「運転資本」
M&Aの仕事をするようになってからこれに注意するようになりました。
「運転資本」は一般的には「売上債権+棚卸資産-仕入債務」で定義されます。
これが何を意味するかということですが、
企業は通常、「モノを仕入れてそれを販売して利益を得ます」
モノを仕入れ、その仕入代金が仕入債務となり、仕入れたモノが棚卸資産となります。売れることで、棚卸資産がなくなり、代わりに売上代金である売上債権にかわります。最後に売上債権が回収されて現金となることで商売が一回転します。
以上から、運転資本は、企業活動の中で、お金が回収される前段階のものを表します。
言い方を変えると「営業活動において投下したお金が眠っている状態」となります。
ですから、運転資本の金額はその企業が営業活動を行うのに必要な営業用資金を表します。
次に運転資本と密接に関係するのが「回収(支払)サイト」です。
企業の取引は一般的には、信用取引です。
買ったときにすぐにお金を払うことはせずに、例えば「月末で一か月分の取引を集計してその合計を2ヶ月後に払う」という形です。
なので、モノを買っても実際に現金が必要となるのは2ヶ月後となります。
売った側からいえば売っても2ヵ月後にならないとお金は入ってこないということになります。
すると、企業にとっては
「回収サイトはなるべく短く、支払いサイトはなるべく長く」
が理想となります。
ですので、M&Aにおいて対象会社を見るときには回収(支払)サイトがどうなっているかもチェックします。
監査のときは、債権や債務の回転期間と会社の回収(支払)条件を比較して滞留がないかを見るくらいで、サイトそのものの長さは特に気にしてませんでした。
このように、監査のときはあまり気にしてなかったものが、M&Aでは重要となることがあります。
これについては、思いついたら都度紹介していこうと思います。
もう少し細かくすると、