続きです。
起き上がったナガくん
となり行ってもいい?
うん
こういう時、ダメという選択肢はないよね?
ローソファーの私のとなりに座り
コタツに足を突っ込んで
ソファーにもたれた。
前のめりにコタツに入っている私からだと
ナガくんは斜め後ろの位置。
平静をよそおい、話を続けていたら
ん?
髪の毛に何かが触れた?
振り向くとナガくんが
私の毛先をいじっていた。
いじりながら
これが外巻きか〜
なんてつぶやいていた。
お好み焼きを食べながら
今日は外巻きにしてきたと
話したんだっけ。
まぁ、髪の毛くらい、許すか。
そう思っていたら、
長い腕が私の方に伸びてきて
おにくー!!笑
ふざけて服の上から
お腹の肉をつまもうとした。
うわっ!!
もーーー!やめてよ!
本気でびっくりした。
彼女じゃないんだから
触っちゃだめ!
じゃれてくるナガくんを、拒絶した。
ふざけたかったんじゃなくて
近づきたかった。
それもわかっていた。
やめてくれたけど
間合いはめちゃくちゃ近い。
密
私たち、
会うのまだ2回目で
ナガくん私のことよく知らないし
私もナガくんのこと知らないから…
かぶせるように
真顔のナガくんが言った。
つぐみさんのこと
かわいいし優しいし
いいなと思っているし
付き合いたいと思ってるよ!
これ以上、何を言えばいいの?
さんざんLINEで仲良くなりたいと告げ
それが好感触で
しかも、誘ったら家に来た。
その女が目の前にいる。
そりゃそうだよね。
両腕が伸びてきた。
包まれた。
あったかいなー
ハグされたまま
もう少しナガくんのこと知りたいから
もうちょっとだけ待って。
うん
また会ってくれますか?
うん、はい。
もう少しで明日になるよ。
私は明日休みだけど、
ナガくんは部活の試合で早起きでしょ。
帰りたいの?
えーとー
帰りたくないけど帰りたい。
私の帰りたくない発言を聞いて
満足そうに微笑んだ。
この人、時々Sっ気が出る。
帰りの車内では行きと同じで
スピッツが流れていた。
行きはやや緊張感があったのに
帰りは、好きな曲を選んでいる私。
ナガくんの左手が伸びてきて
私の髪にふれた。
そして髪をなでた後
私の右手を取り、恋人つなぎをした。
されるがままにしていた。
駐車場に着いた時
バッグの中から包みを出して
これ、あげる。
え、用意してくれてたの?
ありがとうー
うん、大したものじゃないけど
今開けていい?
既に開けかけていたので
だめー、家で開けて。
わかった。
今日はありがとう、おやすみ
おやすみー
ナガくんにプレゼントしたのは
ぐっすり眠れる香りの入浴剤と
一筆箋に書いたお手紙。
ご馳走してもらったり
送迎してもらったりの
気持ちばかりのお礼。
今日のお礼のLINEを送ったら
家に着いたよーー
お手紙入ってた!
字綺麗
優しさ感じた
入浴剤好きやから
めっちゃ嬉しい!😆✨
クリスマスまでに彼氏が欲しい。
その願いは
叶うかな。
まだどうなるかわからないけど
叶うかな。
叶うといいな。