それから
そういえば 箱根から帰っていましたよ
箱根は 朝晩と大変涼しく 長袖を忘れたことを後悔しましたが
東京も肌寒い週末だったそうで 夫は掛け布団をひさしぶりに二枚掛けたのだそうです
東京で作った腕の汗疹は 温泉の効能のおかげもあったのか 少しよくなって
それでも東京に戻ってきたら また痒くなって 悶絶・・・
掻くと傷になっちゃうから 服の上から叩いたり押したりと刺激をあたえて紛らわしていたつもりが
気がつかないうちに引っかいていたようで 痕があって 結局ひどくなってしまったのでした
自分をすこし騙したって 中途半端なのはいけないのだなと反省しました
『リアリズムの擁護 近現代文学論集』 小谷野敦 (著) ¥ 1,995 (税込) (新曜社)
職場にある本屋さんでたまたま手に取って 買ってよんでみたら 面白かったです
本文で取り上げる作家や作品たちが ことごとく私の好みで まだ読んでいない小説はさっそく買ってしまった
落語のところは 引用の前後をもっと丁寧に説明してほしかったけれど
成人するまで落語にふれる機会がなかった私が 大学生になって 少し興味をもち
ぽつぽつと読んだり耳にした経験をつないで また理解を深めてくれるようだった
恩師 鶴田欣也先生のこと という章で 鶴田先生の言葉を引用している箇所をメモしておきます
(幼い頃実母が亡くなり継母に育てられた鶴田先生は カナダに渡り日本文学を教えていた)
「芸術とは人生に欠乏しているものに対する代償行為だという説がある。私もそう思う。何かの理由で人生に拒まれ、小説や詩を乳母代わりに育ってきた人間もこの世の中にはいるのであって、そういう人達にとって文学とは生きていくための酸素のようなものだ。(中略、最近の北米で日本文学を専攻する優等生たちは)人生の代償行為などいらないほど、人生に参加し、充足していたのだろう。そういう学生が漱石についてどれだけ深遠な論文が書けるのだろう。」
人生の欠乏の希薄さが 今の日本社会における根本を揺るがしているとおもう
自らの欠乏感に対して ニヤニヤしたり 揶揄したり 身をかわしたりしているうちに
自分が透明になって誰でもよくなってしまうのではないか
あるいは 君は はたして欠乏していないのではないか
