著しくオレの注意をひいたのは
一人ぼっちの「ヨウタ」の元気の消沈である。
オレが日向ぼっこをしていると
可哀想な「ヨウタ」の姿が見えた。
玄関のチャイムが鳴る。
インターホンにご主人様が取り次ぎに出る。
便所をかして下さい。
「ヨウタ」の声だ。
近頃どういう訳かよくオレの家の便所に
用をたしに来る。
すぐ近くに「ヨウタ」の家はあるのに
どうしてわざわざ来るのか合点がいかない。
そして知らん顔してオナラをぷーぷーと
2回した。
くーさい警報が発令された。
オレはくさくて胸が悪くなり
バッタリと倒れた。
「ヨウタ」がやって来る目的は
ニオイをこびりつけるためと気がついた。