あなたが総理になって、いったい日本の何が変わるの (幻冬舎新書)
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何といっても第4章が大笑い。何が凄いって、この本の宣伝で日本一うるさい有権者!国民に代わって管総理に代表質問!とうたっておきながら、その疑問に応えているのは殆どが伸子さん自身(しかもその回答たるや小学生の感想レベル)というオチで、その羊頭狗肉さやぐだぐだ感は、まるで民主党のマニフェストと平成23年度予算の対比を見ているようです。
また、管総理の得意とする「逆質問や口げんか調の発言で不快感を与える事によって相手の議論への情熱を奪い取り、己の好感度を犠牲にしつつ議論に勝利する事を目指すディペート術」は、おそらくはこの御婦人との、他の人は窺い知れない数々の丁々発止の議論を繰り返すうちに、総理の胸の中に徐々に培われていったものなのでしょう。
但しお子様の不登校の話にはホロリとさせるところもあり、読後にはこの高貴にして頑固な御婦人を納得させようと思えばそりゃあそうなるわい、と少しは管総理に同情したくもなりました。あ、ひょっとしてそれがこの本の真の狙いだったりして。
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頭の固い男どもには分からない面白さ, 2010/7/22
By 玉簾TAMASUDARE (東京都) - レビューをすべて見る
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菅直人は総理失格か、合格か?
菅伸子は、とんでもない悪妻か、それとも賢夫人か?
その理性的評価を下す以前に、この本は、読む人の立ち位置や嗜好によって、
好き嫌いが分かれるだろう。
頭の固い男どもには不評かもしれない。だからおもしろい。
出版の目的は、菅総理を理解してもらおうということだと思うが、私は著者のほうに興味を持った。
よくぞここまで書いたものだ。
現総理にもかかわらず、夫婦の歴史や家族の物語を赤裸々に語っている。
そのいさぎよい心意気、快活さが、心地よい。
夫の長所・短所をのみ込み、厳しい時代状況を見据えながら、
夫とともに闘う同志的きずなが伝わる。
しかも楽しそうに。
第四章では政策にも多岐にわたって言及。
消費税問題に関わる個所で、はたと気づかされた。
【菅は「政権をとったら、とにかく金庫をみたい」と言っていました】
そうだ政権交代の意味はまさにここにあるのだ。
【…交代する時は、惨憺たる状態】
たしかに、マスコミや世間ではもう過去のことにされているが、
一年や二年でこの状態を修復するのは困難なのだ、と。
「完璧な人間なんて、ひとりもいない」
「完璧な人間なんて、おもしろくもおかしくもないからな」
というビリー・ワイルダーの言葉を思い出す。
この本は菅総理夫妻の毒と薬が表裏一体となって躍動する、じつに愉快な本。
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女、妻、主婦の視点から見る政界の面白さ, 2010/7/24
By まりあ "アメリ" - レビューをすべて見る
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題名にも驚かされましたが、本の帯に、刺激的な「夫・菅直人を叱咤」などと書かれています。
でもどちらかといえば、センセーショナルな内容ではなく、むしろ菅直人に対する、姉のような深い愛情をこめて書かれたという印象の本です。
確かに、政治的に「戦略」として、本を出版したという見方もありますが、そういう色眼鏡を外して、同性として、素直に面白いと思いました。
この本は、女だから、主婦だから書ける要素が多分に含まれています。
首相公邸内の様子、食材の確保、出前や外食についての日常生活の変化、海外への外交同行日当の事など、とても興味深かったです。
故市川議員とのエピソード、塩野七生からのアドバイス部分も含蓄があります。
また、第4章の「菅伸子の代表質問」では、誰にでもわかりやすい言葉で、民主党と首相に向けて、多くの質問と疑問を呈示。
消費税、子ども手当、高速道路無料化などに対して、首相夫人としてサポート、補足しながら、一般人としての見解や素朴な疑問を発し、自らの見解も記しています。。
著者は、非常に率直で、頭も切れてサバサバとした合理的な考え方をしている人なのでしょう。
「この夫人がいて、菅直人ありき」という印象が強く残りました。
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首相の同士としての伸子夫人, 2010/7/28
By マルリボン (東京都中央区) - レビューをすべて見る
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メディアから受ける伸子夫人の印象とは違った姿が本を通してうかがわれます。
長年、政治家の妻だったのに普通の公務員並みかそれ以下の生活をされてきたようで、生活感覚が我々庶民と変わらないですね。その「庶民派首相夫人官邸に入る」の導入部分から興味深くて一気に読み進んでいきました。首相官邸に生協を導入したり、官邸の門からタクシーをつかまえて抜け出したり、サミットのお土産に外務省のお仕着せはパスして、若い人たちの協力で蒔絵付きのUBSを選出したり・・・と好奇心をそそる内容が続きます。
タイトルや本の帯のセンセーショナルな言葉に反し、この本には伸子夫人の首相に対する同士愛的なものが貫かれているように感じました。率直できどりがないので辛らつな言葉も、どこかさばさばと透明感のある伸子夫人を通すと、厭味感は薄れます。
首相の選挙区では伸子夫人以外の人は対立候補として勝算がないと言われるほど、夫人は街頭演説やら選挙民訪問などを緻密にやられているそうで、そのあたりの具体的な記述から菅夫婦の力関係を推し量れますね。
政治家夫人としての華やかな部分とともに、子供二人の不登校の問題などにも率直にふれられ、大変な問題もさらりと語っておられます。「選挙と不登校が私を鍛えた」と書かれているように、団塊の世代の女性の生き様としても興味深い方だと思いました。あと、そこまでさらけ出したなら、メディアで騒がれた首相の女性問題にも少しふれてほしかったですね。
政治家夫人としてのどんな苦労も明るく乗り越え、いきいきと楽しんでこられた様がうかがえ、女性にはとても受ける内容の本だと思いました。
後半の代表質問をもう少し増やされた方が、タイトルに近い内容になるとは思いました。代表質問は政治にうとい人たちにも分かりやすく書かれてありますが、大変なことも書かれてありますね。特別会計に巨額な埋蔵金が隠されていると我々はマスコミを通して思っていましたが、ひょとして米櫃はからだったのか? 何はともあれ、首相は「財政再建に取り組み、後輩に譲り渡したい」とのこと。この夫人と二人三脚なら、任せておいても大丈夫なのではと思わせられる内容でした。
とても頭がよくて、誠実でまじめな方のようで、首相が間違っていたらこれからもどんどん「蹴り」を入れて、日本を元気に再生していただきたいものです。
最後に、本のカバーのお写真、メディアで拝見するのと違った雰囲気でしたね。
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あなたが総理夫人になって、いったい日本の何が変わるの, 2010/7/22
By Gori (東京都) - レビューをすべて見る
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伸子夫人は大変率直な方のようだ。
率直のふりをして大胆な発言をし、もっと秘密にしなければいけないことは何も言わないままにしておくということに成功したようである。
この本の出版について記者会見で聞かれた菅首相は、中身について
「怖くて、まだ読んでません」と答えた。
これで笑いがとれると思っているところが 菅さんの鈍感なところである。
ちっとも笑えず「消費税を言う前に印税はどうするんだ」と思ったのは僕だけだろうか。
著書では、首相の性格を「組織に入って 1段ずつ出世していくのが嫌い」
「情より理屈で説明される方が納得する人」と率直である。
今年6月、首相としてはじめて行った所信表明演説については「身内でも 合格点はあげられなかった」とし、
「消費税は本当に10%に上げざるを得ないのか」
「子供手当てはバマキではないのか」
「菅首相は官僚に取り込まれたのではないのか」
という疑問文の形で弁明をさせる形をつくっているところなどは、賢夫人の誉れも高い伸子夫人ならではである。
ところで上手の手から水が漏ることもあるようだ。
財務相時代に世界的な株安などへの対策で思い悩み、「市場はわがままな女のようなものだ」
と言ったというが、女をたとえ話に使ったことをばらすのは、
夫人がかつて不倫疑惑の菅さんを「あんた、脇が甘いのよ」と叱り飛ばしたのと同様、
夫人も「脇が甘い」のではないか。
小沢一郎氏との関係については「選挙で数をとらないことには、どうしようもない」と、
政権交代のために手を組んだと打ち明ける。
人事の狙いは「脱小沢」ではなく経験を積ませるための「次世代育成人事」だそうであるが、
もうすぐ首相自身が次世代に交替してしまいそうである。
このタイトルって、
内助の功になるんだろうか??

