BRAVIA 4K TV promotion message "Feel the Beauty"
ソニー、東芝…4K続々 テレビ不振挽回へ「高精細映像」武器
2012.8.31 07:07 (産経)
高画質が特徴の4Kテレビを発表するソニーの平井一夫社長 =29日、ベルリン市内(共同)
ソニーや東芝など大手電機メーカーが、ハイビジョン映像の約4倍の解像度を持つ「4K」と呼ばれる高画質液晶テレビを相次ぎ発売する。80インチを超すような大型のテレビを近くで見ると画像の粗さが目立つこともあったが、4Kではより鮮明な映像が可能。価格下落でテレビ事業が軒並み不振に陥る中、各社は付加価値の高い商品を投入して巻き返しを狙う。
「4Kを通じて臨場感あふれる映像視聴体験を提供する」。31日にベルリンで開幕する世界最大級の家電見本市「IFA2012」にあわせて、現地入りしたソニーの平井一夫社長は29日の記者会見で自信をのぞかせた。ソニーが年内に発売する4Kテレビの画面の大きさは84インチで、世界最大級だ。全世界で順次発売し、欧州での発売価格は2万5千ユーロ(約246万円)にのぼる。
東芝もIFA開幕前の30日(現地時間)、84インチの4Kテレビを平成25年度上期(4~9月期)中に発売すると発表。同社はすでに昨年末に世界で初めて55インチの4Kテレビを発売しているが、より大画面を投入して販売増につなげる。
一方、パナソニックは4K技術を活用し、専用の眼鏡をかけずに高画質の3D(立体)映像を楽しめる103インチの大型プラズマディスプレーを開発。シャープもIFAで4Kの商品を発表する予定だ。
ただ現在は4K向けのテレビ放送が配信されていないため、既存のハイビジョン映像を4Kの高精細な映像に変換して楽しむことが主流になる。各社が期待する4Kだが、価格は高額で当面は日米欧の富裕層向け商品と位置付けられる。今後はどれだけ4K専用の映像ソフトやコンテンツ配信が出てくるかが、普及のカギを握りそうだ。
【IFA 2012】東芝、84型4Kテレビを2013年度上期に投入
-4K対応CEVO開発。4K出力対応やシネスコ液晶のPCも
東芝は、ドイツ・ベルリンで31日に開幕する「IFA 2012」において、4Kテレビの84型モデルを初公開。2013年度上期より、グローバル市場で順次発売予定としている。価格は未定。
開幕前に行なわれたプレス向け説明会で明らかにしたもので、新たに開発した独自の高画質処理エンジン「レグザエンジンCEVO 4K」(仮称)を搭載。Blu-rayなどのフルHDや2K映像を、4Kの高精細映像にアップコンバートして、映画などを高画質で楽しめる。
同社のフルHD液晶テレビREGZAに採用しているレグザエンジンCEVOをベースに、新たに4K高画質化処理のためのSoC(System On a Chip)を開発。このチップには高画質化処理のためのクアッドコアCPUとリアルタイム映像処理用デュアルコアCPUを搭載。これには、入力映像に4Kの精細感をよみがえらせるという「4K微細テクスチャー復元」と、“輝き感”を持たせるという「4K輝き復元」と呼ぶ機能を搭載。そのほか、4K超解像処理として3次元フレーム超解像/再構成型超解像/自己合同性型超解像/色超解像/カラーテクスチャー復元超解像を搭載している。
今回のIFAでは、ソニーやシャープ、LGなども4Kテレビの商品化を発表/展示しているが、2011年より既に4Kテレビを市場投入している東芝は、“4Kテレビの登場”から一歩進んで「4Kをどのように活用するか」までを提案する展示になっている。
例えば、既に4K解像度を超えるコンテンツとして浸透しているデジタルカメラの写真を表示/レタッチするディスプレイとして訴求するため、ニコンの協力を得てデジタル一眼レフカメラ「D800」と組み合わせて展示。写真業界からも4Kディスプレイとして高い評価を得ているという。また、スクウェア・エニックスが制作した4Kネイティブ映像や、「バトルフィールド3」の映像を上映するなど、高解像度のゲームの登場を見越した提案もなされている。
4Kテレビ【よんけーてれび】
1件の用語解説(4Kテレビで検索)
知恵蔵2012の解説
表示パネルの画素数が、フルハイビジョンの4倍ある高画質化を追求したテレビ。横(水平画素)が3840(約4000)で、1000は1K (キロ)という単位で表されるため、4Kテレビと呼ばれる。
現在主流のフルハイビジョンテレビの画素数は、横(水平画素)1920×縦(垂直画素)1080で、縦横合計で207万3600あるが、4Kテレビは、横3840×縦2160で合計829万4400。つまり、フルハイビジョンの4倍の画素数となる。2010年は立体映像が楽しめる3Dテレビが話題となったが、国内メーカーが韓国メーカーとの価格競争で苦戦を強いられたため、価格は発売当時の半値以下に暴落。当初国内メーカーが期待したほどの利益は見込めない状況となっている。
そのような中、11年10月に日本で開催されたアジア最大級の家電見本市「CEATEC(シーテック)JAPAN」で登場したのが4Kテレビである。「CEATEC」では、東芝が11年12月中旬発売予定の4K2Kテレビ「レグザ(REGZA)55X3」を展示。シャープは、ベンチャー企業のI^3(「I」に3乗の印)(アイキューブド)研究所が開発したICC(Integrated Cognitive Creation)技術を採り入れた「ICC 4K液晶テレビ」のデモを行った。「ICC 4K液晶テレビ」は、4Kの高画質化技術に、人が直接目にする風景を生成するというICC技術の使用を合わせることで、より映像の精細感を増やすことができるテレビである。
また、テレビではないが、ソニーは、フルハイビジョンの映像を4K画像に変換し投影する家庭用プロジェクターを12月下旬に発売する予定。同時に、4Kテレビの発売も視野に入れている。
いずれも大画面で高画質が売りで、4Kほどの解像度になれば、あたかもそこに実体があるかのようなリアルな映像が楽しめるのだが、はたして、一般家庭の多くがそれほどの画質を望んでいるのかは定かではない。
( 横田一輝 ICTディレクター )
シャープを救ってあげたいよねーー
