Mac Pro 2006にEl Capitan(OSX 10.11)のインストールに成功しました。
今回はその方法を掲載します。

* Mac Pro 2006にEl Capitanをインストールするのは、Appleのサポート外です。くれぐれも自己責任で作業を行ってください。



El Capitanインストーラを用意


まず、El CapitanのインストーラをApp Storeからダウンロードしておきます。そもそもこの作業自体がEl Capitan対応のMacがないと出来ませんのでご注意ください。ダウンロードが終わると自動的にインストールしようとしますがキャンセルします。するとアプリケーションフォルダからインストーラを入手できます。



Mac Pro 2006に対応した boot.efi を入手


コチラ からEl Capitan用のMac Pro 2006に対応した boot.efi をダウンロードします。起動時の背景がブラック版とグレー版がありますが、僕は純正と同じグレー版にしました。



【失敗談】Mac Pro 2006対応El Capitanのインストーラディスクを作る


シカでした。さんのBlog投稿 を参考にインストールディスクを作ります。Yosemiteのインストーラを使うところをEl Capitanのインストーラに置き換えて作業しました。

ですが、これで作ったインストールディスクでは起動できませんでした。YosemiteとEl Capitanでは一部構造が違うのだと思います。このインストールディスクを作る方法はネット上のいろいろなところで紹介されていますが、これでインストール出来なかったからといって諦めなくても大丈夫でした。他の方法に切り替えます。



別のEl Capitan対応Macを使う


El Capitan対応Macを使ってMac Pro 2006対応の起動ディスクを作る方法に切り替えます。El Capitanのインストーラをダウンロードする時点でEl Capitan対応Macを持っている前提ですので、多くの方が可能な方法のはずです。

また、ネットで検索するとMac Pro 2006をターゲットディスクモードで接続してインストールする方法が掲載されていますが、その接続には高額な A端子toA端子の特殊なUSBケーブル が必要だったりと面倒なことが多いので、今回僕はUSB接続の2.5インチHDDケースを使いました。近所のパソコンショップで¥980ですのでリーズナブルだと思います。なぜ2.5インチかと言うと2.5インチのSSDへの換装も兼ねてしまったからです。当たり前ですが3.5インチのHDDにインストールしたい人は3.5インチHDDケースを用意してください。

あとは、ケースに入れたディスクに対し、El Capitanインストーラから普通にインストールすれば良いので、ここまでは特にトラブルのリスクはありません。



Mac Pro 2006用に boot.efi を置き換える


引き続き、別のMacを使って作業します。ここからは コチラのYouTube動画 を見ながら作業をしていけばOKです。すでにEl Capitanのインストールは済んでいますので、1分30秒までは飛ばしてしまいます。

以下、手順です。

まずFinderを開き System -> Library -> CoreServices と辿り、boot.efi を見つけます。



アイコンに鍵マークがある通り、ここの boot.efi はロックされているので、以下のコマンドでロックを解除します。boot.efi へのパス指定はドラッグ&ドロップするだけで可能なので楽です。

sudo chflags nouchg (ここにboot.efiをドラッグ)

するとアイコンから鍵マークが外れたと思います。そうしたら先ほどダウンロードしたMac Pro 2006に対応した boot.efi とドラッグ&ドロップで置き換えます。この作業が済んだら以下のコマンドで再びロックをしておきます。先ほど同様にパス指定はドラッグ&ドロップでOKです。

sudo chflags uchg (ここにboot.efiをドラッグ)

鍵マークがついたことを確認します。

次に不可視ファイルを見えるように以下のコマンドを実行します。

defaults write com.apple.finder AppleShowAllFiles -boolean true

これだけでは見えるようにはならないので、以下のコマンドでFinderを再起動します。

killall Finder

再びFinderから usr -> standalone -> i386 と辿り、二つ目の boot.efi を見つけます。ここの boot.efi はロックされていないので、そのまま先ほどダウンロードしたMac Pro 2006に対応した boot.efi とドラッグ&ドロップで置き換えます。



これでboot.efiの置き換え作業は完了です

最後に以下のコマンドで不可視ファイルを見えないように戻しておきます。これは今回のインストールの本質とはそれますが大事な作業です。

defaults delete com.apple.finder AppleShowAllFiles

このままでは不可視ファイルは見えたままなので、Finderを再起動するのも忘れずに行います。

killall Finder



ディスクをMac Pro 2006に戻して起動


改めて作業は全て完了です。出来上がったディスクをMac Pro 2006に戻せばEl Capitanで起動するはずです。

El Capitan on Mac Pro 2006



補足


ちなみに 12月27日投稿 のとおり、Mac Pro 2006に純正でついてくるGeforce7300GTはEl CapitanのOpenGLに対応していないようで描画切り替えが目視できるほど遅くなります。改善するにはEl Capitan対応のビデオカードに乗せ変える必要がありますのでご注意ください。

* 重ねてですがMac Pro 2006にEl Capitanをインストールするのは、Appleのサポート外です。くれぐれも自己責任で作業を行ってください。