ともどうぞ~。
山葵のっけて、塩をちょんづけして食べるのが僕の流儀。
炙っているときからいい香りが店内に流れてきて、期待値を高めてくれていましたが、まさに期待通りでした。
お連れ様が鱧焼霜を食べたいと言ったとき、黒板にかかれていないし時期も遅いやろうと即座に返答しましたが、店内をよく見ると鴨居からぶら下がっている手書きの紙メニューの中にありました。だからドンキみたいなんだって。
蓬莱泉(ほうらいせん)
辛口・すっきりのリクエストに対する大将の答えがこれ。愛知県北設楽の関谷醸造(株)のお酒。もちろん、瓶には赤札がかかっていました。
あじ なめろう
これは美味い! 味がすごく濃くてお酒がどんどん進みます。前回のブログを見ても、濃厚な味わいとの感想が書かれていました。
鱧焼霜といいあじなめろうといい4年前の注文をトレースしてるので、僕の食の好みは4年経っても変わらずということが、図らずも立証されたわ。
牛肉のしぐれ煮 玉子とじ
これも濃厚な味わいで美味い。出汁を上手く使っているのか、コクがあってまろやか。
食材が適度な大きさに揃えてあって食べやすいことに僕は感服しました。
松の花
日本酒愛好家の方の強いお勧め。滋賀県高島 川島酒造(株)のお酒。
水が美味しい町なので、日本酒も美味しいとのこと。うん、確かに!
よこやま
長崎県壱岐市 重家酒造(株)のお酒。
王禄(おうろく)
「ろく」の正しい標記は、部首が示部です。変換漢字になかったので、ご容赦を。
さば寿司
言わずもがなですが、これもまたうまい。信じられないほど肉厚な身、いい酢の効き具合、昆布の香りなど、どれをとっても満足のいくレベルでした。
花邑
秋田県湯沢市 両関酒造(株)のお酒。
酒米 雄町を使ったお酒を好む人を雄町ニストと呼ぶのですよと日本酒愛好家の方の弁。いわれてみりゃ、雄町のお酒は香りと味は僕もお連れ様も好きなので、二人とも雄町ニストであることが露呈しました。
梅の実 ひじき
口直しの一品。これがね、これがすごくよかった。カリカリの触感と酸味が加わったひじきの味。今度は最初の一品にしたい。
そして〆の出汁。
出汁で終わる これでよこやま劇場の幕が下りました。
ご無沙汰のよこやまろうそく、料理もお酒も素晴らしいものがいただけました。ここに何度も通われているお連れ様でさえ、満足のいく品々でした。
ご馳走様でした!
また来ますね。