「課長」とは名ばかりの実質は雑用かがりで、社長達いい様に使われた殿・・・・・。
そんな殿も

『俺がいないと会社が成り立たない』

自負する位、会社に対する凄まじい執念と情熱でしたが病気が発覚して退職も考えた殿に一喝を入れたのが私でした。
普段とは別人になって怒っていたそうです。
殿がいなくなったら"支え"がなくなるから、本心では辞めて欲しくなかった。
心では叫びながら、口では違う事を言っていたんです。
当時の殿は私の言葉にはすぐにキレていたので当然私の退職しろと言う言葉にもキレていました。
あのまま会社に居たら殿は社長達に潰されてしまう・・・・なんせ、殿にとってはいい事ないと判断したんです。
退職しても暫くは未練がましく会社の事をきにかけていました。
もう関わって欲しくもなかった、1日も早く忘れて欲しくて溜りませんでした。
退職してから私が通っている全盲で整体をやっている殿に先生を紹介し、それから1年後殿は盲学校に入る事を決断したのです。

既婚者の殿に退職を促すなんて大変な事を言ったなぁ~と反省していました。

殿:「あの時は俺もムカついたけど こうやって気楽にやれるのもお前の一言があったからや」

私の束縛に対しても

殿:「俺はお前に束縛されてるとは思ってない こう見えても自由にやってるんやで 俺 お前の一言がなかったら それこそあんな会社で 自由もない しんどい思いせなあかんとこやった お前には感謝してるんやで だから自分を責めるやんと もっと自信持てよ なぁ~」

初めて語る私への感謝の気持ちでした。

涙が出てました。

殿:「お前には散々 自分勝手な奴やって言うたけど 自分勝手違う 俺の事を第一に考えてくれる・・・・・ここ最近になってやっと判った そんなお前からの束縛を受けて 俺 幸せやねん だからこれからもどんどん縛ってくれよ」

悩む私に励ましの言葉をかけてくれました。
奥さんからの束縛がない代わりに私が束縛を受けほぼ自由がない殿・・・・・。

それでええんか?

私は何もあんたに感謝される様な事はしてへんよ。

夏休みもほぼ私と一緒に過した様なもんでした。

殿がええって言うんやったらそれでええやん。


ちょっとでも気持ちが伝わったみたいなんで私としてはそっちの方が嬉しかったです。