久しぶりに横須賀美術館へ出かけ

現在開催中の企画展「縮小/拡大する美術

センス・オブ・スケール展」を見てきたよ

館内に入ってすぐの第一展示室は撮影禁止だったものの

第二展示室以降はご自由に、とのこと

で、その第二展示室が凄かった!

(この写真↓は顔を横に倒してご覧ください)

展示室に入った瞬間に

壁3面をぐるり使った巨大な平面作品がドドンと!

平町公(ひらまちいさお)の

「京浜工業地帯の掟 磯子・横須賀隆起図」は

高さ416×幅3086cm、2m×10mのロールキャンバスを

繋いで描いたんだそう

正直作品がデカすぎて、僕のカメラのパノラマ機能では全体を

カバーしきれなかった・・・

写真中央の二人と較べてみれば作品の大きさが伝わるかな?

丁度あの二人がいるところが八景島のあたり

それより右は磯子の工業地帯

左は横須賀港と周辺の街~観音崎~久里浜~野比あたりまでが

実際より30mほど隆起した状態(作者の願いを込めている)で

描かれてるんだ

 

次は田中達也のミニチュア人形を使った作品群↓

「ちょっと待ってクリップ」↑

 

「各国の名だたる虫歯達が集結」↑

 

「水泳選手は目も超いい」↑

 

「手足がもうバンバン」↑

 

「カミドメドンの発掘現場」↑

身近にある道具類とミニチュア人形を組み合わせることで

人形の視点をあたかも自分の視点として捉えたように想像し

数々の道具類が別のものに見えてくる・・・・という作品だ

作品名がダジャレで付けられてるのも

「クスリ」とさせられて良きかな~(ちょっと無理矢理?)

 

高橋勝美の精緻を極めたミニチュア「和風建築」↓

「青森の朝市」(上中下とも)↑

 

「あたり湯」↑

 

「職業 バス整備士」↑

夢中になれる和風建築を見つけたら、徹底的に取材をし、建物にかかわる人々の話を聞き、図面を描いてから制作に望むとのこと

そしてその「夢中」が数年続くというのだから

まさに恐れ入谷の鬼子母神

そのモチベーションは一体どこから出てくんだろ?

いやはや常人にはちょっと真似出来ない領域の作品だなぁ

 

岩崎貴宏の作品2点

黒船の「リフレクションモデル」↑

実像と水面に映った鏡像を一体化させた作品で

江戸末期の「黒船襲来」で日本人の「国」というものの

スケール感が変わった瞬間を現しているんだそう

蛇足だけど、ペリー艦隊の寄港には

鯨が大きく関わってるんだよね

鯨がいなけりゃ日本の開国はもっと遅れたかも知れないな

鯨がいなけりゃ僕の人生も随分違ってたのかも(笑)

 

特定の都市で収集したチラシやパッケージを使った「フェノタイピック・リモデ

リング」をBOXARTに表現した作品↑

現代日本のどこの街でも見かける看板の足元を埋め尽くすのは

その街で集められた広告・チラシなどの紙の束だ

消費の象徴であるこれらの紙束をただ積み重ねるのではなく、まるで地層の様に重ねるという発想が面白いね

 

普通に作品を鑑賞するだけではなく

視点をずらすこと見えてくるものの違いを

楽しみながら考えさせられる、そんな展覧会だったな

紹介しきれてない作品も沢山あるから

興味のある方は是非、6月23日までやってるよ

ちなみに観覧料は一般¥900です(¥1000以下で見れるのが

嬉しいね、ガンバレ地方美術館!)

※横須賀美術館のHPはこちらから↓

http://www.yokosuka-moa.jp/

 

美術館の裏庭にアジサイが咲いてたよ

今年のアジサイってもしかして咲くのが少し早いのかな?

 

その裏庭から観音崎公園へ続く山道があるのに

今さらながら気が付いたのさ(笑)

5分ほど坂道を上がって着いたのは「三軒家展望台」

東京湾が一望出来てなかなか気持ちいいぞ

 

伊豆大島へ向かう東海汽船のジェット船「セブンアイランド愛」

バックは木更津の火力発電所だろうか

 

海上保安庁の巡視船「しきね」は

伊豆の海の安全に務めているそう

後ろに見えてるのは明治~大正にかけて造られた人工島

「第二海保」かな?

 

三軒家砲台跡、ここらの山中にはこんなのが

あちこちに残っているらしいね

横須賀美術館は何度も行ってるけど

隣接の観音崎公園にはほぼ入ったことがないので

今度ゆっくり散策してみようかな