『政権交代バブル』 竹中平蔵 | 徒然なる読書日記、たまに映画日記

『政権交代バブル』 竹中平蔵

小泉内閣時代の経済財政・郵政民営化担当大臣だった竹中平蔵さんの最新本です。
立場的に民主党批判が満載なのかと思いきや、民主党がこうしてくれたらいいなといった期待が書かれています。

政権交代バブル (Voice select)/竹中 平蔵

¥1,000
Amazon.co.jp

イントロ
歴史的な「政権交代」からほぼ2カ月が経ち鳩山新政権の全貌が次第に見えてきた。
しかし民主党は、脱官僚依存や「子ども手当て」政策などの国民にとって魅力ある政策を掲げたゆえに、政権奪取ができたのではない。
あくまで「政治的なバブル」が生じたのである。その「バブル」に見合うだけの実力を発揮することが果たしてできるのか。
2008年末以降の不況からなかなか脱け出せない日本経済に山積する緊急課題を、本当に解決していくことができるのか。
いま日本国民が抱える「不安」を明確にし、その課題に対してどう考えどう対応すべきかについて説いたのが、本書である。
骨抜きになりそうな「郵政民営化」。先が見えない民主党流地域主権。
そして、財源なきバラマキ政策の結末に見え隠れする「重税国家」への道。
小泉改革の司令塔として活躍、政治の現場でその政策遂行能力をいかんなく発揮した筆者による新政権への緊急提言は、どの筆者よりも真実味がある。

感想
1章では、「鳩山政権が抱える不安」として
マクロ経済視点の欠如、ばらまきなどによる大きすぎる政府の危険性、本当の地方分権を

2章では、「鳩山政権による改革のゆくえ」として
小泉政権の実績、郵政民営化の迷走を

3章では、「民主党がいますぐに取り組むべきこと」として
現在の課題の明確化、そのための政策、官僚との戦いを

4章では、「民主党に知っておいてほしいこと」として
過去の事例を挙げて説明されている。

どの内容もとてもわかりやすく書かれているし、かつどの事例も具体的でとても良い。
ここらへんは本当に今の民主党に見習ってほしいところではある。
なにより、批判だけにとどめていないところにこの本の良さがあると思う。

民主党政権のここは良いけれど、ここはダメだ。
と書かれた後に、だからこうすればもっと良くなるはず。
と薦めてくれている。
ある意味これは野党としてのあるべき姿でもあり、自民党にも見習っていただきたいところではあるが。


個人的に刺さった部分を2つほど挙げておきます。

「格差はかわいそう、私が守ってあげます。」
という政府ではなく、
「貧困は間違いなく政府が撲滅する。その代わり、あとは頑張って競争して、強い日本をつくろう。」
と言える政府が本来の姿。

「国民が悪いと政府が悪くなる」
すなわち
「悪い政府の背後には悪い国民がいる」


しかし、鳩山さんが竹中さんの言う事をすんなりと聞くとは思えないので、これから日本は迷走するかもしれませんね。政局ってのはそういうもんですかね。