仏政府がコルビュジェ作品の推薦検討 上野に世界遺産候補
Le Corbusier Villa Savoye コルビジェ設計 サヴォア邸
近代建築の巨匠、ル・コルビュジエ特集その2はサヴォア邸(ヴィラ・サヴォワ 、ヴィラ・サヴォア)。パリからRERでポワッシー駅に行き、そこからバスに乗るという非常にアクセスしづらい場所ではありますが、 ル・コルビュジエ、そして建築を愛する人なら一度はお参りしたい巡礼地のようなもの。 「明るい時間」と名づけられたこの住宅はル・コルビュジエの代表作の一つであり、20世紀建築の最高作の一つでもあるからです。彼が提唱した近代建築の五原則(ピロティ/屋上庭園/自由な平面/
水平連続窓/自由な立面) が、ほぼ完璧な形で実現されています。
取材で訪れた日には、外国からの旅行者(日本人も!)を含め、多くの見学者を見かけました。(2007-11-29)
標識はあるものの、控えめすぎて気づかずに通り過ぎてしまいそうな入口から、美しく色づいた木々の間を抜けると、広々とした芝地の中央に、 真っ白な建物が見えてきます。まずは、さまざまな角度からこの建物を見てみましょう。
この「空中に浮かぶボックス」は保険会社を経営するサヴォワ夫妻のために設計され、1931年に完成しました。外観だけを見ても、この建物が今から76年前に建てられたというのが嘘のような、 現代性を感じます。ちなみに、展示の解説をざっと読んでいたら、実は雨漏りなど住宅としての問題がいくつかあったため、サヴォワ夫妻がここに暮らした期間は非常に短かった、という文章を見つけました。当時の建設技術や材料が、ル・コルビュジエの「未来的な」建築に追いついていなかったということの証明かもしれません。
第二次大戦中にはドイツ軍、次いで連合軍に占領されたため大きな損害を受けましたが、後に修復され、1964年にはル・コルビュジエの存命中に歴史建造物指定を受けています。
それでは、中に入ってみましょう。
車寄せ 玄関ホールの
らせん階段 ル・コルビュジエや
建築関連書籍が
揃うショップ なだらかなスロープ
を上って、2階へ
リビング
大きなガラス窓から、屋上庭園が見えます。
機能的で収納棚の多いキッチン 廊下の壁の濃紺が
天窓からの光に
照らされて。 角部屋で眺めの良い
息子たちの寝室
サヴォワ夫妻の寝室にある浴室。天窓から明るい光が入ります。
長椅子のフォルムも美しいですね。 婦人の居間。
ドアを開けると、
屋上庭園が広がります。
建物の中に光をもたらす屋上庭園。
リビングの窓は引き戸になっていて
開け放つことができます。
家の周囲を囲んでいる壁が、
景色を切り取るフレームとなる演出。
手前は作りつけのテーブル。
さらにスロープを上がると、
見晴らしの良いサンルームがあります。
サンルームから屋上庭園を見下ろす。
Villa Savoye サヴォア邸(サヴォワ邸/ヴィラ・サヴォア/ヴィラ・サヴォワ)
82 rue de Villiers 78300 Poissy
tel : 01 39 65 01 06
開館:
3月1日~4月30日10:00~17:00
5月2日~8月31日10:00~18:00
9月1日~10月31日10:00~17:00
11月1日~2月28日10:00~13:00、14:00~17:00
休館:月曜、5月1日、11月1日、11月11日、12月23日~1月1日
料金:26歳以上6.50€、18~25歳4.50€、17歳未満無料
サヴォア邸公式サイト(英語)
ポワッシーまでの行き方は2種類。RER A線に乗る方法と、サン・ラザール駅から国鉄に乗る方法があります。国鉄のほうが所要時間は多少短いですが、本数が少ないので、RER A線の利用をオススメします。
この建物・・
ル・コルビュジエ 80年前の建築ですが・・・
東京の青山あたりに、
今でも、いっぱいありそうですね。
安藤忠雄氏が、
大きく影響を受けたとのことです。
ロンシャン礼拝堂