ディナーの時間――――――――――――
「では皆様、今日のディナーの担当は2学年執事が担当いたしました。どうぞごゆっくり食事をお楽しみください。……ではローズ様、ご挨拶を。」
「分かったわ。……ではいただきます。」
食べ始めた――――――――――――
「美味しい…^^」
「やっぱり透哉達の料理は最高だな。」
そう――料理の献立を考えるのは2学年だが、作るのはすべての学年執事。その担当学年の人数分をつくり、その担当学年へ配る。だから必然的に2学年の泉たちは毎日透哉達の料理が食べれるのだ。
「(ボソッ)ローズ様、皆様食べ終えました。」
「(ボソッ)ありがとう……では、御馳走様でした。」
学年執事は食事の後片付けをしてそれぞれの帰路についた。
宗次郎と透哉が帰る途中、白髪の人物―――――忍がいた。
宗次郎は透哉を守るようにして一歩前に出て言った。
「(ニコッ)なんの用ですか?」
「(ニコッ)いえ、ただ透哉さんに用がありまして。」
「私にですか?」
「(ニコッ)はい」
「透哉は渡しませんよ。それに透哉を連れて行くんだったら、私が付いていくことを認めない限り許可しませんよ。」
「(ニコッ)それは透哉さん自身が決めることじゃないんですか?」
「(ニコッ)こういうのはいつものことですよ。透哉が1人で行動しているのを見たことがありますか?」
「……まぁたしかにそうですね。透哉さんのそばには必ずと言っていいほどあなたがいる。」
「(ニコッ)でしょう?」
「……あの…できたらお話はここで終わらせていただけますか?私も宗次郎とは離れたくないんですよ。……できれば手短にお願いします。」
「透哉もこう言っていますし…ここでお願いします(ニコッ)」
「……(ニコッ)分かりました。手短に話せば…“ルチア様が透哉さんにお会いしたい”そうです。」
「お断りします。」
「なぜですか?」
「私は“あの時”から、もう本郷様にお会いするのをやめたんです。金太郎様にもその事はお話済みです。」
「…あなたは逃げてるんですか?ルチア様から……」
「逃げてる……ですか…そうかもしれませんね………。でも、私はここの執事になるために、宗次郎と一緒にここの執事になるために、本郷様のお傍を離れたんです。後悔はしていませんから。」
「……そうですか…(ニコッ)じゃあそのようにお伝えしておきますね。」
「…………(透哉を抱きしめる)(ニコッ)伊達にJokerランクじゃないですから。透
哉を連れていこうとしても簡単にはいきませんよ。」
「(ニコッ)分かりました。では失礼いたします。」
「……んっ…(コクり…コクり)」
「眠たいですか?寝ていいですよ?僕が連れていきますよ。」
「んっ…ね………る…(コクり………………コクり…)」
「(クスッ)おやすみなさい(チュッ)」
「んっ……zzz…」
「(ひょいと抱き上げる)…軽いですね…もう少し食べさせないと…」
宗次郎は透哉を横抱きにすると、部屋へと戻っていった。
次の日―――――――――
珍しく透哉が目を覚まさなかった。いつもは、宗次郎よりも早く起きるはずなのに―――
「透哉…透哉………起きてください、時間ですよ。」
「ん……」
「珍しいですね…目を覚ます気配がありません………」
「んっ…宗……?おはよ…」
「透哉…遅かったですね。どうしたんですか?」
「ん…あれ…?そんなに遅かった…?」
「はい。だっていつもは僕より早く起きて、朝食の準備をしているでしょう?」
「…う~ん……なんでだろ…わかんない…」
「…(微笑)大丈夫です。起きたのならば。さぁ、朝食を食べて行きましょう?」
「うん(微笑)」
その日、ある人が復学した―――そう――――ルチア様こと、本郷詩織だ。
