近年では、個人で活動されているクリエーターさんでも、低出力のレーザー加工機でグッズを作ったりすることができるようになるほど、レーザーが身近に普及してきています。
CADデータさえあれば、グッズならたいていのものを短時間で加工することができるのでとても便利です。
そもそもレーザー(Laser)とは何かと言うと、「放射の誘導放出による光増幅(Light Amplification by Stimulatiopn Emission of Radiation)」のことを言います。
と言っても一版の方には全く伝わらないと思いますので大雑把にたとえてみると、ある大きな壁に100人が体当たりして穴をあけようとした場合、ばらばらにあちこちにぶつかっていく状態が蛍光灯の光で、皆が並んで同じ場所に続けてぶつかっていくのがレーザーの光と言うイメージです。
さて、産業用のレーザー加工機(溶接・切断・マーキング)に目を向けてみると、現在ではCO2レーザーかファイバーレーザーのどちらかを光源としたものがほとんどです。
私は大学の卒論で、偏波面光ファイバーを用いた研究を行いました。
その当時の産業用固体レーザーと言えば、ランプ励起YAGレーザーが主流で、光ファイバーは通信やセンサーとして利用するものでした。
その後、使いやすい高出力の半導体レーザー(LD)が市場に出てきてLD励起(DPSS)にとって代わっていきました。
しかし、YAGなどの結晶を用いたDPSSは、より高出力が必要な場合には装置が大型となり、また、効率面でもそれほどいいものではないため、完璧な主役とまではなれませんでした。
そうこうしているうちに、高出力ファイバーレーザーが登場!
ファイバーなので柔軟性があって使いやすく、瞬く間に産業用レーザーの主役に躍り出ました。
レーザー加工機を製造している企業は国内外多数ありますが、レーザー加工機用レーザー光源として用いられるファイバーレーザーは、例えば以下のメーカーがあります。
IPGはやや高価ですが高品質で信頼性が高く、絶対的王者と言う立ち位置。
中国メーカーのレイカスやマックスフォトニクスも最近では品質も向上し、安価であることから、需要増大。
よほどの精度や品質を必要としなければ、レイカスやマックスフォトニクスで十分のようです。
IPGフォトニクスジャパン株式会社
https://www.ipgphotonics.com/jp
Raycus(レイカス)
カンタム・ウシカタ株式会社
https://www.kantum.co.jp/
Photonics(マックスフォトニクス)
株式会社光響
https://www.symphotony.com/
そして、今まではユーザーがレーザー加工機とロボットを別々に選定するのが普通でしたが、今後はロボットを組み込んだレーザー加工機も増えていき、ロボットに詳しくないユーザーもより簡単に複雑な加工を行えるようになると思われます。
ロボットがどこにでもいる未来がもうすぐそこに…
株式会社クレインエイト