FET らしいのだが。 | 鶴の一声   de JH2BIZ

FET らしいのだが。

部品箱からトランジスターらしきものを見つけた。

擦り切れてしまって銘板が読めない。



TO-92 はトランジスターとは限らないので、一応LCR 測定器で調べてみた。


LCR- T4 ではNPNトランジスターと判定された。
hFEが491 とやたらと大きい。
BL  ランクかもしれない。
ところが、


LCR- T7 ではN−JFET と判定された。
IDSS=5.5mA,
ID=1.2mA @Vgs=-0.805V,
Vth=−1.54V @ID=0mA
まあ、それらしい数値である。
自作のFET静特性測定器で測ってみた。

Vth=- 1.570V @ID=10μA,
IDSS=6.07 mA
グラフから読み取ると、
ID =1.6mA @Vgs=- 0.81V、
である。
LCR− T7 のデータに近い。
ここで気がついたことがある。
Vgs がブラス領域になるとgmが減少するのだ。
Rs =50Ω のときよりも、
Rs=0Ω つまりIDSSのときの方がgmが低いのである。
こんな特性のJFETは初めて見た。
斜めにしてよく見ると、
Vgs=- 0.1V 辺りに変曲点がある。
MOS−FETではよく見る特性だが変曲点の位置が腑に落ちない。
デプレッション型のFETであることは間違いないようだが、今まで見たFETとは随分異なった特性である。
Vgs をもっとプラス側に振ったときの様子も見てみたいのだが、壊れてもよい覚悟ができない。
どなたかこんな特性のFETの正体を御存知ないだろうか。
是非ご教示願いたい。