吉田調書を読み解く過程で評価誤り、命令違反で撤退と朝日新聞、木村社長が謝罪 | 東京リーシングと土地活用戦記

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「吉田調書を読み解く過程で評価誤り、命令違反で撤退と…」 木村社長が謝罪
2014.9.11 20:30 (1/3ページ)[朝日新聞「吉田調書」報道訂正会見]

会見した木村伊量社長=11日午後、東京・築地(川口良介撮影)

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【産経新聞号外】朝日「命令違反で撤退」吉田調書記事取り消し[PDF]

 (19:30~19:40)

 《東京電力福島第1原発事故をめぐり、政府が吉田昌郎所長(当時)への聞き取り調査の結果をまとめた「吉田調書」について、朝日新聞社が11日午後7時半から記者会見を開いた》

 《問題の記事は、5月20付の朝刊。調書は非公開扱いになっており、「所長命令に違反、原発撤退」として大々的に取り上げた。朝日が問題にしたのは、東日本大震災から4日が経過した平成23年3月15日の朝の第1原発の所員の対応だった》

 《「第1原発の所員の9割にあたる約650人が吉田氏の待機命令に違反し、10キロ離れた福島第2原発へ撤退した」と断じた上で「東電はこの命令違反による現場離脱を3年以上伏せてきた」「葬られた命令違反」と東電の対応を批判していた》

 《しかし…。産経新聞は8月18日付朝刊で「命令違反の撤退はなし」と解釈が正反対の内容の記事を報じた。調書の内容を精査、当時現場にいた複数の元所員からも裏付け取材を行い掲載した》

 《他社も追随した。NHKは8月24日、読売新聞は8月30日付朝刊、共同通信も同日に配信し、いずれも「命令違反ではない」と指摘。読売は社説で「朝日新聞の報道内容は解せない」と疑問を呈した》

 《毎日新聞も社説で「誤解を広め、冷静な議論が妨げられた可能性がある」と指摘した》

 《朝日新聞の報道が出た際、当時現場にいた所員からは怒りの声が広がったという。特に吉田氏の遺族の心労は大きく、涙を流したとされる》

 《記者会見で、朝日新聞側は記事掲載の経緯をどう説明するのか、注目が集まる。東京・築地の記者会見場には、大勢の報道陣が詰めかけ、受け付けに列をなし、開始時間が少し遅れると担当者が告げる》

 《予定より1分遅れた午後7時31分、木村伊量(ただかず)社長ら幹部が姿を現した。おびただしい数のフラッシュがたかれる》

 木村社長「朝日新聞は東京電力の事故調査委員会が行った吉田所長への聴取、いわゆる吉田調書について政府が非公開としていた段階で独自に入手致しまして、5月20日付で第一報を報じました。その内容は3月15日朝、東電社員の9割にあたる650人社員が、吉田所長の待機命令に違反し、10キロ南の福島第2原発に撤退をしたというものでした」

 「吉田所長の発言を紹介して、過酷な事故の教訓を引き出し、政府に全文公開を求める内容でした。しかし、その後の社内での精査の結果、吉田調書を読み解く過程で評価を誤り、命令違反で撤退という表現を使った結果、多くの東電社員らがその場から逃げ出したかのような印象を与える間違った記事だと判断致しました。『命令違反で撤退』の表現を取り消すとともに、読者および東電のみなさまに深くおわびを申し上げます」

 《木村社長は深く頭を下げ、再びフラッシュがたかれた。その後、木村社長は着席して続ける》

 木村社長「これに伴い、報道部門の最高責任者であります、杉浦信之編集担当の職を解き、関係者を厳正に処罰を致します」

 「むろん経営トップとして私の責任も逃れません。報道にとどまらず、朝日新聞に対する読者の信頼を大きく傷つけた危機だと重く受け止めており、私が先頭に立って、編集部門の抜本改革など、再生に向けておおよその道筋をつけた後、速やかに進退について決断
します。その間は社長報酬を全額返納します」

 「吉田調書は朝日新聞が独自取材に基づいて報道しなければ、その内容が世に知らされることはなかったかもしれませんでした。世に問うことの意義を大きく感じていたものであるだけに、誤った内容の報道になったことは痛恨の極みでございます」

 「現時点では、記者の思い込みやチェック不足が原因と考えていますが、信頼回復と再生のための委員会を早急に立ち上げ、あらゆる観点から問題点をあぶりだし、読者のみなさまの信頼回復に何が必要か、検討してもらいます」

 「同時に誤った記事がもたらした影響について、第三者機関に審理を申立てました。速やかな審理をお願いし、その結果は紙面でお伝えします」

 《木村社長は淡々と説明を続ける》

内閣官房HPで公開された「吉田調書」を含む政府事故調査委員会ヒアリング記録(「吉田調書」はページ最下部にまとめられています)産経ニュース


吉田調書を読み解く過程で評価誤り、命令違反で撤退と…」 木村社長が謝罪
2014.9.11 20:30 (1/3ページ)[朝日新聞「吉田調書」報道訂正会見]

会見した木村伊量社長=11日午後、東京・築地(川口良介撮影)

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【産経新聞号外】朝日「命令違反で撤退」吉田調書記事取り消し[PDF]

 (19:30~19:40)

 《東京電力福島第1原発事故をめぐり、政府が吉田昌郎所長(当時)への聞き取り調査の結果をまとめた「吉田調書」について、朝日新聞社が11日午後7時半から記者会見を開いた》

 《問題の記事は、5月20付の朝刊。調書は非公開扱いになっており、「所長命令に違反、原発撤退」として大々的に取り上げた。朝日が問題にしたのは、東日本大震災から4日が経過した平成23年3月15日の朝の第1原発の所員の対応だった》

 《「第1原発の所員の9割にあたる約650人が吉田氏の待機命令に違反し、10キロ離れた福島第2原発へ撤退した」と断じた上で「東電はこの命令違反による現場離脱を3年以上伏せてきた」「葬られた命令違反」と東電の対応を批判していた》

 《しかし…。産経新聞は8月18日付朝刊で「命令違反の撤退はなし」と解釈が正反対の内容の記事を報じた。調書の内容を精査、当時現場にいた複数の元所員からも裏付け取材を行い掲載した》

 《他社も追随した。NHKは8月24日、読売新聞は8月30日付朝刊、共同通信も同日に配信し、いずれも「命令違反ではない」と指摘。読売は社説で「朝日新聞の報道内容は解せない」と疑問を呈した》

 《毎日新聞も社説で「誤解を広め、冷静な議論が妨げられた可能性がある」と指摘した》

 《朝日新聞の報道が出た際、当時現場にいた所員からは怒りの声が広がったという。特に吉田氏の遺族の心労は大きく、涙を流したとされる》

 《記者会見で、朝日新聞側は記事掲載の経緯をどう説明するのか、注目が集まる。東京・築地の記者会見場には、大勢の報道陣が詰めかけ、受け付けに列をなし、開始時間が少し遅れると担当者が告げる》

 《予定より1分遅れた午後7時31分、木村伊量(ただかず)社長ら幹部が姿を現した。おびただしい数のフラッシュがたかれる》

 木村社長「朝日新聞は東京電力の事故調査委員会が行った吉田所長への聴取、いわゆる吉田調書について政府が非公開としていた段階で独自に入手致しまして、5月20日付で第一報を報じました。その内容は3月15日朝、東電社員の9割にあたる650人社員が、吉田所長の待機命令に違反し、10キロ南の福島第2原発に撤退をしたというものでした」

 「吉田所長の発言を紹介して、過酷な事故の教訓を引き出し、政府に全文公開を求める内容でした。しかし、その後の社内での精査の結果、吉田調書を読み解く過程で評価を誤り、命令違反で撤退という表現を使った結果、多くの東電社員らがその場から逃げ出したかのような印象を与える間違った記事だと判断致しました。『命令違反で撤退』の表現を取り消すとともに、読者および東電のみなさまに深くおわびを申し上げます」

 《木村社長は深く頭を下げ、再びフラッシュがたかれた。その後、木村社長は着席して続ける》

 木村社長「これに伴い、報道部門の最高責任者であります、杉浦信之編集担当の職を解き、関係者を厳正に処罰を致します」

 「むろん経営トップとして私の責任も逃れません。報道にとどまらず、朝日新聞に対する読者の信頼を大きく傷つけた危機だと重く受け止めており、私が先頭に立って、編集部門の抜本改革など、再生に向けておおよその道筋をつけた後、速やかに進退について決断
します。その間は社長報酬を全額返納します」

 「吉田調書は朝日新聞が独自取材に基づいて報道しなければ、その内容が世に知らされることはなかったかもしれませんでした。世に問うことの意義を大きく感じていたものであるだけに、誤った内容の報道になったことは痛恨の極みでございます」

 「現時点では、記者の思い込みやチェック不足が原因と考えていますが、信頼回復と再生のための委員会を早急に立ち上げ、あらゆる観点から問題点をあぶりだし、読者のみなさまの信頼回復に何が必要か、検討してもらいます」

 「同時に誤った記事がもたらした影響について、第三者機関に審理を申立てました。速やかな審理をお願いし、その結果は紙面でお伝えします」

 《木村社長は淡々と説明を続ける》

内閣官房HPで公開された「吉田調書」を含む政府事故調査委員会ヒアリング記録(「吉田調書」はページ最下部にまとめられています)産経ニュース

2014年09月11日
23:26
朝日誤報の原因は現場の思い込みではない

閲覧件数:355
朝日新聞OBとしては、なんとも傷ましいという思いで、朝日新聞の会見を「ニコニコ動画」で見ていました。原発をめぐる「吉田調書」について、吉田所長の待機命令に反して職員の9割が逃げ出したという事実はなかったとして、朝日は記事を取り消しました。

編集担当の説明では、当初は記事の内容に自信を持っていたが、他のメディアが吉田調書を入手して、朝日の記事を批判するようになって、あらためて検証したところ、待機の命令はあったものの、命令違反で撤退という事実はなかったことがとわかった、とのことでした。

しかし、私の印象は違います。その記事が出たときに、非公開だった事故調の吉田調書を入手したことは大スクープだと思いましたが、「命令違反で撤退」という見出しはずいぶん無理をしたなと思ったからです。

本当は私、2F(福島第二)に行けと言っていないんですよ。福島第一の近辺で、所内にかかわらず、線量が低いようなところに1回退避して次の指示を待てと言ったつもりなんですが、2Fに着いた後、連絡をして、まずはGMから帰ってきてということになったわけです」

吉田調書にあるこの発言を根拠に、「命令違反」と断じているわけですが、これが根拠なら、せいぜい「所長の意図に反して退避」ぐらいだと思いました。

ただ、非公開の文書を入手した場合に、記者はそれを大ニュースだとするために、せいいっぱい盛り上げるのが習性ですから、無理をしたなと思ったわけです。しかし、吉田証言は、このあと、結果的には第2原発への退避の判断は正しかったとか、伝達ゲームで混乱などとも証言しているのですから、「命令違反で撤退」は事実誤認ということでしょう。

問題は、ほかの新聞の指摘を待つまでもなく、事前の段階で、編集の幹部が吉田調書などで、「命令違反」の根拠を確認していれば、現場の「暴走」を防げたと思うのです。社長や編集担当は「記者の思い込み」を強調していましたが、入手から掲載まで比較的時間があったと思われることを考えれば、現場の「思い込み」よりも、編集幹部のチェックの怠慢かチェック能力の欠如が最大の原因だと思います。

麻雀を例に使うのは古い世代の典型ですが、吉田調書を入手した段階で、満貫は確定しているのに、「命令違反」で盛り上げてハネ満や倍満を狙ったところが「大チョンボ」を招いたわけです。実際に、編集幹部と現場の取材チームとの間で、どんなやり取りがあったのかわかりませんが、吉田調書から世界を驚かす新事実を、という期待が編集幹部からあり、それに応えたいという現場チームの思いが誤報につながったのだと思います。

この記事をもとに、「東電いじめの朝日」ではなく、「日本人を貶める朝日」というコンセプトを生み出したジャーナリズムの巧みさには敬服しますが、朝日のなかに、東電たたきならフライングも許される、という甘えはあったと思います。

私も記者時代、独自に入手した文書や情報を1面トップに盛り上げるため、衣をまぶしたり、トッピングをかけたりしたことは、何度もありますから、現場の記者を責める資格はありません。ただ、無理して盛り上げた記事を出すと、最終的な紙面になる過程で、あちこちから「盛り上げすぎ」とケチを付けられ、おとなしい記事になることが多かった記憶があります。

ともあれ、吉田調書はそれだけで大きな影響力のあるニュースですから、繰り返しますが、編集幹部のチェック能力がなかったことが最大の問題だと思います。現場を委縮させることなく、「暴走」や「思い込み」を防ぐチェック体制をどうやって構築するか、「新体制」には、まずチェック能力のある人間をどうしたら起用できるのか、そういう問題意識で考えてほしいと思います。

ところで、会見では、池上問題についても質問があり、「自由に発言できる言論空間をつくるのが朝日」だと、社長は胸を張っていましたが、本当でしょうか。

池上問題について、掲載拒否については、どこかで社長にも報告が行っているはずで、週刊誌に書かれる段階で初めて社長が知ったとは考えにくいし、自由な言論空間が社長のモットーなら、最終的に掲載を決めた段階で、少なくとも編集担当らの責任を厳しく問うべきでした。今回の会見でも、池上問題についての責任は出てきませんでしたが、途中経過にせよ、池上氏に掲載拒否を伝える判断をした責任は編集担当にあるわけで、解任の理由に付け加えるというか、吉田調書と同等の責任を編集担当に負わせるべきだったと思います。

「慰安婦問題」について、「吉田証言」(上記の「吉田調書」とは別人)にかかわる記事を朝日が取り消した段階で「おわび」が必要だという批判に応じる形で、社長が文字通り「おわび」を述べました。

私は「おわび」よりも、なぜ早く取り消さなかったのかの検証のほうが大事だと思いますが、おわびもないよりはましかもしれません。「吉田証言」が虚偽だとしても、それで「慰安婦問題」が消えてなくなるわけでもないし、河野談話も含め、これまでの政府の対応は、吉田証言が根拠になっているわけではありませんから、社長が慰安婦問題で退くことはしないと、宣言したことは、よかったと思います。

吉田証言の虚偽を朝日が認めたことで、慰安婦問題そのものが虚構だったかのような論議があるようですが、国際的にもそれは通用しないと思います。朝日が吉田証言を取り上げなければ、慰安婦問題は政治問題にならなかったかどうかは仮定の問題ですが、世界的に女性の人権問題が大きく取り上げられるようになった時代背景のなかでは、少なくとも社会問題として慰安婦問題が取り上げられたと思います。

慰安婦をめぐるNHKの会長発言が問題になったのは、「強制連行」という吉田証言が事実として前提になっていたからではありません。この問題についても、朝日は第三者委員会を立ち上げるそうですが、ぜひ、世界に通用する「慰安婦問題」の観点から論議してもらういたいと思います。

コメント1件~8件を表示

2014年09月16日
06:10

yacopi
>吉田証言を朝日だけでなくいろいろなメディアが取り上げたことで、慰安婦への関心が高まり、慰安婦たちも名乗りを上げるきっかけになったのは事実だと思います。


木村伊量社長の会見(訂正記事も)でも同じことを主張していました。しかし、外部から見ると、「ボクチンも間違えたけれども、同じクラスの級友もみんなボクチンに同調して間違ったじゃないか! なぜ、ボクチン一人だけが非難されるのか、とても割が合わないよ!」という、幼い子供の開き直りにしか聞こえませんでした。私には、雪印集団食中毒事件で、「俺だって寝てないんだ!」と開き直った社長と同じレベルにしか映りませんでした。一体、これがまともな組織体なのだろうか? 強い疑問を朝日に抱きました。


>しかし、だからといって、慰安婦たちの証言がすべて虚偽とは立証できないでしょうし、軍慰安所に慰安婦が存在した事実は否定できません。朝日新聞が8月6日に掲載した「慰安婦特集」は、日本軍の慰安所で働いていた慰安婦の実態について、現時点で確認できることをデータを示しながら、記載しています。これに対する疑問もあると思いますが、それは論争という形で、議論したらいいと思います。

朝日がすべきことは、いまや論争や議論ではありません、ただただ検証です。不可能ではありません。まだ、ぎりぎり間に合います。
クマラスワミ報告で、元慰安婦と会見し事実関係を調査していますが、彼女達の証言がどれ程、事実に基づいたものであったのか?
私は、極めてバイアスのかかった、ミスリードを初めから引き出すための意図的な調査であった可能性が高いと考えていますが、クマラスワミ報告で調査した元慰安婦にはまだ、生存されている方がおられます。今からでも、朝日は、本人にインタビューして何が事実であったのか、検証報道は可能です。もちろん、ここで選ばれている証人は、そもそも、韓国の運動家が集めたものでそこからバイアスがかかっていますが、それでも真実は何であったのか、朝日の取材能力が試されますし、また、いい加減な報道をすれば、たちまち、袋だたきにあう状況なので、だからこそ、しっかり検証していただきたいのです。それをする責任が朝日にはあります。


私は職業柄、朝日の科学担当記者さんとは何人かお話ししたことがありますが、どの方も本当に優秀な方ばかりでした。
悪い印象を持った記者は一人もいません。全員に好感を抱きました。
高成田さんが指摘するように、大半の記者は日々取材に努力している優秀な方なのでしょう。
読者が求める情報を正確に伝えたい、また、社会正義に背く問題に関して果敢に取材し、世の中に訴え糺したいという記者として初心を忘れないで切磋琢磨している誠実な方が多い職場であると実感します。

しかし、朝日のトップに昇進するごく一部の人たちはイデオロギー的な強いバイアスがかかったフィルターで登用されているように思えます。
彼らに共通しているのは、日本人の大半は愚民であり、自分たちが啓蒙しなければこの国は駄目になるという強いエリート意識から、少々の事実誤認の記事でミスリードしてもそれは許されるという妙な使命感であって、記事を書いているトップ記者が少なくないという印象
を拭えません。
今回の二つの吉田誤報が珊瑚礁事件の捏造とは質的に違っているのは、エリート記者達による読者を無視した傲慢というべき態度から始まっている点です。
珊瑚礁事件の捏造など本当にかわいいものです。これとは比較にならないほど、今回の二つの吉田誤報は極めて悪質なものです。

トップの連中は、若い記者達に、昔、珊瑚礁事件があって、会社の屋台骨を揺るがすほど、信頼を崩すことになったと、ファクトを検証することの大切さを教えたはずです。記者の基本中の基本は三面取材であって、一つの事実があっても、少なくとも三カ所から裏取りをしなければならないと、若い記者達に熱心に教育したはずです。

しかし、普通の高校生レベルの読解力があれば、原発の吉田調書はこれ程の歪曲はできないでしょう。エリート記者が高校生レベル以上の読解力があるならば、何らかの意図をもって、反原発の世論を作り出すために、記事が無理矢理作られているとしか到底考えられません。
現場に関わった所員に裏取りをすれば、すぐに、この記事はミスリーディングなものであることが高校生にもわかります。
安倍政権が朝日を苦境に追い込むために、記者をそのように誤認させる情報のみをリークしたなど噴飯ものです。
月の裏でおきた事件ではありません。裏取りしようとすれば3日でできます。それすらしていないのです。あまりにも異常
というしかありません。

1997年に、朝日新聞の吉田証言の訂正がでていれば、クマラスワミ報告が1996年の2月にでているので、タイミングとしてはこの報告がどれ程、正確な事実に基づいたものであるのか、検証が可能な時期でした。朝日がまともな組織であれば、97年に訂正ができていたはずです。これも裏取りしようとすれば済州島へのチケットを予約して3日でできます。吉田証言も、全く事実無根であることがすぐに明らかになったはずです。それすら朝日はしていない。済州島へのチケットが購入できなかったのでしょうか? これも報道機関として異常という以外、表現のしようがありません。
記者の基本の三面取材どころか、一つの裏取りもできていない。若い記者達が今回の誤報に対してトップを批判するのは当然です。取材の基本を自分たちに教えたトップがそもそも基本の基本ができていないからです。

Iris ChangのThe Rape of Nankingがアメリカで、1997年出版されベストセラーになり、クマラスワミ報告とともに、在米韓国人と中国人による反日本キャンペーンが拡大し加熱していくのがこの時期なのです。ですから、1997年、清田治史が誤報を自己保身のゆえに認めなかったことは後々、大変な事態を招く結果になるのです。その後、17年間も吉田証言はほったらかしにされてしまった。この間、どれ程、ネガティブキャンペーンで利用されることになったのか? なぜ、在米日本人のほとんどを朝日は敵にしてしまったのか、そのことを全く理解していません。

珊瑚礁に傷をつけても珊瑚礁にはとても残念な出来事であっても、日本人にとってそれほど残念ではありません。
しかし、「吉田証言」と「吉田調書」の誤報は、いずれも、「日本人とはこれ程卑しい国民である、日本人は国際社会の中でとても残念な民族だ」っという凄まじいネガティブキャンペーンに利用される記事です。これは朝日の社是なのでしょうか?
なぜ、そうまでしても日本人と日本のあり方を卑しめる記事をトップ記者達は書こうとするのか、もしそうであれば、ここに朝日の構造的な欠陥と病理があります。日本人は愚民であって、少々の誤りや捏造があっても結果としてこれを正せば、それらは許されるとでも考えているのでしょうか?
こんな記事を垂れ流していれば、いくら愚民の朝日読者だって、全員、朝日の敵にしてしまいます。読者どころか、一部の活動家を除いて、日本国中、反朝日ばかりになります。右翼勢力が朝日を叩きのめすために嫌がらせをしているなんてもはや誰も信じません。

この誤報問題がなくても年々、朝日の購買数は減少しています。ましてや対応を誤ると、朝日は報道機関ではなく、森ビルのように資産運営会社として再出発するしかありません。

なぜ、若宮啓文なのでしょうか? なぜ池上彰報道ではだめなのでしょうか?
朝日が出直すきっかけはこの辺にあるのではないかと思います。

2014年09月16日
01:41

高成田 享

朝日が吉田証言を取り上げたことで、日本軍が朝鮮半島などから女性を暴力的に連行して性奴隷にした、との誤解が世界的に広まった、というのは、確かに検証すべき問題だと思います。

吉田証言を朝日だけでなくいろいろなメディアが取り上げたことで、慰安婦への関心が高まり、慰安婦たちも名乗りを上げるきっかけになったのは事実だと思います。しかし、だからといって、慰安婦たちの証言がすべて虚偽とは立証できないでしょうし、軍慰安所に慰安婦が存在した事実は否定できません。

朝日新聞が8月6日に掲載した「慰安婦特集」は、日本軍の慰安所で働いていた慰安婦の実態について、現時点で確認できることをデータを示しながら、記載しています。これに対する疑問もあると思いますが、それは論争という形で、議論したらいいと思います。

ともあれ、日本の慰安婦は、暴力的な誘拐によるもの、という「誤解」に対しては、現時点で確認できる事実はこの程度だということを説明したうえで、ほかの国の状況も説明する、ということしかないと思います。

中国では、日本軍の残虐行為をことさらに描いたドラマが数多く制作され、テレビなどで放映されていると聞きます。どれだけ事実に依拠したものか知りませんが、これも吉田証言の余波なのでしょうか。

朝日新聞が設ける第三者委員会では、吉田証言の国際的な影響についても検証すると、「謝罪会見」では説明していたと思います。

朝日は、そうした検証を受けて、慰安婦に関する「虚像」が世界に流布されているのなら、朝日が調べた慰安婦の「実像」を伝えるべきだと思います。

なお、ネットで見つけたのですが、慰安婦問題について、データがよく揃っていると思ったのは、「従軍慰安婦資料館」です。

http://www.geocities.jp/yubiwa_2007/index.html

もちろん、ひとつの立場から書かれているものだと思いますが、この問題を議論するときのデータとしては、共有できるものが多いように思います。

2014年09月15日
14:34

うるさいおじーさん

「特攻隊員になるより、従軍慰安婦になる方がよい」と昔の慰安婦の方々、今のご婦人に言ったら、どんな答えが得られるだろうか?
なお、「かっこ」の中は必ずしも私の意見ではないが、迷いはある。

いずれにしても、特攻隊も慰安婦も、戦争という狂気が、男女に降り注いだ悲劇であろう。

2014年09月15日
03:41

yacopi

私がボストンの大学で働いていた頃、アニメーションサークルに所属する韓国系の学生達が、日本軍の慰安婦狩りに抗議する目的で、以下の内容のアニメを制作し、大勢のアメリカ人学生達に公開していました。

泣き叫ぶ13-14歳の少女達を、日本軍人達が、少女達の腹をにやにや蹴りまくり、軍用トラックに無理矢理乗せて戦地に強制連行した上で、1日に100人以上の日本の軍人達が集団で、身体をわなわな震わせる少女達を強姦する内容でした。

これ程、おぞましい光景を見たことはない、20万人以上の少女達が拉致され戦地に連れて行かれたことを、これまで私達は全く知らなかった」と目に涙を浮かべる現地の女子学生達や、「日本軍が行ったホロコーストを告発した学生達は本当に立派だ」という賞賛が男子学生から上がりました。

私はいたたまれず、以前、話したことがある、このサークルに所属する韓国人の留学生に、「これらは、韓国人達が作った全くのでっち上げだ!」と抗議したところ、

日本の政治家のトップがこの事実を認め、慰安婦狩りに関しては、日本の一流新聞が特集記事を掲載し、多くの日本人がこの事実を知りながら、未だに誰一人、謝罪していない」と激しく逆ギレされました。

国際社会の中では、このように吉田証言をもとにして、「日本人=猟奇的な民族」というイメージが燎原の火のように広がっているのです。吉田証言を朝日が、”事実”として喧伝しなければ絶対にこのようなことは起きなかった! アメリカから慰安婦問題を長年見てきましたが確信を持って断言できます。

韓国人の多くは、同胞の少女達が木刀で殴られ、泣き叫ぶ中を軍用トラックに運ばれ、無理矢理、性奴隷にさせられた映像を小学生の頃から脳裏に焼き付けられているのです。これは本当に辛い、子供にとってもトラウマになるでしょう。子供の頃から、このような日本人=鬼畜教育が行われていたら、どんなに論理を尽くしても、彼らの脳裏に刻まれたイメージを変えることは極めて難しいでしょう。韓国人達は日本人によるホロコーストを暴くためにアメリカのみならず世界中に慰安婦象を設置しようとしていますが、彼らが受けた教育を考えれば、彼らだけを批判することはできません。

しかし、元外交官の東郷和彦氏や親日的な言動で知られるケヴィン・メア氏ですらこのように発言しています。

「河野談話から、吉田証言を削除しても、強制連行そのものが否定されたわけではない。日本軍による女性への戦時性暴力は、人道に対する罪としてナチスのホロコーストと同じランクにあげてきているのが世界の大勢、強制連行があったなかったかという話は問題の本質ではなくなっている。狭い意味での強制性があるかないかに拘っている日本が世界の世論とかけ離れたところにいる、今、自分の娘が慰安所に送られていたらどう思うかというふうに世界は見ている」と批判している。

残念ですが、現実に、慰安婦問題で日本を取り巻く国際的な見方は、上記の通りです。

木村伊量社長の会見では、「吉田清治証言」の誤報は「吉田昌郎報道」の誤報のレベルよりは一ランク下に置かれているという印象を得ました。
木村氏は、吉田証言における狭義の強制性はなかったかもしれないが、広義の強制性は河野談話で示されているように現実にあり、火のないところに煙を立てたわけではない、と主張していますが、今、現実に日本が置かれている国際的な認識がその根拠になっているのでしょう。

私は、ハーバード大学や州立大学で、韓国と中国系学生達による日本たたき運動に遭遇して、韓国と中国系の学生に抗議しても仕方がない、埒があかないと考え戦略を変えました。

そして、日本を厳しく批判したアメリカ人に対して、以下の様に話しました。

朝鮮戦争時、米軍による強姦事件が朝鮮戦争で多発し、基地村で朝鮮人慰安所が必要悪として生まれた。
韓国政府は慰安所を管理し、韓国軍によりトラックで最前線まで補給された女性達は、慰安所でアメリカ軍だけではなく国連軍相手に売春を強制的にさせられていた。米兵は従軍慰安婦を利用していた客だったから無罪放免なのか?

第二次世界大戦後、日本での進駐軍による数限りない強姦事件が起きた。しかし、これは過去の話ではなく沖縄で今なおとどまることのない事件が続いていること。

ノルマンディー上陸作戦時、米軍を中心とした仏人女性に対するすさまじい強姦事件。ベトナム戦争を含め様々な事例を詳細に語りました。

私は、これをもって、日本軍が行った行為を正当化するつもりはないが、少なくとも日本は戦後、70年たった今も、この問題を議論し、何が真実であったのかを明らかにしようとしているのに、あなた達は、過去から現在に至るまで、自分たちの行為を全く知らないばかりが知ろうとすらしない。あなた達の歴史における知的レベルは3歳児以下であり、歴史に対して真摯に向き合っていないのは日本人ではなくあなた達ではないのか?

あなたが批判する、日本軍が行った広義の意味での慰安婦と一体、米軍がこれまで行った行為の間に、具体的に何が違っているのか、説明して欲しいと詰め寄りました。

誰一人、私に反論できるものはいなかった。

私は日本がこの先、この問題で日本が孤立無援にならない方法は、このやり方以外他にはないと考えています。

朝日新聞は戦時下における強姦事件や慰安婦問題をファクトだけを検証し、国際社会に対して、英語、韓国語、中国語で発信していただきたいと考えています。

まず、日本軍が行った行為を最初に書くべきです。

従軍慰安婦と慰安所が第二次世界戦闘時あったのは事実であること。そして多くの朝鮮人女性が意に反して慰安所に連れて行かれたのも事実であること。しかし、その多くが朝鮮人仲介業者によるものであったこと。

吉田証言が全くの事実無根であったこと。軍が強制連行をしたことを示す証拠は今日に至るまで存在しないこと。

インドシナで、日本軍が行ったオランダ人女性に対する強姦行為。

次に、朝鮮戦争時における韓国政府が管理した基地村での慰安所と朝鮮人慰安婦の問題。

終戦後、日本で行われた進駐軍による強姦事件と沖縄での米軍による事件。

ノルマンディー上陸作戦における仏人女性に対する強姦事件とベトナム戦争での事件。

旧ソ連軍や連合軍の事件も加えると良いでしょう。

反撃できないほど検証を重ねて、レポートを作成し、国連、アメリカの上院、下院、韓国政府や中国政府に送り、また、インターネットで誰もが閲覧できるようにすべきです。
河野談話を破棄することよりも遙かに大切なことです。

もしこれが、朝日新聞にできるならば、私は再び朝日新聞の購読を再開します。

これができれば、必ず朝日は再生できます。
頑張れ、若い記者さん達!

2014年09月13日
20:58

うるさいおじーさん

新聞の特ダネ(+再臨界の調査を)
記者が特ダネを狙う気持ちは分かるが,読者は確実性を希望しているのでないか。
読者から見れば、一日情報が遅れたからといって、大きな損害を受けるという場合は、皆無ではないが、多くはないのでないか。むしろ誤報の方が問題だろう。勿論、危険を知らせる情報は別であろう。
確実でかつ、できれば、最初から、解析とか周辺状況とかの参考情報があった方がよくないか。急ぐことはないのでないか。
記事をやたらに盛り上げて、必要以上に刺激的に書くのは有害であろう。

重要な報道の見出しは大きな字で書かれるが、これも、大げさすぎる場合が多いのでないか。重要さの判断は読者が行えばよい。大きな字の見出しに憧れて、記者が大げさに書くことがあるのでないか。
原発に関する吉田調書の問題より、事故原発の現状が心配である。地震により溶融燃料の状態が変化すれば、再臨界が起きることもあるのでないか。朝日は、罪滅ぼしに、その点をしっかり取材してもらいたい。今回の特ダネ事件より重要である。
014年09月12日
10:18

高成田 享

売春は、人類の歴史とともに古いといわれます。軍隊の駐留するところに、歓楽街ができるのも昔からだと思います。とはいえ、「従軍慰安婦」を、それと同列に論ずることはできない、と私は思っています。

「従軍」という言葉は造語ですが、「軍慰安所」という施設は、第2次大戦という時点では、日本とドイツ(ほかにもあるのかもしれませんが)ぐらいだったし、植民地や占領地から「募集」に応じた女性を、吉原と同列に扱うことはできないと思うからです。

また、現代における「性搾取」を慰安婦並みに書いてきたかというのは、データベースを調べれば、件数としてわかると思いますが思いますが、フィリピンなどから出稼ぎで入ってきた女性が強制的に売春をさせられているというニュースは、朝日も何度か取り上げていると思いますし、そういう女性を支援する団体の話も何度か取り上げていると思います。また、沖縄における米兵の女性に対する暴行についても、事件が表面化した折には、精力的に取り上げていると思います。

いまさら、朝日の弁護をするのもおかしいのですが、読者としては、そんな記憶があります。ただ、経済部の記者として忙しかったので、社会部がどれほどの問題意識で「性搾取」に取り組んでいたのか、あるいはいなかったのか、正直に言って私はわかりません。

植民地や占領地で、日本の官憲が現地の女性を襲い、兵士相手の売春婦にしたのが「従軍慰安婦」。こうした理解が広まっているとすれば、その元は、たしかに吉田清治証言かもしれません。

しかし、1993年の河野談話の時点では、すでに「強制性」についての議論をしていたわけで、海外を含め、慰安婦問題を取り上げるメディアが、意図的なところを除けば、今も、「強姦・強制連行」の認識で、この問題を報じているとは思えません。

ともあれ、正義感が先に立って事実確認を怠る、というのは、記者が陥りやすい罠であり、それをチェックするのが「デスク」や「編集長」の仕事であり、その眼力が甘ければ、誤報となるリスクは高まります。

繰り返しますが、少なくとも、吉田証言に疑問が出てきた段階で、証言を再確認すべきであったし、慰安婦だったと名乗り出た人が「妓生」(キーセン)として売られた、と証言している事実は、ちゃんと書くべきだったと思います。

記者にとって都合の悪い部分は書かない、というのが、原発の「吉田調書」報道にもあったわけで、この点では、記者の過ちは「同根」だと思います。
2014年09月12日
07:47

タロウ
 涼しい!と今朝は感じましたね。散歩の途中にある温度計の温度は18度をさしていました。今までの半袖では寒くて今朝は長袖にTシャツでしたよ。
 さて朝日新聞に訂正記事が出て社長が頭を下げていましたが奇しくも吉田証言、吉田調書でした。慰安婦問題には言いたいこともあるのですが、当時の「空気」の問題だったと思います。fこの点、故山本七平氏には「感謝」しなければと思っています。

2014年09月12日
07:31

佐藤聡
朝日が吉田証言を取り上げなければ、慰安婦問題は政治問題にならなかったかどうかは仮定の問題ですが、世界的に女性の人権問題が大きく取り上げられるようになった時代背景のなかでは、少なくとも社会問題として慰安婦問題が取り上げられたと思います。…

江戸時代の吉原からソープランド・キャバクラ・銀座のクラブまで、日本には自ら意図せず広い意味での強制性をもって売春を行っている女性が大勢います。
女性の性搾取に関する人権問題は現在も継続している話です。
しかし、大手メディアはこの問題を真剣に報道してきたでしょうか。
私は、朝日新聞が従軍慰安婦並みに現在の性搾取を報道するのを見たことがありません。
新聞メディアが性搾取を本当に女性の人権問題とおもっているか、私は疑問です。

従軍慰安婦関連で多くの人が問題としているのが、日本の軍や官憲が村々を襲い女性を誘拐・監禁しレイプセンターで軍人にレイプさせていたというデマです。
この根拠とされているが、朝日新聞の吉田証言を報道した記事であることは広く知られています。
軍人や官憲による誘拐話という誤報を女性の一般的な人権問題にすりかえた朝日新聞の姿勢に疑問を感じるのです。

問題の本質は何かと考えれば、私は朝日的な正義だと思います。
皆誰も、心のなかに正義を持っている。
それを主張するのは自由ですが影響力をもつメディアが根拠もなく正義を振りかざすとどうなるか。
アメリカの戦争と朝日新聞は同じ問題を抱えていると思います。
事実を性格に報道するという基本が守られていれば、起きなかった話だとは思います。

これからの朝日新聞には苦難の道が待っています。
今回の事件で多くの日本人の「キヨキココロ」スイッチが入ってしまい、朝日新聞はケガレたメディアとなってしまいました。
社長の辞任でミソギはできるのでしょうか。




これで、左翼系ジャーナリストと言う

大手メディアが・・

平気で、嘘をつく人達である事が、

自ら、実証された訳です。




政治
マスコミの誤報(捏造)体質は、朝日に限らない
アゴラ編集部

朝日新聞が「吉田調書」と「慰安婦報道」の2大スクープの誤報を認め、社長自ら非を認めた事でこの問題は一段落した形だが、世の中には謝って済む問題と済まない問題があり、責任の決着は朝日に残された今後の課題である。

朝日の謝罪には、産経新聞の厳しい糾弾だけでなく、橋下徹大阪市長や池田信夫、門田隆将、石井孝明、松本徹三各氏等のネットによる具体的で執拗な批判の影響も大きく、報道の監視役としてのネットのデビューとして記憶されるべき事件であった。

「左翼偏向」の朝日、「右翼偏向」の産経と呼ばれ、常に相反する政治的立場に立つ両紙だが、産経新聞(電子版)に載った「朝日新聞『吉田調書』報道訂正会見ニュースシリーズ」を読み、日本に主張の異なる新聞が存在する有り難さが身に染みた。この際、産経新聞には大いに敬意を表したい。

一方、「利権偏向」の読売、「産業偏向」の日経、「右往左往」の毎日は、朝日との仲間意識が強く、今回は何の役にも立たなかった。
その産経も良く観察すると、朝日と異なるのは政治的主張だけで、誤報(捏造)体質は殆ど変らない。

何かを主張する時は、自分が正しいと確信する余り、反対相手を「偏向」と批判する事は良くある事で、このレッテルを貼られても恥じることは無い。

恥ずべきは、報道機関やその記者が意図的にある方向に持っていこうとして事実をゆがめて伝える事である。

ましてや、「誤報」を素直に認めるより隠蔽に走る官僚化した日本の報道機関の腐敗振りは、朝日を追い詰めた立役者の一人である産経の阿比留瑠比記者までが「自分がメディアの中にいてこんなことを言うのは恥ずかしくて仕方ないが、メディアに良識を求めても仕方がない。メディアにそんなものはない」と嘆く程だから、その改善は百年河清を俟つに等しいかも知れない。

それにしても、経済や原子力、国際問題などの知識に浅く、理解力にも乏しいが思い込みだけは強い度素人(例えばキャスターの古舘伊知郎氏とか、タレントの室井佑月さんなど)に、難問の解説をさせる事は、国民の総白痴化を招く日本独特の悪習で、内容よりセレブを好む国民のレベルの低さにも責任があるとは言え、一刻も早く廃止する努力が望まれる。

朝日の誤報を米韓両国から追及した産経の黒田勝弘ソウル支局長兼論説委員や古森義久ワシントン編集委員兼論説委員のお二人は、共に上田ボーン賞や記者クラブ賞を受賞した1941年生まれの辣腕ヴェテラン記者だが、黒田勝弘氏の教養溢れる筆致に比べ、古森記者の事実と意見を取り混ぜた強引極まりない記事は、国民をミスリードする危険が多く、憂慮に堪えない。



2014年9月15日
北村 隆司







これで、左翼系ジャーナリストと言う

大手メディアが・・

平気で、嘘をつく人達である事が、

自ら、実証された訳です。