ハローエブリバディ!

CRAP CLIMBERSのウッチマンです。

みんな元気にしてた~?

 

はい。すみません。

 

さて、今回もアルバム収録曲のお話し。

今回は「偶発のサドンリー」にまつわるレコーディング裏話。

 

この曲、いいよな。

今回アルバムの2曲目に入れました。

なんか1stの時は、フラマンの曲は真ん中の3曲目で、

全体のバランスが良い感じだったから、

今回も3曲目なのかな~と思っていたけど、

今回の5曲を通して聴いてみて、2曲目に来るのががとてもしっくりきた。

 

作った本人がその曲の歌詞や世界観を解説するのはあんまり好みじゃないけど、

(サンシャインフィーバーの歌詞解説とかしたくないし…。恥ずかしいから)

 

作詞作曲してない第三者の俺が、想像しながら、ほんのちょっと書いてもよいかしら?

 

何というか「フラマンワールド」な1曲。

とても後ろ向きな力がかかって、2歩進んで3歩下がって、3歩進んで2歩下がってみたいな世界観。

(進んどらんやないか!)

 

だけど、不思議と聴いていると前向きなエネルギーをもらえる曲。

「笑い話にもならないし、物語にもならない」

この主人公の絞り出す気持ちってなんだろう。

何かを諦めたり、少々なげやりになっている中でも、

なんというか内に秘めた

「それでも明日を迎え日常を生きていく」切なさと強さを感じとれる気がするんだよなぁ。

(たぶん、正解は違うのかもしれないけど…。解釈は自由だ!)

 

「おとなびた こどもの行く先は こどもじみた おとなのあしたでしょう」

「期待をよせる あしたも あさっては 取り戻したい きのうのあたしでしょ」

とか、こういうフレーズは俺には逆立ちしても書けっこない。

 

演奏や歌はもちろんなんだけど、

フラマンの曲はまず「歌詞」を見て欲しいんだなぁ。

アルバム特設ページで全曲の歌詞カードも見られるからチェックしてね~。

 

 

と、俺的な歌詞解釈はそんなところにしておいて、

さて、楽曲レコーディングのお話し。

 

この曲はCRAP CLIMBERSの前身のバンド「THE BAUM」時代からやっていた曲。

「THE BAUM」の時には4人編成で、イントロをつけてコーラスから始まっていたけど、

今回は3ピースバンドなので、コード一発でいきなり歌い出すスタイルに変更した。

 

曲調はマイナーなコード進行でスローに聞こえるけど、

実は「サンシャインフィーバー」と同じテンポなのよ。

不思議よね。

 

で、レコーディングするなら、ギターのベースになるのはアコギだって決めてた。

しかも、ちょっとチープな音にしたかったから、

今回は、このアコギを使用しました。

ウッチマンのギター談義でもお馴染みのこのギター。

フラマン所有の「Morris F-15」(戦闘機じゃないよ)

 

このギターね、1969年に作られた日本製のギター。

すごく古いけど、作りはしっかりしている。

そして、ボディーは小ぶりで、Morrisの中でも入門用の部類に入るギター。

当時の定価はきっと15000円程度のギターだと思うけど。

リサイクルショップでジャンク品として転がっていたのをフラマンが救出。

2980円くらいだったよ。

 

55年という年月を経て、とても乾いたチープでかわいい音を出す。

「偶発のサドンリー」にぴったりな音だと思った。

レコーディングしてて、「あぁ、コレだな」って確信したのよん。

 

で、遠くで鳴っている感じを出したかったから、マイクは少々離してセッティング。

マイクはボーカル用マイクのSHUREのSM58を使用。

1966年から発売され世界中で約60年近く使用され続けている大定番のマイク。

愛され続けているのには理由があるのさ。

たしかに使いやすいマイクだよね。ライブでもレコーディングでも。

とてもよい感じで録音できたと思う。

(犬は歩き回っていたけどw)

 

そして、エレキギターはいつものSG。

弾き慣れた相棒で、中低音域を出すセッティングで録音。

ハムバッカーのフロントピックアップで最後まで弾き通した。

エンディングソロも一緒。

 

つまりはMorrisで統一したギター録音になったのだね。

しかも、年代もほぼ同じ、グレードもほぼ同じ、どちらも「入門用ギター」だよ。

 

常々思うけど、楽器っつうのは値段じゃないのよ。

そりゃ、高価な楽器がいい音なのは当たり前。

だけど、チープな楽器だって、時にはびっくりするほどいい音に感じるときがある。

うん十万とか、うん百万とか、そんなギターは買えないし、ほしいとも思わないけど、

自分がすごく気に入っているなら、その楽器は世界で唯一のもの!

その人とその楽器でしか出せない音があると思うよ。

 

1950~1970年代のGibsonとかFenderとかって、すごく良いものかもしれないけど、

それに取り憑かれたお金を持っているコレクターの存在によって、

バカみたいに値段をつり上げられているこの風潮、好きじゃない。

 

「7000万のギターです。」

とか言って、よくYouTubeでとある楽器屋がやってて、

芸人さんとかが行って試奏しているけど、

「はぁ?」って感じするよね。

 

あら、ごめんなさい。話が脱線して、ワタクシ、違う方に行ってしまってるわね。

まぁ、そんなこんなで、

「偶発のサドンリー」は俺的にとってもよく、

イメージ通りレコーディングできた1曲。

 

重ねたギターも少ないし、

ドラムも激しく叩いてないし、

ベースもそんなに重低音仕様でもない。

だけど、不思議と

今回の2ndでは、一番音圧を感じる「高クオリティ」な1曲だと思う。

 

本当にミート君も大変だったと思う。

5曲を通して聴くと、

この曲だけブーミーに聞こえて、少し低音をカットしたり、何回も何回も調整した曲。

最後の最後までボーカルと演奏のバランスで修正が入った1曲だね。

 

本当にミート君ありがとう!

 

では、「偶発のサドンリー」のYouTube、貼っておきますね。↓

 

偶発のサドンリー

 

“偶発のサドンリー”そんな言い訳じゃ全然足りないよ
イタズラな誘惑に負けた…

待てるのは100回だけだと背を向けてまるで
別れ話にもならない
今夜だけはそっとねぇ きみと唇かさねてたいよ
この指でカチカチ鳴らす 火がつく

乗り込んだつもりもないけど
ずっとずっと進んでいくばかりで
おとなびた こどもの行く先は
こどもじみた おとなのあしたでしょう
強情がわたしをつくってゆく
臆病がわたしをこわしてゆく
物語にもならない


終末の脇役にあたしフラフラでこっそり吸ったのに
やみくもなパッションに泣けた…

ふくらんだ髪とポッケの中の去年の手ぶくろと
君のカケラかぎたい
今夜だけはちょっとねぇ 君をさがしてさまよってたいよ
手の中でカチカチ鳴らす 火がつく


積み込んだつもりもないけど
ずっとずっとせまくなるばかりで
期待をよせる あしたも あさっては
取り戻したい きのうのあたしでしょ
想像がわたしをつくってゆく
物憂さがわたしをこわしてゆく
笑い話にもならない

乗り込んだつもりもないけど
ずっとずっと進んでいくばかりで
おとなびた こどもの行く先は
こどもじみた おとなのあしたでしょう
強情がわたしをつくってゆく
臆病がわたしをこわしてゆく

物語にも ならない