尖閣買い上げ発言に右往左往する日中両政府!!?? | 東京リーシングと土地活用戦記

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尖閣買い上げ発言に右往左往する日中両政府??

相変わらず低次元の内政~中国株式会社の研究(159)

2012.04.20(金)JBPRESS
宮家 邦彦:プロフィール

石原慎太郎・東京都知事が再び吼えた。「東京都は尖閣3島を買い上げる」というワシントンでの発言は、瞬く間に日中両国政府間の非難の応酬に発展した。なぜこの種の発言が日中関係を揺るがすのか。今回はそのメカニズムについて考えてみたい。(文中敬称略)

ワシントンでの場違いな発言


石原慎太郎・東京都知事〔AFPBB News〕

 4月18日までに主要紙の社説が出揃った。読み比べてみると、石原知事の言動を批判する声はあっても、尖閣列島国有化自体に反対する論調は見られない。

 これこそ石原知事の狙いであり、中国はまんまと罠に嵌ったということだが、この点については後述する。

日経 やはり筋が違うのではないか。本来ならば国が保有し、しっかり管理すべきだ。
毎日 都が出てくるのは筋違いというものだ。石原氏は政府に対応を委ねるべきである。
産経 野田政権は対中危機意識を共有し、尖閣諸島国有化を真剣に検討すべきだ。
読売 中国などとのトラブルが想定される以上、やはり政府が関与すべきだろう。
朝日 発言は無責任だ。外交を担当する政府が所有する方が、まだ理にかなっている。


 目立つのは都の関与が「筋違い」という批判だが、今回の石原発言は実に「場違い」でもあったようだ。

 一部社説には、「世界の注目が集まりやすいワシントン」で「電撃的」に「国際社会に訴える」やり方には「違和感が残る」との指摘もあったが、それはちょっと違う。

 問題の発言は現地時間4月16日のヘリテージ財団の会合で飛び出した。

 「日米同盟とアジアにおける日本の役割」と題された同会合にはリチャード・ローレス元国防副次官やジェームズ・アワー元国防省日本課長もパネリストとして参加し、日米同盟の重要性について真剣に議論する、はずだった。


ユーチューブに投稿された中国漁船の体当たり映像〔AFPBB News〕

 ヘリテージ財団と言えば保守系シンクタンクで日本に対する理解も深い。

 ところが、石原知事の約50分の講演内容は地球環境問題、自主憲法制定論、中国をシナと呼ぶ理由などの持論が大半。中国の台頭や日米安保の重要性についてはほとんど触れなかった。

 石原知事が尖閣買い上げに言及したのはその講演の最後だ。ビデオを見る限り、聴衆からの反応はゼロ。

 日本人聴衆は「はあっ?」という受け止め方、米国人聴衆に至っては「何かの冗談」と思ったか、そもそも理解すらできなかったようだと出席者の1人から聞いた。

 その後のパネルディスカッションでも議論はかみ合わず、会合は全体として精彩を欠いた。主催者側も「石原知事の挑発的で示唆に富むお話に感謝する」と終了挨拶で皮肉っていたほどだ。

 今回石原知事はヘリテージ財団の「歓心を買おうとした」との見方があるが、これは正しくない。主催者側とパネリストたちはむしろ当惑したのではないか。後にも先にも、筆者はワシントンでこれほど「場違い」なアジア問題の講演会を見聞きしたことは一度もない。

不意を打たれた日本政府

 誤解のないように申し上げる。筆者は石原知事の講演内容を批判しているのではない。問題は今回の尖閣買い上げ発言が明確な政治的意図を持って周到に準備されたこと、メッセージの発出先は米国人や国際社会ではなく、日中両国政府であったということだ。

 案の定、日本政府は不意を突かれた。日本時間4月17日午前、藤村修官房長官は「報道は承知しているが、答えるのに十分な考えはない。事実なら(都と)相談する展開もあり得る」と述べるにとどまった。それでも、この対応は初動として決して間違いではない。

 ところが午後の記者会見では、「必要ならそういう(国有化の)発想で前に進めることもある」と述べ、日本政府として国有化の可能性に公式に言及した。いや、言及せざるを得ないほど動揺し、追い込まれてしまったと解釈すべきなのかもしれない。


 玄葉光一郎外相は「我が国固有の領土であることは疑いのない事実。我が国は有効に支配している、ただそれだけだ」と述べるにとどめ、他の閣僚も直接的な言及を控えていた。政府関係者としては、これが最も適切な対応であったことは言うまでもない。

中国側も稚拙


尖閣諸島の無人島命名に抗議する人々(香港の米領事館前で)〔AFPBB News〕

 中国政府も最初は慎重だった。

 報道によれば、4月17日、日本側に対し「(中国側は)関心を持っている」とのみ伝達し、日本政府の出方を注視していたようだ。恐らくその時点では、中国政府も石原知事の意図を計りかねていたのだろう。

 中国側関係者の一部では「日本国内向けのパフォーマンス」として無視することも考えたようだ。

 しかし、中国のミニブログ「微博」などで「釣魚島は我々のもの。売らない」「抗議、抗議、強烈抗議」「対日開戦を望む」といった怒りの声が相次いでから、状況は一変する。

 日本の官房長官が「国有化」に言及した以上、「弱腰外交」批判を恐れる中国政府としても黙っていられなくなったのだろうか。中国外交部はなぜか17日午後の会見を中止し、夜になって、「日本側のいかなる一方的な措置も、違法で無効だ」とする談話を発表した。

 中国側の戸惑いと場当たり的対応が目に見えるようだ。中国政府上層部には日本に関する正しい情報が入らなくなっているのではないか。この点は2010年9月の尖閣事件以降日中間で恒常化しつつあるように思え、心配でならない。

 翌4月18日、中国外交部報道官は「この問題を巡る日本側の一つひとつの動きを注意深く見ている。政治家がこのような発言をすれば、日中関係の大局を損なうだけでなく、日本の国際的なイメージも損なうことになる」とのみ述べ、対日強硬発言を控えた。

 18日付中国各紙も17日の外交部談話を一斉に報じる一方、今回の発言を「日本の右翼分子の挑発」と捉え冷静対応を求める論調が目立つという。恐らく中国側はこの問題をこれ以上悪化させたくない、と真剣に考えているのではなかろうか。

 唯一、環球時報は「東京は金を使って釣魚島の主権を買うことはできない」「我々が感じているのは挑発されたということであり、必ず反撃しなければならない」と反発しているようだが、これは毎度のこと。当局はコントロールできないか、意図的にしないのだろう。

日中外交は9割が内政

 石原知事は19日に帰国するが、今後も日中両国政府を徹底的に揺さぶる発言は続くだろう。本件は日本の内政問題だが、日中外交関係に必要なエネルギーの90%は内政問題の処理に費やされる。これが日中間の現実であり、今後も薄氷を踏む状況は続く。

 今回の石原発言はむしろ中国を有利にする、との見方もあるようだが、それは逆だ。官房長官の「国有化」発言で尖閣に対する国民の関心は再び高まった。誰もが2010年9月の不愉快な事件を思い出しただろう。その意味でも中国側の対応は適切ではなかった。

 中日新聞が面白い社説を掲載している。曰く、「自民党政権時代には中国が日本の実効支配を黙認する代わりに日本も中国の体面を汚さない黙契があったとされる」「中国世論をいたずらに刺激することは逆効果ではないか」。確かにその通りだったかもしれない。

 しかし、現在問われているのは、そのような政策を積み重ねてきた結果、今があるという現実だ。これだけ情報化が進んだ今日、「黙認」と「黙約」だけで日中関係はもはや管理できない。この反省がない限り、日本政府の「事なかれ志向」は続くだろう。

 石原発言が真に問うているのは、尖閣諸島国有化の是非ではない。あの程度の発言で、いとも簡単に揺れ動いてしまう日中関係の「脆弱さ」こそが問われているのだ。中国漁船は必ず尖閣に戻ってくる。政治レベルの新メカニズム作りが今こそ求められている。




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