最近、「深川」という場所が気になってて

どんなところだか知りたいな、と思い

たままん仲間のHITOMIさんとともに

先日、ぶらりと出かけてみたよ

 

てっとり早く「深川」を知るために

まずは清澄白河駅から程近い「深川江戸資料館」へ

その名前から

そこらによくあるような地域の小さな博物館かと思いきや・・・

館内に江戸後期の深川界隈の街並みが再現された(もちろん1分の1スケールだぜ!)とんでもない博物館だということが分かり

いやはやたまげたよ

1Fから地階に降りる階段上から撮った街並み↑だけど

僕のカメラの画角には全然入りきらない広さと高さがスゲーぞ

奥には鐘楼と

その向こうには背景を映し出すスクリーンもあるんだよ!

さらにボランティアガイドさんが沢山いて

詳しく説明してくれるから大助かりさ

 

スクリーンの前には小舟の浮く運河も再現されてたよ

しかもここ、ちゃんと水が流れてるんだ!

まぁ、残念ながら魚まではいなかったケド(笑)

それにしても気合入ってんなー

 

運河の前には「升田屋」と「相模屋」の二軒の船宿が並ぶ

手前に川べりらしく柳の木と、蕎麦の屋台があるよ

 

館内に再現された建物はいずれも出入り自由

もちろんこの船宿にも入れるのさ(残念ながら2階には行けず)

時代劇なんかで見る船宿より若干狭い印象だな

 

船宿横の広場には天ぷらの屋台、蕎麦の屋台や休憩所

そしてあの鐘楼もここにあったんだ

 

鐘楼は3階建ての建物くらいの高さかな?

時の鐘がゴーンとなるのは館内放送で

ちなみに照明も一日の時間の流れを再現するために

背景スクリーンに合わせ明るくなったり暗くなったり

この時は夕方の赤い光を演出中

 

二人の子供が見てるのが蕎麦屋の屋台

中に横一本棒が通っていて担げるようになってるんだ

蕎麦や丼ぶり、鍋、火鉢などが

両側の棚や引き出しに上手く収納されてて

これだけで商売できるようになってるのが素晴らしいね

ガイドさんによるとお客は立って食べてたそうで

それって今の立ち食いそばのルーツだな

 

こちらは天ぷら屋の屋台

蕎麦の屋台にいた子が屋台の奥にいるよ(笑)

「天ぷら」は江戸前の魚を揚げたもので

野菜を揚げたのは「精進揚げ」と言ったそう(今でもそう呼んでるかも

また江戸っ子は

時間をかけずにさっと食べられるものを好んだそうで

天ぷらも串に刺した串揚げスタイルだったんだって

 

江戸庶民の暮らしは「宵越しの金は持たない」が基本で

その日稼いだ給金はその日のうちに使いきり

貯金はしないのが普通だったそう

なので食事はもっぱらこうした屋台などの外食で済ませ

暗くなったら家に帰って寝るという生活だったんだと

 

そんな庶民の代表的な住まい、長屋の内部

6畳ほどの広さにおひつや行燈、布団などが置かれてるんだ

左に見えてる衝立は今の押し入れの代わりの布団置き場で

右端に見えるのはカマドや鍋などの調理場

行燈はあるものの実際それを灯して夜の生活が出来るのは

大名など上流階級の者たちのみだったとのこと

庶民は油代の節約ということもあり

日が落ちたら寝て

日の出とともに活動する暮らしをしてたんだって

でもその日々の暮らしが大変だったとかではなく

一日のうちで仕事はそこそこ

あとは歌舞伎などの娯楽や趣味事を愉しむ

ストレスフリーな、精神的にも豊かな暮らしだったらしい

ヨーロッパでは貴族が文化を支えてた時代

江戸では庶民が文化を支えてた、というガイドさんの話は

なるほどと思ったね

今とはライフスタイルが全く違ったんだなぁ

 

併設のホールでやってた「広井政昭 江戸独楽・木地玩具」展

自分でも木の玩具を作るのが好きなので

この展覧会ははちょっと楽しみだな

 

独楽づくりの制作実演

職人さんがろくろを使って器用に独楽を作っていたよ

絵付けの体験もできるんだね

 

からくり玩具の実演

今年の干支にちなんでイノシシのからくりヤジロベエ

片腕に乗った独楽を回すとその回転方向に

本体のイノシシがくるくる回り出すんだ

 

三段に重ねた独楽が全て別の方向に回転する玩具

浅草花やしきの遊具がモデルだとか

 

これ、見た目のシンプルさとは違い

とても凝った仕掛けの玩具なんだ

中心の独楽を回すと上に乗った5つの独楽が

遊園地のコーヒーカップの様にくるくる回るんだ

とても精巧に作らないとちゃんと回らないんだけど

職人さんは設計図もなしに経験と技術のみで作るってんだから

スゴイ話だよね

 

直径20cmもある大きな独楽を棒の上で回してるのは

さっき蕎麦屋の屋台にいた女の子

このあと彼女の妹さんやお父さんも挑戦

皆さんととても上手く回せてて

周囲で見てる人たちから拍手喝采でした

「ちょっと見れればいいや」くらいで入った深川江戸資料館

予想以上に面白くて結局、2時間以上もここにいたよ(笑)

 

さすがに超腹ペコになったので

第二の目的である「深川めし」を食べに行くことに

資料館近くにある何軒かの様子を見て

結果、資料館通り沿いの「釜匠」に入店

店内はかなり混んでて通されたのが2Fの座敷

20分ほど待って出てきたのがこの「深川めし」だ

たっぷりのアサリを薄味の出汁で炊き込んだ深川めしは

さっぱりしてて美味しかった~!

でも丼ぶりにたっぷり盛られてるから

食べても食べてもなくならない!!

かなり四苦八苦して食べ終わった横で

HITOMIさんは黙々と食べて、僕に遅れること約10分で完食

「美味しかったー、でもアサリ好きだからまだ食べられる」って

こっちは満腹なのにどーなってんだコイツの腹は?!

 

食後は清澄庭園に寄り道し

門前仲町まで15分ほど歩いて解散

途中渡った仙台堀川のたもとの「採茶庵」跡に

俳人・松尾芭蕉が旅支度で座ってらしたよ

彼はここから奥の細道へ出かけて行ったんだって